町長「溝は埋まらない」
読売新聞 2020・9・30
文献調査早期に応募へ
寿都核ごみ説明会
高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定を巡り、寿都町で29日夜に開かれた住民説明会では、文献調査への応募に反対する声が目立ったが、今回も「国の原子力政策の失敗を押しつけるのか」などと厳しい意見が相次いだ。
一方、片岡町長は「溝は埋まらない」として、早い時期に文献調査に応募する考えを示し、賛成反対を巡る議論はさらに過熱しそうだ。
説明会では冒頭、町の担当者が「今後、町の財政状況が厳しくなる可能性がある」として、文献調査などで得られる交付金の必要性を示唆した。その後、町から招かれた資源エネルギー庁放射性廃棄物対策課の那須良課長が、最終処分場の概要や選定までの立地調査の過程について説明した。
出席者からは「処分場選定と町の財政問題は別問題だ」「いい話ばかり言っていて、反対する立場の学識者からの情報がない」などと反対意見が大半だった。
一方、「泊原子力発電所で出たゴミをどこかで処理しなければいけない。将来のことを考えるべきだ」と賛成する意見もあった。
質疑は長時間に及び、賛成する町民と反対する町民とが言い争う場面も見られた。相次ぐ反対意見に対し、片岡町長は「最終処分場の誘致が良いか悪いかではなく、まず議論をしていくことが重要だ」と理解を求めた。また、会場では住民投票を求める声も聴かれたが、「住民投票をする考えはない」と述べた。
片岡町長は説明会終了後に報道陣の取材に答え「早い時期に文献調査に応募し、説明会から勉強会に切り替えたい。町議会全員協議会を経て10月中にも判断したい」と述べた。
立地調査の応募検討を巡っては、地元商工会から文献調査を受け入れ検討を求める請願書が村議会に提出された近隣の神恵内村でも、同庁と原子力発電環境整備機構(NUMO)が連日、住民説明会を行っている。
※※※ 石川木鐸のコメント
寿都片岡町長は「焦った」でしょうね。反対意見の方が的を得ていますから。しかも反対意見が大半だったと報道されています。ですから、下記の意見と関係なく
1:「国の原子力政策の失敗を押しつけるのか」
2:「処分場選定と町の財政問題は別問題だ」
3: 「いい話ばかり言っていて、反対する立場の学識者からの情報がない」
反対意見から逃げるように、片岡町長は「最終処分場の誘致が良いか悪いかではなく、まず議論をしていくことが重要だ」と述べるしかなかったということですね。
さらに、この反対の声・意見の多さを避けるため、「会場では住民投票を求める声も聴かれたが、『住民投票をする考えはない』と述べ」ざるを得なかったのですね。
早々に決着をつけるため、10月中、早ければ議会のなかだけで決着をするために住民投票は避けて通るために、「『早い時期に文献調査に応募し、説明会から勉強会に切り替えたい。町議会全員協議会を経て10月中にも判断したい』」と述べたわけですね。
これは、商工会と町議だけで進めるという「独裁町長」の阿漕(あこぎ)なやり方ではないでしょうか?
国と金権政治(カネ、カネ、カネ)が介在すると「嫌な雰囲気の町」になりますね。
「嫌な雰囲気」だけならともかくも、実現したら「情けない町」に成り下がりますね。
もう、日本のどこにも『武士は食わねど高楊枝』という言葉はないものでしょうか?
品位も大事ですよね。「ボロは着てても、心は錦」という歌もあまり聞かなくなりました。
でも、唯一の救いは、寿都町民の多くの方が、反対意見を述べて、国のお役人や町長やその部下に対して、まっとうな意見・異見を述べ、原発や高レベル放射能物質危険性についての問題に詳しくて、住民の皆様が思われている「危険性」についての詳しい説明を聞かせてくれる人物に来てもらって講演会を開かれるという道はあります。
小出裕章氏は、「私塾」のようなこともされる活動もされていて、打ってつけだと思います。書物に書かれているか、書物を出版している出版社問い合わせて、趣旨を説明されると引き受けていただけるのではないかと思います。
小出裕章氏の著書を下のアドレスからご覧ください。