[175](投稿)専門家の考えと政治家の考えが違うのは当然

初秋
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ペンギンドクターより

 現時点での私のCOVID‐19についての考えを述べておきます。
SARSCoV‐2(新型コロナウイルスそのもののことです)は、弱毒ですから、世界中に拡大しても、人類の滅亡というほど死者が増えるわけではありません。
 しかし、70歳以上の感染者の死亡率は25%あるという報告があり、私は感染をしないよう注意しています。子どもは感染しても無症状か軽症ですが、ウイルスそのものは、子どもの体内でより多く増殖しているという報告もあり、周囲に感染を広げる可能性はあるようです。したがって、スウェーデンと異なり、日本でお盆のように里帰りしておじいちゃんおばあちゃんたちと親密に交流するのは、危険だろうと思っています。
 なぜ子どもが無症状か軽症なのかは、交差免疫が絡んでいる可能性はあると思います。数か月前だったか、仮説として子どもの風邪はコロナウイルスが結構多いから、免疫がある。また孫と同居している祖父母は子どもが風邪のコロナウイルスを自宅に
持って帰るから、「孫と同居の老人はCOVID‐19感染の重症化」は少ないのではないか調べる価値があるという意見がありました。なるほどと思いました。
 コロナ感染の受容体ACE2の分布の関与も取りざたされています。

 いずれにしろ、世界中がまだ手探りの状態でしょう。連日医療従事者ネットワークM3やケアネット、日経メディカルオンライン、メディカルトリビューンオンライン、一般向けのMSNやYahooニュースなどCOVID‐19関連の情報はチェックしていますが、だいたい言い尽くされてきている感じがしています。
 とにかく、COVID‐19についてPCR検査が最も信頼できる検査ですから、頻繁に検査していいのではないかと思います。数が増えれば、500円ぐらいでやってもペイするはずです。1万8000円にこだわる必要はないのです。特に冬になり、インフルエンザ
が増えれば、ますますCOVID‐19との区別が大変です。
 日本医師会が簡単にインフルエンザウイルスとSARSCoV‐2とを安全に検査できるようにすべきだというのは、至極もっともです。開業医が一番発熱患者を診ているわけですから。

 要するに私が日本感染症学会を嫌悪するのは、「誰が考えてもPCR検査をすべき状況」をする必要がないと学会で発表したことです。診断しなければ、拡大は抑えられない、というのは素人でもわかりますから。
 日本の医学会に限らず、日本の学会というのは専門家以下の集団であることは絶望的です。原子力についてもすでに証明されています。専門家の見解と、政治家の考えは違って当然です。それは別問題です。