[815]世界中から戦争反対の声を❗

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 通常は1月に行われるアメリカの大統領一般教書下院演説が3月1日に行われました。1934年以降で最も遅い日程で、歳出法案などを巡る与党内の対立がその理由だと言われています。
 しかしバイデンは「遅れた演説」の冒頭で共和党も含む満場の拍手を受けました。プーチンを呼びすてにして「独裁者に侵攻の代償を」とぶったからなのです。アメリカ議会は挙国一致の反プーチン旋風がふいています。
 バイデンは、ベトナムイラクアフガニスタンなど数多の侵略で血塗られた手をおし隠し正義の味方として自らを押し出しています。国民の目を外に向け、深まるガバナビリティの危機を乗りきろうとしているのです。。
 
 今世界中でプーチンウクライナ侵略に抗議し、ウクライナを支援する声が澎湃として沸き上がっています。パラリンピックからもロシア、ベラルーシの選手は参加を拒否され、世界中で反「プーチン」の声が大きくなっています。
 西側各国政府がプーチン•ロシア非難を大合唱し、政府首脳がウクライナの国旗の青と黄色をあしらった服を着ることが流行になっています。日本では小池都知事までもが都庁舎を青と黄色のライトアップで染めウクライナを支援し始めました。各国政府支配階級はそれぞれの思惑を込めてウクライナ支援を掲げています。プーチンの蛮行を利用したきな臭い動きも活性化しているのです。日本では核共有が大っぴらに囃され、ウクライナ戦争を憲法改悪に利用する動きが活発化しています。

 停戦協議の停滞、激化する侵略戦争 

 2日ロシアとウクライナは停戦協議を行いました。ロシア軍の攻撃によって多くのウクライナの兵士、民衆とロシア兵士が殺害され傷ついています。ポーランドなど周辺国への避難民は100万人を超えました。協議では「人道回廊」設置が合意されましたが、停戦についての結論は次回以降に持ち越されました。

 世界で反戦デモ
 
 報道ではこれらの思惑を込めた権力者の動きと一緒くたにされて伝えられていますが、ロシアの民衆の反戦デモが逮捕拘禁されることを覚悟して日に日に広がっています。日本でもロシア、ウクライナの人々が反戦デモに立ち上がっています。労働組合は腰が重たいですが下から反戦の声が大きくなっています。

 この戦争は、アメリカ帝国主義の力の低下を条件として、旧「東側」陣営の転向スターリン主義プーチンが、旧「西側」軍事同盟・NATOウクライナへの拡大を阻止することを直接の目的として実行しました。中国は、軍事侵攻に関してコメントしていませんが、NATOの東方拡大には反対の意志を明確にしています。すでに経済制裁に反対しロシアからの小麦の輸入を全面的に開放しました。西側からの経済制裁で困難に直面するプーチンに救いの手を差しのべています。
 戦局は破滅的危機の一途をたどり、今日のニュースによればロシア軍はザポリージャ原発周辺を攻撃し、あわや原発事故を引き起こすという事態に立ち至っています。

 西側諸国はウクライナ・ゼレンスキー政権にたいする政治的軍事的経済的支援を強化しています。西側諸国の介入にたいしてプーチン核兵器の使用を明言しており、二国の枠を越え核戦争の危機をはらむものへとエスカレートしています。

 ロシアのウクライナ侵略とその後の西側諸国の対応は第三次世界大戦の危機を醸成し、新東西対立が沸点に達しつつあることを告げ知らせています。

 今はロシア、ウクライナをはじめとした全世界の労働者階級民衆が立ち上がって戦争阻止の国際的反戦闘争の力をロシア、ウクライナアメリカ、ヨーロッパ、中国、日本など世界の政府権力者に突き付けていくべきときです。