[658](投稿)新型コロナ危機の世界 米中の「変異」、日本は「コップの中の秋風」

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米国の脱欧入亜
09/27 05:00
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長崎で流行するはしかが東京に伝染するのを防ぐ手段はない。害悪しかない疫病ですらそうなのだから、利害のうち常に利益の方が大きい「文明」の伝播(でんぱ)は防ぐのがさらに困難だ―▼福沢諭吉は「脱亜論」で、明治維新を経た日本がアジアの古い考えから抜け出し、西洋文明を吸収する利を唱えた。さもなくば日本の独立が危うくなる。それだけ欧米列強のアジア進出には勢いがあった▼これとは逆向きの「脱欧入亜」とも言える姿勢を見せるのが米バイデン政権である。警戒するのは「重大な競争相手」の中国による権威主義や経済的影響力の拡大だ。米英にオーストラリアを加えた安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」を立ち上げた▼激怒したのはフランスである。米が豪の原子力潜水艦建造を支援する方針を打ち出したことで、仏豪間の潜水艦共同開発計画が破棄に至ったためだ。仏政府は米豪に駐在する大使の召還を表明し、米も非を認めた▼それでも米国はひるまない。首都ワシントンに日豪印の首脳を招き「クアッド」の結束を誇示した。主要7カ国に豪印韓を加えた「G10」の枠組みづくりまで取り沙汰される▼問われるのは、米国を受け入れる立場に回った日本の姿勢だろう。「世界文明の喧嘩(けんか)繁劇は東洋孤島の独睡を許さず」と福沢が論じた国際関係の複雑さは今に通じる。対米追従の一本やりで済むような現状にはない。2021・9・27(北海道新聞コラム「卓上四季」より)



★★★ 空野比呂加のコメント:

●時空間はとても早く変化しますね。同じく、「同盟国」というのも、それに劣らず変化するのが早いですね。各国の「合従連衡(がっしょうれんこう)」は「新型コロナウイルス」のように「変異し毒性を増し、感染力も強くなったり」しています。
 ウイルスについて時には「自壊」もあるのではないかという東大名誉教授児玉名誉教授の見解も上がっています。(児玉氏は、今回の感染者数の減少は、新型コロナウイルスの変異で、ウイルスの変異が「自壊」する方へと変異したのではないかという説を唱えれおられます)。多数派の意見とはまだなっていないようですが。

●世界の大国も「自壊」しないように、早めに「合従連衡」策をとり、自国を守り、時には他国を抑え込もうとする意図があると「卓上四季」氏は見ているようです。菅首相の米国内での「クアッド」参加は「卒業旅行」だと揶揄されていますが、今回も4カ国の中では末端の「透明人間的存在である」かのようでした。

●全て米国に頼るだけの「知恵」しか持ち合わせがなく、主として米国のワクチン依存に任せる以外は「自宅療養」による「自宅死」を防ぐこともできなかった「首相」として菅氏は歴史に刻まれるかもしれません。帰国後は「カラ元気」で、ワクチン接種率が米国より増えて、それによって感染者数が減少したかのように「胸を張って」いましたが、まだ何が新規感染者数を減少させているかは分からないというのが専門家の意見です。次の冬には感染者増加が見込まれ、現在の感染者数減少の時こそ、感染者増加に対応ができるように準備をしておくことが大事だとどの専門家も口をそろえて警告しています。

●また、米国もアフガニスタンから手を引かざるを得ない種々の要因があるのでしょう。中でも「新型コロナ感染者の増加」で、人民が「百家争鳴」のようになっています。経済的にも歪みを増し、政治的・軍事的にも混沌とし、ブッシュ以降、墓穴を掘りまくった末「アフガニスタン問題」を投げ出したのではないかと想像します。しかし、経済的凋落を回避するため、株式投機を自国や他国に促したのか、株価だけが高騰する「異変」が生じています。
 習氏は、(自分に寄与しない)諸巨大資本家の勝手な資産の増加を許さない政策に舵を切り、巨大不動産業や電子産業を抑え込む政策をとり始めています。彼はこの先、中国資本主義が国家官僚の統制・制御から離れ、混沌・混乱…が深まって金満・資本家どもが増殖する可能性を「打ち砕き、自分の田にカネを引く」策略を講じているのではないかと想像します。

●そのような巨大資本家とその政府とともに歩む「政治家」を擁する日本の支配者階級の権力欲、金銭欲、軍備増強競争に対して私たちは向き合い、戦争に反対し、コロナ禍で自宅療養者を見殺しにする・貧困家庭をさらに貧困にする政策に反対しなければならないと思います。

●また現在は、コロナ感染者は急激な減少傾向にありますが、これからの医療政策や経済政策等でこの先の新型コロナ対策を先手で先手で効果のある方策を専門家とともにとることをも要求したいと思います。

●読者の皆様、だれが日本の首相になっても同じく大資本家の手先であることに変わりはなく、私たちは大きな声で、自民党一党独裁政治による政治経済政策・軍事政策・原発政策・無残で下策の新型コロナ対策等に対して、まだ終わっていないコロナ禍の中では、「反対の声」をネットで広げていきましょう!!