[1024]「新しい資本主義」のメニュー

 9月22日岸田首相がニューヨークで「新しい資本主義」のメニューを発表しました。

①NISA(少額投資非課税投資制度)の恒久化

②GXの推進

③ジョブ型雇用への移行。

 これらは日本資本主義の行き詰まりを賃金抑制によって乗り切ってきた政府・経団連が①労働者、庶民のお金を貯蓄ではなく株や金融商品に投資させ実質低下した賃金収入を補填する自助努力に委ねること、②ロシア制裁のおつりでもある原油高騰によるエネルギー危機に将来不安をもった政府が脱炭素を口実として原発依存の姿勢を鮮明にしたこと、③進まない同一労働同一賃金をいわば職種職務別雇用によって実施し、賃金格差を正当化すること、にほかなりません。

①は投資の勧めです。日本では30年平均賃金がほとんど上がらず、労働運動が火の消えた炭のようになっているため低賃金のままでこの先も上がる保証もありません。本業だけでは足りないので投資収入に頼らざるを得なくなっている労働者も増加しています。  

 NISAは将来が不安な労働者がコツコツ貯蓄したお金を投資のために動かして「自助努力」で老後に備えよと推奨されています。

 少額投資非課税制度は2023までの時限制度です。それを延長する案を岸田首相提案しました。

②は脱炭素型社会に転換させるためにエネルギー政策、産業構造、社会システムを変える取り組みをするということです。岸田首相はその中心に原発の新増設、建て替え、老朽原発の耐用年数の延長をあげています。福島第一原発事故は今なお復旧の目処さえたってないのに、反対の声を無視して財界の要請に従っています。

③は雇用形態の転換です。1991年にバブルが崩壊して日本の経済危機が深まりました。1990年代半ばから終身雇用、年功序列型の雇用形態、賃金制度が企業経営を圧迫する根拠として忌避されはじめ成果主義賃金制度と非正規雇用の導入が追求されました。

 資本家・経営者は労働市場で買い入れる労働力の所有者すなわち労働者の雇用形態を正社員雇用から非正規雇用に置き換えることによって賃金コストを圧縮することに成功しました。90年代半ばから労働者派遣法の適用対象が広げられ、労働者の約4割が低賃金の非正規雇用労働者となりました。資本家階級の思惑通りこの30年間日本の労働者は総体として賃金が上がっていません。

 労働組合運動に労資協調主義が持ち込まれ派遣法の改悪を容認しかつ賃上げを自粛したためです。

①〜③の施策は日本の労働者にとっていいことはないと思います。

労働組合

[1023](寄稿)新型コロナウイルス感染~某医者からの報告

ペンギンドクターより
その3
 今回はMRICからの情報で某医師が実際にコロナに感染したというニュースを転送します。コロナ体験記としても興味深い報告です。「風邪」でいいのでしょうが、結構辛そうです。東大の医学生の留年問題にも自分の状況から同情的です。実際に感染経験のある人の話には説得力があります。
 
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 新型コロナウイルス感染~某医者からの報告

 某医者

 2022年9月16日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
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 ついに私も新型コロナウイルスに感染したので、そのことについて述べたい。
 なお、これは私の個人的な経験と意見が中心であり、多くの感染者を調べて統計をとった疫学的なデータではない。しかし、臨床的には一例一例の詳細な報告は全て事実であるため、参考になるのではないかと思って投稿する。
 ワクチン接種と感染:4回もワクチンを打っているにもかかわらず、感染し発病した。交互接種を行い、4回目接種からほぼ1ヶ月なので十分免疫はかかっているはずだが、ワクチンの感染予防効果は十分ではないことがよくわかった。オミクロン株にかかわらず、新型コロナウイルスではそんなものだろう。周りを見ると、感染した人達は全て予防接種を済ませていた(注1)。

