[240](投稿)守りの首相

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秘書官の耳打ち、加藤氏らの「助け舟」…

守りの首相 答弁反復   衆院予算委

日本学術会議の会員任命拒否問題を巡り、菅は4日の衆院予算委員会で、用意した原稿を読み上げ、まったく同じ答弁を繰り返すなど守りの姿勢に徹した。野党は菅の過去の国会答弁との矛盾を追求し、新たな疑問点も浮上。加藤官房長らが、「助け舟」を出す場面も目立ち、与党内からも答弁能力を不安視する声が高まっている。

「言えば言うほど支離滅裂だ」。共産党志位和夫委員長が指摘したのは、会員の出身大学が東大などの旧帝国大学に偏り、若手が少ないとの首相の主張だ。拒否された6人のうち3人は私立大で、50代前半の学者もおり「矛盾しているとの認識はないか」と迫った。

菅は「(会議全体で見れば)特定の大学に偏っているのは事実ではないか」などとかみ合わない答弁を繰り返したあげく、「人事に関することであって、答えは控えたい」と気色ばんで回答を拒んだ。

「6人には優れた研究や業績がないということか」(立憲の逢坂誠二氏)

「6人を任命したらそういう(国民や国会に責任を負えなくなる)ことが起きるということか」(立憲の枝野幸男代表)

野党は様々な角度から質問したが、いずれも首相は、この「人事に関することであって答えは控えたい」との答弁でかわした。

枝野氏は「壊れたレコードみたいだ。もう原稿を読むのをやめて、自分でお話になった方がいいんじゃないですか」と皮肉った。

野党議員が首相に答弁を求めても、加藤氏や井上信治科学技術担当相が何度も代わりに立った。

「あなたに質問していない」「権限がないだろう」と怒号が飛び、審議は紛糾。菅の答弁中に後ろから秘書官が紙を差し入れ、耳打ちする場面も目立った。

政府の答弁では新たな疑問も浮かんだ。学術会議の推薦通りに任命する義務はないとの政府の主張に対し、枝野氏は「それが『1983年から一貫した考えだ』というなら、当時の記録はあるのか」と証拠の提示を求めたが、加藤氏は「過去の答弁を踏まえて見解を確認した」と述べるにとどめ、主張を裏付ける記録や根拠を示せなかった。

論戦は5日から参院予算委員会に移るが、野党は徹底追及を続ける構え。与党内からも菅の答弁に「しどろもどろな答弁では通用しない」(自民党幹部)と懸念する声が上がっている。(玉邑哲也、文基祐)




※※※ 骨川筋衛門 のコメント

 「菅は4日の衆院予算委員会で、用意した原稿を読み上げ、まったく同じ答弁を繰り返すなど守りの姿勢に徹した」という。もはや「日本学術会議」攻撃に、自信を無くしたスガタを見せている。自民党内からも菅の答弁に「しどろもどろな答弁では通用しない」(自民党幹部)と懸念する声が上がっている。

「助け船」が多く出てきても、役に立たないのは目に見えていて、「権限がないだろう」と言われる始末です。

 「学術会議の推薦通りに任命する義務はない」との政府の主張に対し、枝野氏は「それが『1983年から一貫した考えだ』というなら、当時の記録はあるのか」と証拠の提示を求めたが、加藤氏は「過去の答弁を踏まえて見解を確認した」と述べるにとどめ、主張を裏付ける記録や根拠を示せなかった」というお粗末な対応しかできていません。どう見ても「苦し紛れ」ですね。

 5日の参議院予算委員会で、菅は学術会議の会員候補6人の任命拒否について、学術会議と内閣府で従来行ってきた「事前調整」がなかったことが要因との認識を示したのですが、「政府が以前から水面下で選考に介入していたことを認めた」ことになりました。首相が菅になって「強権発動」し、トランプのように政府に楯突く発言をした学者を認めないことが明確になり、大問題に発展しました。まさに、「独裁・強権政治」が表面化したことになります。

6人を除外した記録の存在も明らかにしましたが、記録の開示には応じませんでした。本音が書いてあって、これまでのもり蕎麦やかけ蕎麦やさくら問題と同じく、真っ黒に塗りつぶす気でいるわけです。蓮ぼう氏は黒塗りでもよいので提出を求めましたが、加藤官房長官は拒否し続け、記録の内実が「政府の政策に反対する学者」を排除していくことを宣言したのと同じことになりました。

このような「強権的・独裁的政府」のやり方に読者の皆様、労働者の皆様、学生の皆様、一致団結して反対の声を上げていきましょう。そうしなければ、戦争のできる国になり、原発の再稼働や核のごみが海洋に捨てられ、地震津波、台風などの災害が多いこの国の「脆(もろ)い地層処分」等で、子々孫々に多大なる影響を残すことになります。

子々孫々だけでなく、「わがこと」として考えてみませんか!!

(記事内容などは2020・11・5 並びに11・6 北海道新聞より引用致しました)。