[663](寄稿)本の紹介『新型コロナワクチン 本当の「真実」』(宮坂昌之 講談社現代新書)

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ペンギンドクターより
その1

皆様
 台風一過、秋晴れです。料理の食材を9時に購入後すでに散歩も済ませました。暑いぐらいです。昨日は一日中風雨が強く、さすがの私も散歩を中止しました。今年3度目の8000歩未満の一日でした。しかも午前11時42分(昼食後で幸いでした)に突如停電が発生しました。少したってスマホ東京電力にアクセスしたところ、市の1600世帯ほどが停電中、と判明しました。当初は近所の状況もわからず、私は傘をさして近くの交差点に出向き信号機は普通に稼働しているのを確認する始末でした。パソコンもネットとはつながらなくなりました。二階のトイレを手動式可能にしていたので助かりましたが、電力はあちこちに関わっていてガスによる浴室も停電では作動しません。一時間足らずで復旧しましたが、電力の重要さを再確認した次第です。二酸化炭素排出削減のため、石炭火力発電所停止は当然ですし、再生可能エネルギー重視(太陽光発電の優遇措置1キロワット42円の我が家の発電所は10年が過ぎて、この11月から9円の販売価格となります)も当然ですが、原子力発電所の一時的再稼働はやむを得ないかなと考えています。核のゴミの処分場の問題もあり、新たな原発建設にはもちろん反対ですが、悩ましい現実です。SDGs(持続可能な開発目標)も言葉だけはよく出てくるようになりましたが、岸田政権も具体的にどのように実現させていくのか、私自身は悲観的に見守っています。

 今回の転送するMRICの内容は新型コロナの患者さんではありませんが、これから大いに普及させるべきと思われる「オンライン診療」の実例を送ります。多少とも実際のイメージが浮んでくるようであれば、いいかなと思います。一例目の90歳の心不全の患者さんの心不全の悪化は、採血で「BNP」の値が上昇していたのでしょう。利尿剤でむくみをとって、数値も改善したと思われます。(編集部註:次回掲載します。)

 皆様の中にも読まれた方がいらっしゃるかもしれませんが、本日は一冊の本を紹介します。
 宮坂昌之『新型コロナワクチン 本当の「真実」』(講談社現代新書、2021年8月20日第1刷、9月3日第2です。以前から発売されるということは聞いていたのですが、利根川を越えて文化果つる地の書店では、ようやく発売され、9月29日(水)購入しました。山積みになっていましたので、首都圏ではすでに多くの発売実績があると思われます。『本当の「真実」』という表題が苦心のあとというか、日本あるいは世界のワクチンの評価、陰謀説やフェイクニュースなどの厳しい現実を示しているように思います。以前にもお話したように宮坂昌之氏は1947年長野県生まれ、大阪大学免疫学フロンティア研究センター招聘教授です。日本免疫学会の会長も務めたことがあります。私は彼の本を他に3冊読みました。いい本です。本書の内容です。

プロローグ 新型コロナウイルス感染症はただの風邪ではない
第1章 新型コロナワクチンは本当に効くのか?
第2章 新型コロナワクチンは本当に安全か?
第3章 ワクチンはそもそもなぜ効くのか?
第4章 ワクチン接種で将来「不利益」を被ることはないのか?
第5章 ワクチン接種で平穏な日常は戻るのか?
第6章 新型コロナワクチンの情報リテラシー
第7章 「嫌ワクチン本」を検証する
第8章 新型コロナウイルスの新しい治療法、そして未来

 彼が実名を挙げて批判している医師の名前を挙げておきます。
 上久保靖彦(京都大学特定教授)
 宮沢孝幸(京都大学ウイルス・再生医科学研究所准教授)
 岡田晴恵(白鴎大学教授、元国立感染研究所研究員)
 近藤誠(元慶応義塾大学大学医学部専任講師)「こわいほどよくわかる新型コロナ
とワクチンのひみつ」(ビジネス社)
 内海聡東洋医学専門医)「医師が教える新型コロナワクチンの正体」(ユサブル社)


 皆様も耳にしたことのある人物だと思います。
 宮坂昌之教授は上記の医師に対し、彼の専門である免疫学の見地から根本的な批判を提起しています。私の乏しい知識からみても上記の医師の主張はいかがわしいとわかりますから、腹に据えかねたのでしょう。特に内海聡という人の本は、アマゾンで売れ行き1位と出ていました。滅茶苦茶な本のようですが、出版社はホクホクでしょう。

 最後に、M3の医師ネットワークで見つけた主張です。
●コロナでボロ儲け
 2021年9月28日 投稿者:ドクター・キリコ 閲覧数:6539

 民間にももっとお金出して!!!
 2020年度収支
国立病院機構補助金1210億円、純利益95億円
地域医療機能推進機構補助金367億円、純利益200億円
労働者健康安全機構補助金418億円、純利益256億円
国立国際医療研究センター補助金52億円、純利益36億円
日本赤十字社(医療施設のみ):補助金1249億円、純利益1091億円
京都病院事業:補助金304億円、純利益105億円
神奈川県立病院機構:補助金79億円、純利益35億円

 いかがですか。詳細は不明ですが、私が調べたJCHO(地域医療機能推進機構)の収支でも似たような結果でしたから、大きな間違いはないでしょう。日本赤十字社については、厖大な補助金がそのまま利益になっているように見えます。全国にあるので、補助金(原資は我々国民の税金)も多くなるわけですが、実際に新型コロナ患者をどれだけ受け入れてきたのか、疑問に思えます。独立採算の施設は純利益が国に入
るわけではなく、それぞれの病院にプールされるはずですから、ホクホクでしょう。

 今回はこのへんで。