土嚢、瓦礫
福島第一原発の廃炉作業の困難は増え続ける汚泥(スラリー)とその容器の劣化への対応にとどまりません。
東電は事故直後、汚染水を建屋地下の貯水槽にためました。その際、セシウムを吸着する軽石「ゼオライト」をつめた土嚢を床に並べました。放射能をふくんだ土嚢約26トンはいまだに汚染水につかったままです。2019年度に線量を計ったところ最高で毎時4シーベルトで近くにいると1時間で半数の人が亡くなります。東電は23年度以降に遠隔ロボットで土嚢を回収する予定だといいますが、いつまでにどのように保管するのか未定です。
他にも汚染された瓦礫や土、伐採された木などが現在約48万立方メートル、10年後 には約79万立方メートルに増える見こみですが、処分先は決まっていません。
国や東電は廃炉完了を30年後としていますが、まず不可能でしょう。スラリーをはじめ放射能汚染された物質は増え続けます。
政府はそれを知っていて原発再稼働だけでなく新増設まで口にしはじめているのです。
私たちは黙っていてはならないと思います。