[495](投稿)処理水 飲んでみないとわからない

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① 処理水「飲んでみて」と中国 麻生氏発言踏まえ放出非難
04/14 19:32(北海道新聞デジタルより)
 【北京共同】中国外務省の趙立堅副報道局長は14日の定例記者会見で、東京電力福島第1原発の処理水について「飲めるというなら飲んでみてほしい」と述べた。麻生太郎財務相の「飲んでも何てことはないそうだ」との発言を踏まえ、海洋放出の方針決定を改めて非難した。
 趙氏は「太平洋は日本の下水道ではない」と非難した。韓国の文在寅大統領が国際海洋法裁判所への提訴検討を韓国政府に指示したことについても「日本が国際社会の懸念を重視することを希望する」と述べた。
 麻生氏は13日、海洋放出の方針決定に関して「もうちょっと早くやったらと思っていた。飲んでも何てことはないそうだ」と発言し、残留する放射性物質トリチウムの濃度は中韓が海洋放出しているものより低いと指摘した。

② 麻生氏「じゃあ中国の下水道か」 処理水の放出巡り中国側と応酬過熱
04/17 05:00(北海道新聞デジタルより)
 東京電力福島第1原発の処理水について「飲める」と安全性をアピールする麻生太郎副総理兼財務相と、海洋放出に反発する中国側の応酬が過熱している。麻生氏は16日の閣議後記者会見で、中国外務省の趙立堅副報道局長が「太平洋は日本の下水道ではない」と非難したことを持ち出し、「じゃあ中国の下水道なのか。みんなの海じゃないのか」と反論した。
 麻生氏は13日の会見で、処理水について、中国や韓国が海洋放出しているものより放射性物質の濃度が低いとした上で「飲んでも何てことはない」と主張。一方、趙氏は14日の会見で、「下水道」発言に加えて「飲めるというのなら飲んでみてほしい」と述べ、日本政府の対応を批判した。 これに対し、麻生氏はこの日、改めて「飲めるんじゃないですか、普通の話だったら」と応じ、不快感を示した。(山田崇史)

※※※ 骨川筋衛門のコメント: 「東京電力福島第1原発の処理水について『飲める』と安全性をアピールする麻生太郎副総理兼財務相と、海洋放出に反発する中国側の応酬が過熱している」という「本当は怖い話です」が、たまに「子どもの喧嘩」のように読んでみるのもいいかもしれません。この「緊急事態宣言がでそうなコロナ変異株禍事態の」中で、最初は「少し笑って頂き後で怖くなる話」も良いかと思い拾い上げました。

