[931]無人機


 日本が戦争中のウクライナにドローン(無人機)を支援しています。市販品の監視用ドローンといいますが、ロシアとの戦闘に直接使用可能な装備なのです。
 防衛省は「市販品であり防衛装備にあたらない」と説明しています。支援するドローンは敵の位置を特定したり偵察と攻撃が命中したかどうかを確認する場合に使われるだろうとし「監視用」である点を強調していますが、ロシア軍の動きを把握し、攻撃目標を特定するために使えます。
 こういう支援をおこなえば、ロシア政府は日本国家を敵対国とみなします。参院選のなかで岸田政権は攻められたら守らなければならないといって、敵基地攻撃能力の必要性をうったえていますが、ウクライナ無人機を提供する行為は攻められる原因をつくっていることなのです。
 
自律型致死兵器システムの開発

 自律型致死兵器システム(LAWS)が戦争に使われる時代に入っています。この無人機は、AIを活用して人の判断を介さず標的の探索から攻撃を実行できます。この兵器の配備と使用はすでに2020年のリビア内戦で使われた疑いがあると言われています。国際的な規制の対象として議論されていますが、ウクライナ戦争で議論はとまっています。
 日経新聞は「無人機の時代」というシリーズのなかでもと航空自衛隊幹部の意見を紹介しています。
 「無人機が誤って民間人を攻撃したらどうするか。制御する能力とともに、倫理や法律などの面でどうするかが明確とは言えない」
 これにたいして日経新聞の執筆者は「安全保障環境の急速な変化の前に立ちすくんでいるままでは日本の針路は見えてこない」と締めくくっています。
 戦争翼賛が普通になっています。そういう時代になってきました。