毎日新聞2020年10月19日 21時55分
菅義偉首相が野党時代の2012年3月に刊行した単行本「政治家の覚悟」(文芸春秋)を改訂した新書が、20日に発売される。「政府があらゆる記録を克明に残すのは当然」と公文書管理の重要性を訴える記述があった章などを削除。官房長官時代のインタビューを追加している。新書は全244ページ。
菅氏は12年の単行本で、旧民主党政権が東日本大震災時、会議で十分に議事録を残していなかったことを批判し、「千年に一度という大災害に対して政府がどう考え、いかに対応したかを検証し、教訓を得るために、政府があらゆる記録を克明に残すのは当然で、議事録は最も基本的な資料です。その作成を怠ったことは国民への背信行為」などと断じていた。
だが、菅氏がその後、官房長官を務めた安倍晋三政権では、学校法人「森友学園」への国有地売却問題や首相主催の「桜を見る会」問題を巡り、政権に都合の悪い公文書や記録が改ざんされたり、廃棄されたりした。新型コロナウイルス対策を話し合う会議も、発言者や発言内容の詳細が分かる議事録を残しておらず、政権の中枢にいた菅氏は批判を受けていた。【大場伸也】
※※※ 石川木鐸(ぼくたく)のコメント
本は出版物として、世に出すと、必ず「国会図書館」に1冊は寄贈することになっています。
世の中は広く、ジャーナリストは、菅が、首相にならなくても1冊くらいは、取材のために購入し、読み、どこかでインタビューしたりするために購入するでしょう。
各新聞社も、図書として購入すると思います。たとえ、ゴーストライターとかインタビューアーが録音し、下原稿を書き、菅の気にいらない部分を改作して、「立派な議員」として仕立て上げた文章でも、改作すれば改作しましたと書くべきです。
それを改作して、早く出そうとしたせいで、改作部分を見つけられ、
①「政府があらゆる記録を克明に残すのは当然」と「公文書管理の重要性を訴える記述があった章」などを削除。
② 同じく、民主党政権時代には「千年に一度という大災害に対して政府がどう考え、いかに対応したかを検証し、教訓を得るために、政府があらゆる記録を克明に残すのは当然で、議事録は最も基本的な資料です。その作成を怠ったことは国民への背信行為」なども削除。
③ 「学校法人『森友学園』への国有地売却問題や首相主催の『桜を見る会』問題を巡り、政権に都合の悪い公文書や記録が改ざんされたり、廃棄されたりした」、「新型コロナウイルス対策を話し合う会議も、発言者や発言内容の詳細が分かる議事録を残しておらず」という有様です。
言葉も、今はTVなどの発言も残り、日本学術会員候補者の名簿を添付して首相に出しましたという内容を加藤官房長官の言葉と映像は残っていて、「名簿は見ていない」ということも、政権内部から壊れていきました。見ないで、候補者を選別したのなら、するべき仕事をしなかったということになり、説明を求められるのは当然ですね。説明しないで、「外遊」している間に、政権の支持率はがた落ちです。また、多くの学者からも「違法」行為だと厳しく指摘され、批判されています。
言葉でなくとも、書物の改編で「綸言汗の如し(りんげんあせのごとし)」(注1 参照)
であって、書き換えたなら書き換えた、主義主張を変えたなら、書物に「変えました」と書くべきです。研究者・学者の世界なら、誤りに気がつくと、論文を取り下げたり、研究を継続して、異なる結果が出れば、異なる結果の研究論文を投稿し、自分の同じ研究の先の論文の「批判」も書き、「新しい発見」を書いて再度投稿するでしょうね。
大学では卒論も書いていなかったのかもしれませんね。指導教官は「論文を見ていなかった」のでしょうね。それでもパスさせてくれたのですね。性格の良い教官でしたね。そこを選んだのでしょうね。
これからでも遅くないです。訂正箇所を書いて購入してくれた人に改作部分を贈ると宣言し、送料も自前持ちで送ればよいと思いますが。国費で郵便代も出ていますし…
④ 交通費見えぬ使途 国会議員「第2の給料」の届け出不要
政権、特権にはメスを入れず
北海道新聞デジタル版 2020・10・20
国会議員には歳費1人あたり1200万円支給され、総額で年86億円が交通費、電話代、郵便代、滞在費などの 名目で非課税でもらえ、さらに、国会議員には「交通費」としてJRの無料パスや東京と地元の往復航空券が配られます。使途を明らかにしているのは一党だけです。
これは、昔から問題になっていましたね。学者・研究者の費用は査定し減額するけれど、国会議員の費用は見直ししないのです。
これで、今回の日本学術会議の方々、あるいは多くの学者・研究者・国民を納得させることはできませんね。
読者の皆様、労働者の皆様、ご家族の皆様、学生の皆様、菅の「スガオ」を見た気がしませんか。支持率が落ちるのは、さらに加速することでしょうね。
◆◆◆ なんまいだ カネを数える 声がする
◆◆◆ 自分の手 焚書坑儒(ふんしょこうじゅ) やっちゃった (注2)
コバヤシイッチャッタ 作
(注1)綸言汗の如し(りんげんあせのごとし)は、一度体から出た汗が再び体内に戻れないように、君主の言葉も一度口から出たら取り消すことができないということ。
(注2) 焚書坑儒(ふんしょこうじゅ)とは、古代中国の秦(しん)の始皇帝が、書物を集めて焼き捨て、儒者を大勢穴埋めにして殺したこと。