「麻生氏は16日の閣議後記者会見で、中国外務省の趙立堅副報道局長が『太平洋は日本の下水道ではない』と非難したことを持ち出し、『じゃあ中国の下水道なのか。みんなの海じゃないのか』」と反論しました。麻生氏は13日の会見で、処理水について、「中国や韓国が海洋放出しているものより放射性物質の濃度が低いとした上で『飲んでも何てことはない』と主張。一方、趙氏は14日の会見で、『下水道』発言に加えて『飲めるというのなら飲んでみてほしい』と述べ、日本政府の対応を批判」しました。これに対し、「麻生氏はこの日、改めて『飲めるんじゃないですか、普通の話だったら』と応じ、不快感を示した」ということです。問題は、「目くそ鼻くそ」の「喧嘩」だということです。(この麻生氏の「普通の話だったら」という意味が分からないので、分かる方に教えていただきたいと思いますが)。
 核心点の一つは、日本、中国(韓国も含め)いずれも近隣諸国を含め、世界中の原発からは「核のうんこ=高レベル放射物質」が海洋や河川に放出・投棄されているという事実があるということです。原発の燃料は冷却水を入れて沸騰させ、タービン建屋で沸騰した高温の水=沸騰した湯・蒸気でタービンを回して、発電せねばなりません。沸騰水は海水や河川水(内陸にある原発は河川水を利用します)で冷却され、再度「圧力容器内」でこの冷却された水は何回も加熱されるという「循環を繰り返して」…発電するように作られています。放射能で沸騰した水は放射能を帯びます。この放射能を帯びた熱湯水から出る放射能は、タービン室の冷却水に放射能を帯びさせます。この冷却水は放射能を帯びるだけでなく高温にもなるので、海洋に放出されます。(原発は海水を温める機械と言われています。そして「温暖化」に関わっています)。その後、冷えた海水や河川水をモーターでくみ上げタービン室に入れて、冷却水として利用します。放出・投棄された放射能を帯びた「冷却水」は多様な放射能を帯びています。海洋や河川は汚染水となって海や河川を放射能汚染します。
 このことが分かっていれば、誰も汚染水を飲みません。例えALPS(アルプス)で多くの核種を除去したとしても、トリチウムだけは除去できません。(かつてはALPSと言えども除去できないことがあり、トリチウム以外にセシュウムなども汚染水に含まれる結果となっていました)。このトリチウムは「6ミリメートル」しか放射能を飛ばさない、「体内にも長くは残らない」という宣伝のもとで、「飲んでも大丈夫」とNUMOは宣伝していましたが、それは間違いです。普通の水と同じ振る舞いをするなら、体内に吸収され、細胞内にも入り込み、放射線を6ミリメートル飛ばすなら、細胞内外で「放射線障害」を引き起こします。遺伝子に当たれば癌になることもあるでしょう。細胞が壊れれば、血管の細胞や臓器の細胞が壊れて心臓血管系、腎臓、肝臓、脳血管障害などを引き起こしても不思議ではありません。
 このような「核のうんこ」を飲む人はいないと思いますが、海洋産物や河川水の産物、蒸発して陸地に雨となって降ると農地や山林が汚染されて、大地も汚染されていきます。それを吸収した海産物や農産物、山菜等を摂取する魚介類や農産物や飼料として食べた牛や豚や鶏なども汚染され、最後に食物連鎖の頂点に立つ人間に回ってきます。直接、トリチウム水を摂取しなくても、もはや私たちは汚染水を食べたり飲んだりしているのです。▼これを止めるためには、原発を廃棄するしかありません。「核のごみ=高レベル放射性廃棄物=核のうんこ」を作らないことがまっとうなことです。隣国と喧嘩している場合ではありません。▼原発を止めると、電力不足はどうするのだということを心配されると思いますが、炭酸ガスが出ようとも、火力発電で電力は不足しません。関西電力は、原発再稼働して、火力発電を止めて帳尻を合わせています。▼火力発電は炭酸ガスを出すので、温暖化を進めるのではないかという懸念をお持ちの方もいると思います。温暖化の原因は未だに炭酸ガスのせいであるという確たる証拠はありません(小出裕章 著 「原発事故は終わっていない 毎日新聞出版」を参照してください)。安全・安心の道筋は、先ずは「原発を止めること」です。読者の皆様は、どのように思われますでしょうか!?

★追記:原発は温暖化を推し進める!? 小出裕章氏は、原発は「海水」温め機と書いています。1秒間に70トンの水を7度上げる熱エネルギーを持っていると!!これで世界中が原発を稼働していて、世界が温暖化に「寄与」しないわけがありませんね。

★★★ 原発は「海温め装置」「温暖化を防ぐならまず、原発を止めること」

 私の恩師である水戸巌さんは、「原子力発電という名前は正しくない。正しい名前は『海温め装置』だ」と指摘されました。私はこれを聞いて、目から鱗が落ちる思いがしました。確かに原発のエネルギーの3分の2は海に棄てられ、海を温めているのですから「海温め装置」と呼ぶのが正当です。

 これは海の生物にとっては大迷惑な話です。100万キロワットの原発1基は、1秒間に70トンの海水を7℃温めます。東京の主要河川である荒川でも、1秒間に30〜40トンの流量だと思います。1基の原発は、荒川以上に巨大な川の水を7℃も温めて海に流しているのです。

 日本にある55基の原発全体からは、1年間に1000億トンの温かい水が排出されます。日本全土に降る雨の量は1年間で6500億トンで、そのうち川に流れるのは4000億トンです。つまり原発は、毎年日本の川を流れる水の4分の1に相当する量を7℃温めて海に戻しているのです。

 温暖化対策を真剣に考えるなら、炭酸ガスを問題にする前に真っ先にこの「海温め装置」を止めるべきです。(小出裕章氏)