[288](投稿)PCR検査(結果)は万能ではない

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「新型コロナの自費でのPCR検査」が、増えていると報道されています。「発熱や咳などはないが、取引先に迷惑をかけてはいけないと考えた」という人(57歳)が、唾液検査、費用は自費で2万5千円(税別)で、2日後に「陰性」と出た。「一安心だが、明日感染することもあると医師に説明された。マスクや手洗いを徹底する」と気を引き締めたとある。
 報道では、自費で検査を受け、医師が関与しない場合、コロナ感染の実態が分からないケースがあり、地域の感染状況が分からなくなることを心配するというのがこの記事の眼目です。地域の感染状況が分からないと、対策が遅れるという心配があるからです。

 もう一つの心配は、医師の診断を受けないで、PCR検査だけでは、「偽陽性」であったり(罹患していなくても陽性反応がでる場合)、逆に「偽陰性」(罹患していてもPCR検査では陽性と出ない場合)と出て、家族や会社の人たちに「感染させる可能性」が高まることもあります。
 このことで、いわゆる「クラスター(集団感染)」が発生することが心配されます。

 PCR検査結果は、万能ではありません。(詳しくは、『丁寧に考える新型コロナ』 岩田健太郎 著 光文社新書 の 第2章の『検査について』をご覧句ださい。「検査は医者でも誤解だらけ」というページから後を読むと怖くなります)。その検査を受ける人の、周囲の人の状態や、家族の状態、既往歴、現病歴などを詳細に聞いて、他の疾患の可能性も含めて診察・診断をする医師に出会う必要があるという意味のことが例を挙げて書かれています。
 「検査の精度」などについても書かれています。「PCR検査は間違える」という項目もあります。
「軽い風邪だろう」といって出社して、集団感染になることもあり、本当に「風邪」であったり、「インフルエンザ」だったり…と多種多様で、素人では判断は難しいと思います。それで、「感染症に詳しい医師の診断」も受けることが重要ということになります。

 報道でも「費用・検査の精度」は、ばらつきがあると書いています。人の手で検査する場合、自動の検査機器で検査する場合、どこの会社の試薬を使うのか…などで結果が異なってきます。
 医師が介在しないので、この検査の結果が保健所などに報告されないので、ある地域が、新型コロナウイルスの流行地なのか、流行地にならないかなどの予測の精度も下がることもあり、「感染拡大」を警戒しないことにつながらないかということも懸念されます。
 医師にかかるのが面倒でも、一手間かけて、感染対策に寄与している医院、病院、ドライブスルーを利用しませんか!!

 以上、簡単ですが、読者の皆様はよくよく考えてみてください。

 石川木鐸(ぼくたく)のコメントでした。