 感染予防:感染にはとても気を付けていたが、どこで感染したか不明で、思い当たる節はない。昼食も含め(個室で孤食)、外食はしない。外飲みは元々しない。カラオケは嫌いなど、感染しやすいとされる環境には全く近づいていない、つまり家と職場の行き帰りのみ。もちろん、マスク(不織布)、手洗い、ソーシャルディスタンスなど通常の感染予防は行い、職場もアルコール消毒やアクリル板による遮蔽、換気等は十分なされているし、クラスターは発生していない。
 感染した知り合い達に聞いてみたが、どこで感染したか全く見当がつかないと。つまり、オミクロン株では、麻疹並み(麻疹以上?)の感染力で空気感染が主なため、感染に気をつけてとか言っているが、今までの対策では追いつかないことは明らかだ。飲食店狙い撃ち対策等はもう役立たない。
 
 重症化予防:60代だが、確かに重症とはならなかった。いわゆる風邪だった。これはワクチンの効果だろう。やっぱりワクチンは、感染予防ではなく、重症化予防だ。もちろん、偶然重症化しなかっただけかもしれないが、、、
 
 症状:最初は喉の痛みだった。これは日曜日から。月曜日になるとひどくなった。朝から37℃後半。あと、鼻汁と鼻づまり、軽い咳。今の時期、この症状ではコロナに間違いないと思い、手元の抗原検査キット(研究用)で調べた。バンドは薄いが、陰性とは言えなかった。翌日、別の抗原検査キット(診断用)でも調べると、非常に薄いが確かに陽性のバンドが確認できた。よって、予想通り、新型コロナウイルス感染症に感染、発病と診断した。夕方、悪寒戦慄、翌日も。しかも、鼻水、鼻づまりはひどくなり、黄色くなってきた。咳も強くなったが、息苦しさは感じなかった。ただ、頭がぼーっとした感じは半端では無く、全身倦怠やイライラ感は強かった(注2)。これは一週間程度続いただろうか。インフルエンザのように床から起き上がれず著しい高熱というわけではないので、風邪としての扱いで良いと思われた。しかし、ただの軽い風邪ではないと感じた。頭のぼーっとした感じ、倦怠感とイライラ感は特徴的だった、少し重い風邪とでも言うべきだろうか。上気道の炎症が強く、そこに細菌による2次感染が起こったと思われたので対応した(注3)
思ったこと:
 ・新型コロナウイルス感染症はとっくに蔓延期だ。当然2類相当の扱いは適当ではない。ちょっと重い風邪程度かな。10日間の自宅療養は妥当で、一週間では回復しない。
 
・ワクチンを接種しているので感染しても体内ウイルス量があまり上がらないためか、抗原検査キットではバンドが薄い、出ない場合も多いようだ。まわりに聞いてみた所、2回陰性でもPCR陽性とか結構あった。以前の株と違い発病前からウイルス量が跳ね上がる状況ではなく、ウイルス増殖の立ち上がりが遅いようで、症状が出てすぐに検査しても陰性が多いことに繋がるのだろう?やっぱり、株の違いというより、ワクチンの影響かな?感度の高いPCR検査を使うべきかもしれないが、これだけ蔓延しているので、時間のかかるPCRで診断することにどんな意味があるだろうか?
 要するに風邪を引いたら家で休むということではないか。以前「風邪は自己責任、風邪を引くのは個人の自己管理がなっていない」とか言われたが、単純に風邪を引いたら仕事を休む、つまり、病気になったら仕事を休むことは当たり前なだけだ。実際、頭がぼーっとして仕事にならないだけでなく、周りにうつすわけだし、風邪は万病のもとだから。
 
 感染に気をつける?感染に気をつけて外国人観光客を迎え入れる?
 相手は麻疹並み(麻疹以上?)の感染力で、空気感染が主なのだから、対策は無いのでは、、、
 気をつけるといっても、、、不織布マスクでは空気感染には役立たないし、N95マスクでは生活できないし、換気といっても、、、
 つまり、対策をしても無駄では?今の日本は外国に比べても凄い感染者数だし、精一杯感染対策を行ってきた結果がこれだし、、、
 でも、外国人観光客が日本旅行中に悪化したらどうするのかな、、、
 
