[962]今なぜ死刑執行⁉️


 秋葉原事件の加藤智大氏の死刑が執行されました。安倍元首相銃撃事件に関して、そして自民党をはじめとする政治家と統一教会の関係の暴露、これらが新聞紙上に並列して掲載されています。私は加藤氏にたいする岸田政権の死刑執行行為に、安倍元首相狙撃事件にたいする見せしめの権力意志が暗示されていると感じるとともに、死刑執行を世に知らしめることを通じて統一教会と政治家の癒着への労働者階級民衆の関心をそらそうとする政府の意図を感じとりました。
 今なぜ秋葉原事件で死刑を確定された加藤氏の刑が実行されたのか、その本当の理由を政府権力者が説明することはありません。それは私たちが推論する他ありません。
 以下引用するのは共同通信の記事です。

秋葉原無差別殺傷 加藤智大死刑囚の刑執行タイミングが議論に
《ロスジェネへの牽制?》の声も
7/27(水) 7:06 配信
共同通信社

 法務省は26日、東京・秋葉原で7人を殺害した無差別殺傷事件で死刑が確定していた加藤智大死刑囚(39)の刑を執行した。加藤死刑囚は2008年6月、秋葉原の繁華街にトラックで突っ込み、3人をはねて殺害し、刃物で4人を刺殺、10人にケガを負わせた。
 死刑の執行は昨年12月以来で、岸田内閣では2回目だ。古川禎久法相は記者会見で、今回の執行の命令書に「今月22日に署名した」ことを明らかにしている。
 加藤死刑囚は、2015年2月に死刑が確定。08年の事件発生からは14年になり、いつ刑が執行されてもおかしくなかったが、安倍元首相の銃撃事件直後のタイミングに、SNSでは議論が巻き起こっている。 なぜなら、加藤死刑囚と山上徹也容疑者(41)には共通点が多いと指摘されているからだ。ともにロスジェネ世代で、高校は進学校に通っていた。加藤死刑囚も事件当時、母親の行き過ぎた教育方針が人格形成に影響を与えたと報じられた。 もちろん、ともにどんな理由があっても、犯した罪は許されないが、SNSでは《加藤氏も山上氏同様、毒親育ちに加え、氷河期世代という共通点があって、この時期に執行。事件の内容は違うけれど、山上氏は極刑でのぞむしかない国家の意志を示したように感じた。》《なんか意味ありげなタイミングでの死刑執行だな。ロスジェネのテロは許さないとのメッセージ?》《このタイミングで加藤の死刑執行ですか これから増えそうな無敵のロスジェネへの牽制かな?》などの声が見られた。
 また、自民党を中心に政治家と統一教会の関係が問われる中での死刑執行にも、懐疑的な声が出ている。ネットでは《国葬批判、統一教会の話題逸らしのために敢えて秋葉原無差別殺傷事件を取り上げているのだろうとほとんどの人が感づいてしまっている模様。そういう印象操作はかえって国民の信頼を落としてしまうのではと思う》《統一教会スケープゴートみたいな形での死刑執行》という声も出ており、加藤死刑囚の刑の執行を”政治利用“とみる人もいるようだ。

引用以上。
 岸信夫防衛相は統一教会に選挙の協力をしてもらったことを次のように語っています。
 彼は会見で「統一教会に手伝ってもらったというよりは、メンバーの方にお力をいただいたということだ」と言ったそうです。反省してはいません。
 茂木敏充幹事長は26日の会見で「党としては一切関係がない。各議員には厳正、慎重な対応をするよう注意を促していく」と述べました。それは党の建前にほかなりません。
 安倍狙撃事件を現代日本資本主義社会の腐食にたいする疎外された反抗として受けとめる政治家はいません。