[662](投稿)文献調査に応募は英断⁉️

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寿都と神恵内の文献調査「英断」
 福井の原発フォーラム
10/03 05:00
 原子力発電とエネルギー政策について考える「嶺南原子力フォーラム」が2日、福井県美浜町内で開かれた。同町や同県敦賀市など嶺南の原発立地自治体の市町議会議員ら66人が出席。「2050年のカーボンニュートラル実現には、原発の新増設やリプレース(建て替え)は不可欠である」などするアピールを採択した。▼ 美浜町の山口治太郎前町長らが発起人となり開催。山口前町長は「原子力は必要との一致した思いを持って行動していこう」とあいさつ。アピールでは、次期エネルギー基本計画案に原発の新増設・リプレースを明示することや高レベル放射性廃棄物(核のごみ)最終処分への理解促進に国が前面に立つことなどを求めた。最終処分場選定を巡り、文献調査に応募した後志管内の寿都町神恵内村には「英断」と敬意を表した。▼ 東京大公共政策大学院の有馬純特任教授(エネルギー・環境政策)による地球温暖化原子力の役割についての基調講演もあった。(林侑太郎)
(2021・10・3北海道新聞デジタルより)

◆◆◆ 明智小五郎のコメント
 皆様は福井県には原発がいくつあると思われますか?15基もあるのです。関西電力や日本原電などが主に所有し、これまで死の灰をせっせと作ってきました。もちろんこれからも関電【関西電力】を筆頭として、原発を再稼働し、原発で作り出す電力に伴う電力料金を手に入れて大いに稼ぎたいと考えています。また、原発が作られた市町の議会とそれを構成する議員や原発を組み立て保守する諸会社も潤います。政府とともに電力会社が希求してきた「核燃料サイクル」の一環として作られた「高速増殖炉もんじゅ」は、事故問題ばかり次々と起こしたのはご存じだと思います。政府・電力会社なども「核燃料サイクル」構想を考え実行したのですが、そのサイクルを構成する施設(「ふげん」や六ケ所村など)はどれ一つとっても故障続きで、今では「核燃料サイクル」ではなく、「金くい虫サイクル」の「お荷物サイクル」でしかありません。●この原発15基ある福井県で、「原子力発電とエネルギー政策について考える『嶺南原子力フォーラム』」が2日、福井県美浜町内で開かれたのです。原発交付金で潤ったと思われる「同町や同県敦賀市など嶺南の原発立地自治体の市町議会議員ら66人が出席」しました。美味しいお金に関することですから、多くの市町議会員が集まるのでしょうね。●そこで、「美浜町の山口治太郎前町長らが発起人となり開催。山口前町長は『原子力は必要との一致した思いを持って行動していこう』とあいさつ」し、またここでのフォーラムでは、もちろん「最終処分場選定を巡り、文献調査に応募した後志管内の寿都町神恵内村には『英断』」と敬意を表し」ました。●なぜ、核のごみ=死の灰=高レベル放射性を受け入れるという方向で手を挙げた北海道の寿都町(すっつちょう)や神恵内村(かもえないむら)を褒めたたえるのでしょうか?現在においても有り余る死の灰=核のごみの引き受け手が全くないのです。かつて高知県の東洋町で引き受けると手を挙げた町長はリコールされ、長きにわたって死の灰を受け入れる町村は現れませんでした。しかし、原発が稼働する限り「死の灰」を生み出さない原発など世界中のどこの国にもありません。原発の敷地内で保管し、死の灰で満杯になりかけて困窮しているのが現状で、死の灰を引き受けてくれる町村を募っているのです。しかし、神恵内村寿都町が手を挙げたのですが、後に続く町村は皆無です。経産省は計算が狂ったと思っていることでしょうね。どちらも地層の分析をすでにしていて、死の灰を埋めておくには「大いなる危険性と海水から防護する費用が掛かりすぎる」と「分かっている」からです。他のもっと良い地層を有するところが手を挙げてくれる呼び水になれば、神恵内村寿都町に少々の億単位のお金をばらまいても、また電気料金に上乗せすれば良いと思っていたことでしょう。このような思惑が外れたわけです。自民党政府や電力会社を中心に、「我が国にも『オンカロ【洞窟】』があれば…」と思っていることでしょう。●しかし、地震大国、津波大国、火山大国、台風大国である日本は、東北大震災が暴(あば)いた福島第一原発事故を全く教訓化せず、「死の灰の捨てどころなし困るのみ」の日本の原発の再稼働という、いつ第二第三の福島第一原発事故の悪夢の続きを見させるかとハラハラドキドキする「愚策」=「死出の道」を何故にそんなに急ぐのかと思います。●それは、自民党議員たちの懐や電力会社や原発を保守する会社等々を養う「多額の金銭」に関わることだからです。原発は「炭酸ガスを生み出さない」というわけでは全くありません。原発の燃料を作り出すのに要する多大な電力は石炭などで賄っていて、また、放射能を含む汚染水を掃除するモップや配管、携わる工事職員・清掃員・運転する職員の衣服等々に、石油もたくさん使わねばなりません。炭酸ガスは植物が吸収してくれます。死の灰はなかなか消えてくれません。プルトニウム半減期は2万4千年という気の遠くなるものであり、それを原発は作り出します。トリチウムという放射能を出す三重水素を取り除くには莫大な費用を要するので、海洋に投棄することしか政府は考えていません。●「東京大公共政策大学院の有馬純特任教授(エネルギー・環境政策)による地球温暖化原子力の役割」を基調講演で述べたとありますが、元は政府の役人で政府側に立った政策や応援をするから「東大特任教授」に政府・文科省は推挙し、原発政策の推進と原発反対の声を押し殺すために奔走し、「国のためにする文章」を書いたりするのです。そうしない人は排除されるのが今の「白い巨塔」の実態です。(学術会議の会員に任命されない人物は、政府・自民党との意見が合わない人物を官邸内の杉田和博という警察出身官僚が選び出しています。そのことには公には一切触れられません。菅元首相は、任命しなかった人物がどのような論文を書いたかを調べるのは、すべてこの人物に任せていたと言われています。戦前の「特高」の役割を杉田氏は現在も担っているわけです)。

 ●もうすぐ、寿都町町長選挙がありますが、国の政策に乗せられると、長い目で見ると極めて「ひどい目に会う」と思って、「痩せても枯れても」原発に関係する交付金には決して手を出さないでください。「死の灰=核のごみ」の埋葬には手を貸さないようにしましょう。福島第一原発事故の教訓を決して無駄にしてはならないと思います。福島はまだまだ復興とは程遠い位置に置かれ、さらにトリチウムなどの死の灰の汚染水の海洋投棄に反対の声を上げています。また、普通では暮らせない放射能の土地に帰還するならせよと言い放っているのが自民党政府です。すなわち、新型コロナの「自宅療養」の強制と同じく、人民を見捨てる「棄民政策」をこれからも継続しようとしているのです。明日は我が身に降りかかってくると思うのが正しい感覚だと思います。

参考文献:

死の灰」に関しては①と②を参照ください。官邸内の杉田氏に関しては③を参照ください。

①『原発事故は終わっていない』 小出裕章 著 毎日新聞社 刊

②『被曝インフォデミック』トリチウム内部被曝ICRPによる似非科学の拡散 西尾正道 著 寿郎社 刊
③杉田和弘(すぎた かずひろ、1941年4月22日 - )は、日本の警察官僚。 官房副長官内閣人事局長。 神奈川県警察本部長や内閣情報調査室長、内閣情報官、内閣危機管理監なども歴任した。