[120](投稿)検疫官足りず

◆◆◆検疫で混雑しすぎ感染増

    コバヤシイッチャッタ 作


 全国でコロナが増加する中で、成田空港から入国する人が急増しています。それに伴って感染者の確認も相次いでいます。
 検疫では、多くの項目のある書類に書き込まれた記載内容を点検しなければなりません。メールアドレスの文字の確認、住所の確認等々…疲弊するばかりです。
 中には、検疫後、すり抜けて、ホテルでの14日間の待機もしないで故郷に帰った猛者もいました。
 『書類を書くことをやめた方が良い』というのが岩田健太郎教授の意見です。書類の点検で検査官などに感染する危険性があるからです。プリンス・ダイアモンド号で、厚労省の事務仕事をしていた役人が感染した事例もあります。
 ホテルでは、検疫官15人に民間の派遣などを含め数十人が対応にあたります。数人から十数人が乗った専用バスが着くたびに、バスからロビーまで荷物を運びます。玄関で検温や書類を確認します(ここでも書類の点検があり、危険です)。このような「チェックイン手続き」をして、食事を手渡します。ここでは、医師や看護師、食品衛生監視員らが常駐し、滞在者の体調や衛生の管理にあたっています。相談や苦情の電話に24時間対応するのは、大幅な減便で大幅な減で乗務が減っている日本航空の客室乗務員です。
 「これは『r』ですか、『v』ですか」「この電話番号は誰のですか」。PCR検査の検体採取前にある質問票の確認。検疫官が体調や、日本での滞在住所、移動手段、検査結果を通知する電話番号、メールアドレスの記入を求める。これに時間がかかるのが、検疫が長引く要因の一つだといいます。外国語しか話せない人たちとのやり取りにも時間がかかります。
 全国の空港の検疫官の応援があっても、増加する入国者に対応ができない状況にあります。
このような「水際作戦」をしてまで「開国」したのは早すぎたのではないかと思います。
 新型コロナウイルの増加の一因となっていないかどうか確認が必要と考えますが、読者の皆様はどのようにお考えになりますか?

        
批評禍 石川木鐸(ぼくたく)