 ・患者の全数把握はやらなくても良いでしょう、ここまで来れば。しかし、医療機関へのアクセス(相談、受診、入院)はしっかりしておくべき。病気は医者が診る、これは当たり前だから。実際「うちのクリニックは診ない」といっても、無症候や軽症も含めて感染患者は来る可能性大だし。「何かあったら医者へ」が病気の原則!
 前から思っていたけれど、病気の患者を実際に診てもいない行政の事務職員が自宅だのホテルだの入院だのとふりわけるのはどうなのかな?患者を診る、そして対応する、それが医療の基本では?判断するのはその診た医者のはずでは?病気が家庭の医学書に書いてあるようにすべて同じで単純ならば問題ないが、それならば医者はいらない。人によって違うのは当たり前。また、医者以外の人間がああだこうだ医学的なことをいうのはどう考えてもおかしい(注4)。笑ってしまったのが、みなし陽性とかいうもの。通常の医療では、暴露集団内で同じ症状なら、検査しなくてもすべて同じ感染症と診断するはず!わざわざ、みなしとして対応を変える必要はない。
 新型コロナウイルス感染症、ころころ変わる変異株、それに対応するには?しかし、あまり対応しなくても、季節性変動があるようで、増えては減ってくる。もう、自粛だの正念場だの行動制限などは意味をなさないのは明らかだ(注5)。繰り返すが、重症化したり、持病の悪化等で全身状態が悪くなる人たちがいるので、医療へのアクセスは必須だろうし、それは他の病気でも同じだから(注6)。それをどうするのか、やはり、医療全体でコロナを診るということ以外ないのでは、、、「医療の原点に帰れ!」

 注1:当初ワクチンが切り札とか国は言っていたが、元々ワクチンの感染予防効果は百パーセントではないことはわかっていた。オミクロン株対応ワクチンでも完璧に感染予防とはいかないだろう。インフルエンザも毎年予防接種は必要だし、感染予防効果は完璧には程遠い。
 注2:東大の学生が新型コロナウイルスに感染し、手続きが出来ず、留年となったことが問題となっているが、新型コロナウイルスに感染すれば、頭がぼーっとして手続きが出来ないのは当然では、、、私もCOCOAは到底無理だったし、、、
 注3:このため、クラリスロマイシン投与となった。投与後、次の日には、副鼻腔炎様の症状はやわらぎ、次第に咳も収まっていった。クラリスロマイシンの抗炎症作用も効果的だったかもしれない。他でもクラリスロマイシンは有効だったと聞いた。
 注4: 前述したコロナに感染した東大の学生。医者がコロナと言っているのに、医者でもない人間が詐病だとよく言える。大事な学生を預かっているのだからちゃんとして欲しい。更に点数を他人のものと間違えていた、これって懲戒の対象では?患者取り違えは、新聞に載り、訴訟となる大問題!点数取り違えは学生にとっては死活問題なはず!
 注5:今までこの山を乗り越えるためとして、自粛とかいろんな制限を声高に叫んでいたのは何だったんだろう。どうせ、山は自然と減っていき、また山がやってくる。この山を越えれば終わりのような印象を与える、脅す、、、今考えてみると?山が下がった時にもっと次の山への対策を打ち出さなければ!
 最初は感染症の専門家が出てきて、なるほどと感じさせる発言をしていたが、すぐに化けの皮が剥げた。医療は経験の学問であり、感染症も同様である。よって、実際患者を診ている、接している方がよっぽどよく知っているようになったと思う。数理モデルなんて、役に立ったのかな、、、
 注6:医師会がんばれ!今まで最前線で頑張ってきた医者だけでなく、もう貴方達がみんなで知恵を出し合って対応するしかないよ!
 だって医者だろ! 
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[1022](寄稿)本の紹介

 

