[185](投稿)寿都説明会一巡、「勉強するにはお金がかかる。私を信じてほしい」(町長)

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核ごみ議論溝鮮明 寿都の住民説明会、全7カ所一巡
09/17 05:00
 【寿都】高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査への応募を検討する後志管内寿都町が町内7カ所で開いた住民説明会は15日、いったん終了した。議論のすれ違いも目立ち、途中退出したり、発言を控えた人々は会場外で「賛否を判断できない」と複雑な思いを吐露。「核のごみ」議論の難しさが改めて浮かぶ。「堂々巡り」「議論がかみ合わない」。
 各会場では住民、町長双方が何度もこれらの言葉を漏らした。片岡春雄町長はどの会場でも「応募は最終処分場の誘致に即つながらない」と強調した上で、いったん調査に応募して交付金をもらいながら将来町民が最終的な誘致判断ができるよう「一緒に勉強しよう」と訴えた。 
 「応募して文献調査を始めれば、(最終処分場受け入れまで)引き返せないのでは」「応募する前に勉強すれば良いのでは」。説明会では住民から同じ質問が繰り返されたが、町長は「文献調査後も辞退できると国から確約文書を得ている」「(応募による)財源なしに勉強はできない」などと説明。住民投票についても「町を二分する。あくまでも調査への応募」として不要との認識を一貫して述べた。
 反対意見が続いたことで説明会を途中退出する住民もみられた。最多の263人が参加した10日の町中心部の説明会では退出者が相次いだ。その1人である無職の60代男性は「20億円あれば町も少しは潤う」と賛成の考えだ。しかし、会場の雰囲気に圧倒され、「表面的には反対と言うしかない」。

 町は今後、少なくとも2カ所で再び説明会を開く予定だが、議論が進むかは不透明だ。7日の磯谷地区の説明会に出た60代の漁業男性は「町長の十分な説明も聞けず、議論も一方的で(説明会は)無駄なんじゃないか。こんな状態で賛成も反対も何も言えない」。15日の樽岸地区の説明会に出た50代の男性は「町長は『私を信じてほしい』と話したが、抽象的な話ではなく、しっかりとした根拠を示してほしい」と注文を付けた。(久慈陽太郎、田鍋里奈、金子文太郎)

※※※ 石川木鐸

寿都町の「住民説明会」は全7ヵ所を一巡した。
これまでと同様に、町長は、
①「文献調査後も辞退できると国から確約文書を得ている」というが、前にも述べましたが、同じ新聞に掲載された「原発や核のごみに詳しい弁護士の意見」では、「約束事は法律を超えるものにはなりにくい」という意見であり、国のお金をもらいながら、中途で第一段階の文献調査で「核の廃棄物の舞台」から「降りる」ことができないことになりかねないのです。
 20億貰えば、住民や商工会議所などの商売をやっている人たちは、次の段階でも、お金を欲しくなり…ついには、寿都町は「核のごみ=高レベル放射性廃棄物」の廃棄場所になることでしょう。危険な橋は渡らない方が、全国・世界の人々の安全確保に役立つと思います。
 原発を稼働させて廃棄物を増やすことも止め、廃棄物を地方の寒村に埋めようという意図を挫(くじ)かなければだめだと思います。安全性を謳(うた)うなら、昔の本の題名にありましたが、「東京に原発を」作るくらい安全性が保持できるくらいでなければなりません。高レベル放射性廃棄物も同じです。安全なら「東京に高レベル放射性廃棄物を」と政府が率先してやればよいと思いますが。
 それができない理由・危険性があるからです。そう思いませんか?

②また、町長は「(応募による)財源なしに勉強はできない」と言いますが、勉強は10億も20億もかかりますか?書店で20冊くらい原発関係の本を購入するのは、寿都町の税制で十分できると思いますが。インターネットで「原発」と「事故」を入力し調べるだけで、十分な量の事故が生じていることが分かります。
 核のごみでも同じく危険性があります。福島原発事故で、汚染水の廃棄ができない状態を考えれば、多くの人が原発やその核燃料の廃棄物や、汚染された冷却水さえもがいかに危険かがわかるでしょう。

以下は多くある資料の一端です:

下記の文は、ウィキペディアの「東海村JOCの臨界事故」の文の一部分です。

 「福島の原発事故」や「東海村JOCの臨界事故は、1999年9月30日、茨城県那珂郡東海村にある株式会社ジェー・シー・オー(住友金属鉱山の子会社。以下「JCO」)の核燃料加工施設で発生した原子力事故(臨界事故)である。日本国内で初めて、事故被曝による死亡者を出した」事故のことなどを調べてみてください。世界中で「原発の事故」が生じ、わずかな量と思われる原発の燃料で死者が出るのです。

2.
http://www.nuketext.org/jco.html
よくわかる原子力 - 東海村JCO 臨界事故 - nuketext.org
 現政府は原子力エネルギー利用促進のために教育までも歪め、原子力放射線の危険性を極力教えないように努めている。「原子力放射線を怖がらせない事が大切である」という認識の下に教師の教育が行われている。このサイトでは教科書や教材などに書かれていない原子力の持つ負の面も ...
www.nuketext.org

3.寿都町長は、『私を信じてほしい』と言いますが、このような「情緒的な言葉」で、信じていいものでしょうか?先には「勉強するのにお金が必要」と言い、後では、「私を信じてほしい」などと情緒的なことを言ってごまかしているのです。お金が先立つ町長の「政策」は、危険極まりないです。 「10年後のことは若い人に任す」とも言っていましたが、それは責任を回避していることになります。金はとってもリスクはとらないのです。国家も寿都町神恵内村と競わせて、両者を焦らせて都合の良い方を取ることも考え、ほかにも手を挙げてくれる町村が出て、この町と村は、核のごみの廃棄場をえる「呼び水」にしようとも考えているはずです。
 読者の皆様はいかがお考えになりますでしょうか?