1954年米核実験の犠牲になった久保山愛吉さんの死を悼むご家族
第五福竜丸展示館展示(東京・新木場)
知事「寿都町は拙速」 核ごみ調査 国の手法にも批判
「頬、札束でたたく」
08/19 05:00 更新
【厚真】鈴木直道知事は18日、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向け、後志管内寿都町が文献調査の応募を9月中に判断するとしたことについて、「1カ月程度で判断するのは拙速だ」と強くけん制した。また、財政難の市町村に20億円の交付金を提示して文献調査の候補を募る国の手法には「頬を札束でたたくやり方だ」と批判した。
知事は、寿都町が文献調査に応募した場合「核のごみを全国から道内に集める入り口になる可能性がある。(核のごみの)無害化に10万年かかり、10万年先の将来を1カ月で判断するのは拙速だ。道民にも同じ思いの方が多いのではないか」として、町は日程を延期したうえで慎重に検討するべきだとの考えを示した。
さらに「北海道、後志の多くの方に影響がある」とし、寿都町は幅広く道民の意見を考慮する必要があるとの認識も示した。最終処分場の道内建設を「受け入れがたい」とした道の核抜き条例があることから、寿都町の対応は「(条例の)考え方とは相いれない。順守していただくよう話していく」と述べた。
国は市町村が文献調査を受け入れた場合、地元に20億円を支払う。知事はこの交付金について「市町村は新型コロナウイルス対策で財政が厳しい。そういう時に頬を札束でたたくようにして(文献調査に)手を挙げさせる国のやり方はどうなのか」と指摘した。
隣接3町村長「反対」 情報提供など申し入れへ
原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定の文献調査を検討している後志(しりべし)管内の黒松内町、蘭越町、島牧村の町村長は18日、黒松内役場で緊急会議を開き、調査応募に反対することで一致した。片岡春雄・寿都町に対し、近隣自治体への情報提供や慎重な判断を求めるよう申し入れる。
13日に寿都町の応募が明らかになって以降、隣接町村が協議したのは初めて。
鎌田満・黒松内町長、金秀行・蘭越町長、藤沢克・島牧村長の3人が対応を協議した。
寿都町への申し入れは、
①応募検討内容の内容について近隣自治体に情報提供すること
②近隣自治体への意見を尊重すること
③9月中としている応募判断時期を延期し慎重に議論すること=の3項目を求める予定。
会議の開催を呼びかけた黒松内町の金田町長は「調査の応募検討は一つの町の問題ではない。近隣の住民も不安に思っていり、行動を起こす必要があった」と話した。
※
北海道にとっても・全国の自治体にとっても「核のごみ」問題は、コロナ対策と同様に、極めて重要かつ喫緊の問題です。
前にも言いましたが、高レベル放射能物質の引き起こす被害は甚大になる可能性が極めて高く、放置できる問題ではありません。
詳細については「よく分かる原子力」:原子力教育を考える会の各地の原発事故や「東海村のJCO臨界事故」を下記のホームページからご覧ください。
http://www.nuketext.org/index.html
よくわかる原子力 原子力教育を考える会 - nuketext.org
現政府は原子力エネルギー利用促進のために教育までも歪め、原子力、放射線の危険性を極力教えないように努めている。「原子力、放射線を怖がらせない事が大切である」という認識の下に教師の教育が行われている。このサイトでは教科書や教材などに書かれていない原子力の持つ負の面も ...
www.nuketext.org
「そして誰もいなくなった」という話は前に書きましたが、「チェルノブイリ原発事故」が生じたときに、多くの原発の書物が出版されました。その時の中で、米国で原爆実験を砂漠で行っていた時代に、風がお金持ち(財閥)がたくさん住んでいる地方に吹くときは、実験は延期し、そうでない地域に風が向かっているときに核爆発実験をするというふうに書かれていました。その中で、風下に当たる「ソルトレークシティー」の一家の写真が数枚掲載されていて、
撮影時期が異なるとともに、10人前後いた一家の写真の人が、年数が経つにつれて「消え去る」のです。
最後には、「そして誰もいなくなった」という結末になりました。
英国北部の原発「セラフィールド原発」のちに「ウィンズケール原発」と改名された原発の風下に子供たちの白血病が増加したということも記憶しておいてください。
詳細は下記のアドレス、並びに、記事の周辺の記事も読んでみてください。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%BA%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%8E%9F%E5%AD%90%E7%82%89%E7%81%AB%E7%81%BD%E4%BA%8B%E6%95%85
また、放射能とは何か、原発とは何か等々について、多くの著作と、講演会を開かれている小出裕章氏の著作やユーチューブをご覧ください。「核のごみ」は、ただの「ごみ」ではないことに気づかれると思います。
先ずは、手始めに、タイトルが、『脱原発の日』というブログを読んでみてください。
https://ameblo.jp/datsugenpatsu1208/theme-10030999715.html
書物はたくさんありますが、例えば、下記の書はいかがでしょうか。
『「最悪」の核施設 六ヶ所再処理工場 』(集英社新書) (日本語) 新書 770円
◆◇◆ 原発も核の廃棄物もいりません
批評禍 石川木鐸(ぼくたく)
追加情報:
毎日新聞のデジタル版で、寿都町の核のごみについての報道もご覧いただければ幸いです。
下記にアドレスを掲載いたします。
「寿都の核ごみ調査応募 隣3町村『判断延期を』
漁協なども反対声明