ペンギンドクターより

その2 

 ここで本の話をします。相変らずいろいろ本を読んでいるのですが、安部元首相の射殺事件を契機に、昔読んだ松本清張の「二・二六事件」全5巻を読み直しました。文春文庫です。15-6年前に通勤時間2時間の間に読んだ本です。清張『昭和史発掘5-9』の全5巻ですが、読み直してみて松本清張の凄さを再認識しました。ノンフィクション作家清張の最高傑作と言えます。資料収集が凄い。その協力者というか仕掛け人は、文藝春秋の編集者藤井康栄さんですが、二人の合作とも言えるこの本は二・二六事件を知るには最高の本だと思います。もちろん清張の推理小説も時代を画し、今も『砂の器』『点と線』『ゼロの焦点』など名作ですが、読み直して改めて驚嘆するのは、この『二・二六事件』です。
 

 協力者で思い出すのは、『人間の条件』の五味川純平中央公論社編集者の澤地久枝さんです。澤地久枝には『妻たちの二・二六事件』『滄海よ眠れ』(全6巻)があります。『妻たちの二・二六事件』は清張の『二・二六事件』とあわせて読むといいなと私は思っています。また私は澤地久枝を日本のノンフィクション作家として最高(の一人)と思っています。彼女は半藤一利と同じ1930年生まれですが、まだ存命のはずです。

 話が飛ぶのは私の悪い癖ですが、もう一つ、石弘之『噴火と寒冷化の災害史 「火山の冬」がやってくる』(角川新書2022年8月10日、初版発行)をただ今読書中です。30ページには・・・・・・同会(火山噴火予知連絡会)副会長石原和弘(京都大学名誉教授)によると、東日本大震災の直後には、北海道から九州まで10の火山が噴火し、18の火山で地震が観測された。・・・・・・という文章があります。まだ4分の3ほどしか読んでないのですが、説得力のある本です。いずれ紹介します。私はいずれ富士山も噴火する可能性が高いと災害史をみて思っているからです。過去の歴史からみての話でいつ・どこでがわかるわけではありませんが。
 本日はこのへんで。

[1021](寄稿)医療あれこれ(その68)

ペンギンドクターより

その1 

皆様
 お彼岸も過ぎて涼しい日々が続きます。いかがお暮しですか。
 今回はMRICからの情報で某医師が実際にコロナに感染したというニュースを転送します。(編集者より∶次々回紹介します)コロナ体験記としても興味深い報告です。「風邪」でいいのでしょうが、結構辛そうです。東大の医学生の留年問題にも自分の状況から同情的です。実際に感染経験のある人の話には説得力があります。  

 MRICからの情報の転送とは別に、今回は思いつくままに四方山話をします。お付き合いください。


 塩野義製薬の抗ウイルス薬エンシトレルビル「商品名ゾコーバ」についての二つの学会からの提言批判が続いています。
 ●オミ株出現で激変、新薬候補には疑義
 グローバルヘルスケアクリニック院長・水野泰孝氏に聞く

メディカルトリビューン 2022年9月16日17:15
 日本感染症学会と日本化学療法学会が今年9月2日に共同で厚生労働省に提出した「新型コロナウイルス感染症における喫緊の課題と解決策に関する提言」、および8日に発表した提言の「補足説明」については、内容が塩野義製薬が開発中のCOVID‐19治療薬「ゾコーバ」の緊急承認などを要請するものであったため、医師や学会員からの批判が相次いだ。この問題を実地医療の場でCOVID‐19患者の診療に当たっている臨床医はどう見るのか――。上記クリニックの院長の水野泰孝氏(ペンギンドクター註:水野氏は頻繁にNHKニュースに現場からの報告医師として登場していました)に聞いた。同氏はオミクロン株の出現により、新規COVID‐19治療薬の必要性は低くなったと考えている。

▲見えない力が働いた
 ――エンシトレルビルの第Ⅲ相試験の結果が出ていないタイミングで、二つの学会が緊急承認を求める提言を出したことについての率直な感想は。
 「何か見えない力が働いた」ということは誰もが思うところだと思う。私は両学会の評議員を務めているが、今回の提言については理事会の決定事項との発表で評議員を含む学会員には何も知らされていなかった。

