[588](投稿)原発設備定年「60年超」を検討

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原発運転「60年超」検討 新増設、建て替え見送り
07/16 06:18
原発運転期間のルール

 政府が原発の運転に関する「原則40年間、最長60年間」の法定期間の延長を検討していることが15日分かった。自民党や経済界の一部が求める新増設やリプレース(建て替え)は、世論の強い反発が予想されるため見送り、既存原発の長期的な活用を模索する。来年にも原子炉等規制法改正案をまとめる方向で調整する。ただ老朽化により安全性への懸念が強まることは避けられない。地元住民や自治体の反発も予想される。▼ 今後の議論では、60年を超える運転を認める際の点検、審査方法も併せて検討する。最長で80年間の運転を認める米国など海外の事例も参考にする。▼ 原発運転の法定期間は、東京電力福島第1原発事故後に導入された。今年6月には、運転開始から44年を超える関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)が現行ルール下で初めて再稼働しており、原則とされた「40年間」は既に「骨抜き規制」との指摘もある。▼ 政府関係者によると、法改正では「原則40年間」の運転期間を長期化したり、その後の審査を経て認められる「最長20年間」の延長を複数回可能にしたりする案がある。▼ 自民党内にも、原発事故後の長期停止を40年間の運転期間から除くなどして、運転延長を求める意見がある。▼ 国内の原発は既存の33基に加えて3基が建設中だが、2040年代に「最長60年」の寿命を相次いで迎える。現行ルールでは50年に残る原発は20基程度の見通し。▼ 政府は温室効果ガス排出減をにらんだ30年度の電源構成を含む「エネルギー基本計画」の改定議論を進めており、原発比率は20~22%程度を検討している。この発電量を賄うには30基程度が必要とされる。▼ 経済産業省が今月21日の有識者会議に示す基本計画の改定案では、原発の新増設やリプレースの推進は明記せず、再稼働などを通じた持続的な活用方針を盛り込む見通しだ。(2021・7・16北海道新聞デジタルより)

※※※ 真田幸村のコメント:

 政府は原発の運転に関する「原則40年間、最長60年間」の延長に必死です。この理由は、新増設は新しい土地を探すのにも時間とお金が必要となるからです。また、建て替えにはお金もかかりますが、そもそも建て替えになると現在ある原発を壊さなければなりません。その「ごみくず」は単なる「ごみくず」ではなく「核のごみ=高レベル放射性廃棄物」であり、それらから強烈な放射能が飛び出てきて、始末に負えないものであり、建て替えなど到底できず、それゆえ「原発の延命措置」に政府並びに各電力会社は必死になっているのです(福島第一原発の始末も全くできていないにもかかわらず)。◆世界の原発に対する流れは、原発の廃止が大半になっています。1979年にスリーマイル島の2号機が炉心溶融という原発事故を起こしました。1号機は運転を継続していましたが、その1号機も採算が取れないため稼働停止を決めたのが2019年9月20日でした。再生可能なエネルギーの普及や天然ガス価格の低下などで採算が悪化したためだと書かれています(2019・9・20朝日新聞デジタルより)。この廃炉には60年かかるそうです。費用は10億ドル(約1千億円)以上かかるとされています。◆この例をみても、新増設や建て替えなどは到底無理というものです。最近の報道では天然ガスに次いで2番目に高い電力料金が原発によるものだとされていますが、これも嘘だと思います。かつても、どの種類の発電よりも原発による電力料金が安いとされてきましたが、これも全くの「嘘」でした。◆原発の燃料となるウランの採掘や精製にも多額の料金が必要であり、採掘する労働者の賃金は安く抑えても、精製には多量の電力と精製装置を必要とし、結果、原発による発電価格は高くついたのです。しかし、新聞などの報道では火力・水力発電天然ガス太陽光発電よりも安いと「騙(だま)してきた」のです。今になって、耐用年数が近くなり、廃炉するしかない時期にきて、なおウランとプルトニュウムの混合燃料(MOX燃料)を使って、原発の再稼働で各電力会社は儲けようと必死です。◆しかし、MOX燃料を使っても良い仕組み・強靭さもない壊れかけの既存の原発MOX燃料を使っての発電は、極めて危険で、第二第三の福島原発事故の二の舞・三の舞になると思います。◆読者の皆様、このような古びて壊れそうになっている原子力発電の「延命措置」は中止にしなければなりません。家電製品ならば少しの延命も可能でしょうけれど、原発の延命策は人民の命取りになります。チェルノブイリ原発事故の拡大を食い止めるために消防士や軍隊をソ連は使い捨てにしました。延命された人たちは浴びた放射線や粉塵に混じった微粒子の放射能物質を体内に取りこまざるを得ず、種々の癌や病に悩まされています。そうならないようにするのは、今のうちにあらゆる原発の廃止を早急にせねばならないと思います。原発の延命措置などもってのほかだと思います!!