[1140](寄稿)医療あれこれ その74−1

ペンギンドクターより
そのその1
皆様
 ここしばらく暖かいと思ったら、今週は大寒波が来るとのこと。お気をつけください。年末も寒かったのですが、その頃の山本加奈医師の文章を転送します。(編集者註∶次々回紹介します)前回報告した私の町内の91歳の女性の死亡(ピンピンコロリと言える)も入浴時の死亡ですから、あるいはいわゆる「ヒートショック」だったのかもしれません。我が家の暖房は電気製品のみ、エアコンだけです。石油ストーブやガスストーブはなしです。停電になったらどうしようと、女房は先日湯たんぽを買い込んできました。布団に持ち込むのは熱すぎて駄目ですが……。ロシアによるウクライナ発電所攻撃による停電の辛さが偲ばれます。
 朝日新聞に日本家屋の室内の冬の寒さが特集されていました。WHOによれば、健康的な生活としては最低18℃以上が必要だとのこと。クリアーしているのは北海道や新潟そして東京など僅かの都府県のようです。またテレビで観たのですが(ガイアの夜明けだったか)、横浜国大の建築科を卒業してヨーロッパに留学した女性建築士の「パッシブ・ハウス」という考え方が取り上げられていました。断熱性の高い家の重要性です。桑子アナの「クローズアップ現代」でも取り上げられていました。家の中が寒いと「脳卒中」や「心筋梗塞」などが増えるということは確かです。兼好法師徒然草にある「住まいは夏を旨とすべし」は超高齢社会では危険な考え方のようです。ペアガラスや断熱材を使い、アルミサッシをやめて熱を通しにくい材質による窓をYKKが作っているようです。YKKすなわち吉田工業こそがアルミサッシの窓を広めたはずじゃなかったのかと私は女房にブツブツ言いながら録画のテレビを観ていました。しかし今のようにエネルギー高騰の時代、最初に建築費はかかっても元は取れるということでしょう。私の家はすでに築30数年ですが、建築の時ペアガラスの話を施工のセキスイハウスにしたら、標準装備として考えていないので高額になるとのことで諦めました。那須の家も同じセキスイハウス施行ですが、こちらはペアガラスに、床暖房です。床暖房の灯油は住み続けていると消費量は多くなります。月に一泊だけですから、何とかなりますが……。
 
 さて、新型コロナウイルス感染症(COVID‐19)の5類化が現実化しそうです。医師1000人余りのアンケートによれば過半数以上の医師が5類化に賛成でした。私も現状ではやむを得ないと考えています。検査費・治療費の問題など今後どうするのか課題は山積です。
 私の仕事先の病院では、1月18日(水)の担当である医師が発熱で急遽休みとなったので、私の臨時代理となりました。25日(水)も私が代理で務めます。また先日、私の大学の同級生が「神経系の難病」で亡くなったという知らせが回った際、東京在住の2人がコロナに感染したと述べていました。2人とも重症化はせず今は元気のようです。私と同じく75歳を超えた老人ですから、重症化しなくてまずはめでたしめでたしでした。ちなみに第8波での死者の9割以上が70歳以上の高齢者です。若い人については死者は少ないので、経済を回すためにも5類化はやむをえないでしょう。
 以上のことから、5類化になるのはいいとして、私個人はしばらく警戒態勢を続行します。帰省して、母から引き継いだ土地を贈与した知人に彼自身が支払った総費用を手渡すつもりでしたが、長時間の列車旅を避けるために彼の口座に振りこむことにしました。年間の贈与金額が110万円以内なら贈与税はかからないので、年が明けて問題はありません。要するにそれを口実にふるさとへの旅を楽しみたかったのですが、もうしばらく巣ごもり生活とします。
つづく