[1012]連合会長、国葬に参加表明

連合芳野会長の国葬出席表明の記者会見を見ました。

発言の要旨は次の通り。

 政府の判断に反対の声もあり、問題はあるが、政労使三者構成の一角である労働界に政府から案内が来たことについて、海外から来賓が多く参列する中で労働側代表としての責任をどう果たしていくべきなのかということが問題だ。国葬のあり方については整理されるべきだが、総理大臣経験者が凶弾に斃れたことに弔意を示すこととは区別する必要があるのではないか、と考え「苦渋の決断」をした。

 芳野連合会長の国葬出席の会見に参加し質問した毎日新聞記者の東海林智さんが、自身のFBで意見を述べています。

レイバーネットから引用します。

*連合の芳野友子会長は9月15日の記者会見で、安倍晋三元首相の国葬に出席する意向を表明した。以下は、会見に出ていたジャーナリスト東海林智さんのFB投稿からです。(レイバーネット編集部)

国葬に参加する連合会長の言い分〜「苦渋の決断」で不法行為に従うのか

連合の芳野会長は国葬出席を「苦渋の決断」と自ら語った。「法的根拠も議論もなく」進められたとの理解はあるとのこと。

「政労使の三者構成は国際標準で、海外から来賓が来るのに、(三者の一角)労が出席してなければ何と思われるのか」が、苦渋の決断なんだそうだ。三者構成の国際標準はさ、政労使で話し合うことでさ、政府の不法な決定に付き従うことではないよね。海外の労組からはさ「不法行為に反対もせずに参加するのか?」と笑われるよ。    

法的根拠がないとまで言っていてこのざまなら、政府が不法に戦争に突き進んだ時も、反対せずに参加するのね。大政翼賛会ってまだあったんだっけ?

今日の中執では、出席するなの意見も出たが、押し切って出席するんだって。「連合は安倍政権の労働政策をどう評価して出席するのか」と聞けば「評価は(法が制定されたり政策決定があった)その都度、声明などで出している」(ほぼ反対する中身)と。彼の労働政策を否定しつつ出席。挙げ句の果てに、「(国会など)然るべき機関で議論してほしい」だって。連合の評価を聞いているんだぜ、それすら誰かに委ねるのですか?

国葬に反対する国民の方が多い。連合内部からも反対の声が出る中出席して国民にどのように見られると思うのか」と聞いたが、明確な答えはなかったね。「弔慰と安倍元総理への評価は分けて考えるべき」とも言ってました。酷いマジックワードだ。 唯一共感できたのは、「国民を分断するようなことはするな」でしたかね。 

以上引用

 労動者の代表として安倍元首相の国葬には反対なので出席しないと言えば責任を果すことになると思いますが、岸田政権が安倍政権の「悪政」を「国葬」で上書きすることにむざむざ乗せられる会長は何を考えているのでしょうか。
 政労使は運命共同体であるという考えにしばられているのだと思います。物価値上げがつづき生活は苦しくなる一方です。資本主義日本の危機は深まり政権は迷走しています。こういうときに、政労使は運命を共にするという考え方に則って労働運動に取り組むと、危機の犠牲を労動者が受け入れることを強いることになります。

 政権にすり寄っていては労動者の生活状況は改善できません。