[504](投稿)福島原発汚染水の「不都合な真実」

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福島第1原発の汚染水の「不都合な真実」: もう一つの汚染水放出に政府がしがみつくわけ

 第一に、政府・官邸が、汚染水を海洋放出することに拘(こだわ)るのは、タンクが汚染水で満杯になり来年の秋には置く場所を延々と拡張しなければならず、それによって莫大なお金がかかることです。そのために海洋放出を選びました。その根源は「海洋放出」あるいは「河川放出」が、これまで日本を含め、各国の原発保有国では、原発から出る汚染水を海洋放出や河川に放出することが当たり前になってきていたからです。
 このことは、ほとんど国民に知られていないことです。正常に運転されている原発からは、トリチウムだけでなく各核種の放射能に汚染されている「汚染水」が、海洋や河川に放出されているという事実を国民に全く知らされていないことは極めて酷(ひど)い問題です。最近やっと報道され始めましたが、わずかにしか言及されていません。そのため、多くの国民はだれも、この常態化している汚染水放出について全く疑問に思わないことが厳然としてあることです。
 
 第二に、もう一つの問題は、小出裕章氏の著書(注1)で書いていますが、トリチウムの濃度を1ℓ当たり6万ベクレル以下に希釈しなければ海洋放出できないことです。
 また汚染水が毎日増え続けている現状を考えると、すべてを放出するまでに、何十年もかかり、敷地には限りがあり無限にタンクの増設をできるわけではないため、いずれ国と東京電力は「放射能汚染水を海に流す」という選択をするだろと小出氏は予測されています。「しかし、これは『究極の環境汚染である』ということを忘れてはいけません」と、小出氏は問題視し、警告されています。
 
 東京電力福島第1原発で溶け落ちた炉心から発生したトリチウムの量は1~3号機合わせて200トンです。もし、原発事故が起きていなかったら、原子力推進派の構想では、使用済み核燃料を青森県六ケ所村の再処理工場に持ち込み、化学処理をほどこしたあと、プルトニウムを取り出し、残った核分裂生成物はガラス固化して地中に埋設、除去できないトリチウムは海洋放出する方針だったと言います。

 六ケ所村の再処理工場では年間800トンの使用済み核燃料を処理する計画ですが、もし福島第1原発トリチウムを含む処理水を海に流さず、タンクに貯蔵し続ける方策をとることになれば、六ヶ所村での海洋放出もできなくなってしまい、再処理工場の稼働自体ができなくなります。だから、政府小委員会、原子力規制委員会東京電力は口が裂けても「タンクに貯蔵し続ける」とは言えないと小出氏は指摘します。

 今、福島第1原子力発電所で問題になっている200トン分の燃料に入っているトリチウムなど、彼らから見れば、大した量ではないのです。もし、それが問題だと言えば、もう、六ケ所再処理工場は稼働させられないことになってしまいますから、日本の原子力そのものが根底から崩れてしまうわけです。だから、彼らは絶対に「海に流す」という選択を諦めません。(中略)漁業関係者をはじめ、国内外の反発を受けて決定は先送りになっていますが(これが書かれ発行された2021年3月5日以降の2021年3月13日に汚染水を海洋に放出する決定をしました)、私は流すと思いますと小出氏は断言しています。
 
 日本という国が原子力を推進しようとする限り、トリチウムは海洋放出する以外の方策は取れないのです。だからこそ私は原子力を使うこと自体に反対してきたのですと小出氏は強調しています。(「原発事故は終わっていない』 小出裕章 著 毎日新聞出版 2021年3月5日 発行」の第1章の「放射能汚染水を海に流す、これは究極の環境汚染である」P49~51:一部表現を変えている部分があります)

 ※※※真田幸村のコメント: 小出氏のこの「原発事故は終わっていない』という書物を読み、現在政府が強行しようとしているトリチウムの入った汚染水の海洋放出は、絶対にしてはいけないことだと強く思いました。地球温暖化や脱炭素にも触れたこの書を徹底して読むと、政府・官邸、原子力規制委員会や諸外国の原子力放射能の規制委員会などの勧告や規制値などは欺瞞以外の何物でもなく、むしろ「欺瞞的」・「嘘っぱち」だと思います。この書をゆっくりとかみしめて読むと原発を稼働させている日本政府、諸外国の政府の原発即時停止が正しいと思います。「風評被害」は実際は「実害」で、漁業関係者だけではなく、農業などにも実害を及ぼし、放射能は全世界に拡散していると分かります。癌などの難病が増えているのも五感では感じられない放射性物質を取り込んだ魚介類だけではなく食物すべてが放射能汚染を被っていることが原因の大きな部分を占めていると分かります。北海道の泊(とまり)原発の周辺地域の人は、その他の地域の人たちの1.2倍、癌になると「北海道がんセンター 名誉院長 西尾正道」氏は早くから指摘しています。
 私たちの未来、私たちの子々孫々放射線の障害を最小限にするためには、汚染水の海洋放出に反対の声を上げて行きましょう!!