[1147]トヨタ労組、職種別階級別賃上げ要求を決める

 

 30日NHKウェブニュースはトヨタ労働組合が執行委員会で賃金要求を決めたと報じました。

 正社員の賃金については、「職種別」や「階級別」に15パターンの賃上げ要求額を決めました。特に若手社員の引き上げを重点的に求めることにしています。

また、ボーナスについて去年妥結した月給6.9か月分は下回るものの、月給の6.7か月分を要求するとしています。

 工場の生産ラインの期間従業員やパートタイムで働く従業員の賃金について、「水準の底上げを加味した賃金を要求する」としています。

以上NHKウェブニュース参照

 正社員以外の賃上げも方針に入れているようですが、正社員にかんして労働者全体のベースアップを要求しないで、職種別、階級別に賃上げを要求する形にしています。これは平均賃上げ方式から職務=ジョブ別の賃上げ要求方式への転換を意味しています。

 経団連の2023年版経営労働政策委報告で言われているジョブ型雇用に導入される職務別賃金制度が先取り的に実施されようとしています。

追記

 31日のウェブニュースがトヨタ労組の記者会見を報じています。

 「愛知県豊田市 トヨタ自動車労働組合は31日、2023年春闘要求の執行部案を説明する記者会見を愛知県豊田市で開いた。物価高を踏まえ、おおむね過去20年で最も高い賃上げ水準を求めると説明した。要求に基本給を底上げするベースアップ(ベア)相当分を含むことも3年ぶりに開示。全体としての賃上げやベアの水準は公表していない。

 正社員で職種や職位ごとの賃上げ額を示す方式を22年に続いて採用。事務職や技術職を合わせた「事技職」などの職種や指導職といった職位ごとに15種類を設定した賃上げ額は最高で月額9370円。」