 9月2日付提言の「主提言等に関する説明と要望」で示された項目
  1、早期診断・早期治療の重要性
  2、新規抗ウイルス薬の必要性

  3、抗ウイルス効果の意義
     4、緊急承認制度適応、承認済薬の適応  拡大の必要性
 

 ▲軽症から中等症の患者に治療薬の大きな恩恵は実感し難い
  ――提言では「60歳未満の重症化リスクがない軽症~中等症COVID‐19患者にも投与できる抗ウイルス薬が必要である」としている。そのような患者に積極的に抗ウイルス薬を使うことについてはどのように考えるか。
 まず、早期診断および早期治療の重要性は明確である。昨年12月24日に重症化リスクが高い患者に対する国内初の経口薬として米・メルク開発のモルヌピラビル(商品名ラゲブリオ)が特例承認された時は、発症早期に患者を診断するクリニックなどにおいて早期治療が可能になったことに大きな進歩を実感した。

 しかし、年が明けオミクロン株に置き換わりが進むにつれて軽症者が多くを占めるようになり、治療薬により臨床症状が著明に改善したと実感する患者は多くはなかった。もちろん重症化が回避できた可能性も十分にありうるが、リスクのある患者でも投薬時に既に改善している場合も少なくなく、患者自身が処方を希望しないこともあった。
 現在でも、高齢者や基礎疾患を持つ患者で治療薬を希望する場合にはモルヌピラビルを院内処方しているが、下痢や嘔吐などの副作用が出現し、処方を中止した症例も経験した。決して安価な薬剤ではないことに鑑みると、軽症~中等症の患者に抗ウイルス薬を投与することに大きな恩恵があるとは思えない。
 今回緊急承認が要請されたエンシトレルビルについても、既に使用されているモルヌピラビルやニルマトレルビル/リトナビル(商品名パキロビッドパック)に比べて、主要な臨床症状の改善効果が認められているのであれば検討の余地はあるとかんがえられるが、残念ながらこれまでで示されているデータからは優位性は実証されていない。
 今後の予期できない大規模流行や新たな変異株の出現に備えた治療選択肢の1つとして緊急承認という位置づけという理解もあるかもしれないが、少なくとも開示データが不足している段階で、しかも重症化のリスクがない対象への新薬の必要性を、専門学会として提言することには疑問を感じざるをえない。

 ▲「緊急承認」の必要性にも懐疑
 ――そもそも、緊急承認制度は米国の緊急使用許可(EUA)を手本に導入されたが、この制度は日本で機能しているか。
 日本の緊急承認制度(今年5月に創設)そのものについては、国内で有効な治療薬がなく、海外で明確な安全性や有効性が示された場合には有用だと考える。例えば、トランプ前大統領に投与された抗体カクテル療法(商品名ロナプリーフ)が直ちに臨床導入されるようなケースなどは適切な事例ではないか。
 ただし今回のエンシトレルビルについては、前述のようにCOVID‐19に対する治療状況が大きく変わりつつある今、果たして緊急承認が必要かという点で多くの人から批判が出たのだろう。

 ▲予防薬としての使用には期待も
 ――エンシトレルビルの第Ⅲ相試験への期待は。
 軽症者が多くを占める現状で、症状の改善に関して有意差を示すのは難しいかもしれない。その一方で、ウイルス量の減少効果が見られた点は大いに評価できるものであり、内服による療養期間の短縮や二次感染回避など、社会機能の維持に貢献できる可能性もある。ただし、より多くの人がその恩恵を受けるためには、明確なガイドラインに基づく使用法および潤沢な薬剤供給体制の構築、さらに高過ぎない薬価での流通など課題は多いだろう。

 以上、実際に多くのCOVID‐19患者を診療している臨床医の主張でした。私自身も経験したことですが、薬剤には必ず副作用があります。使わないですむのなら薬は使いたくない。医師および薬剤師国家試験には重症の薬剤副作用の事例がしばしば登場しています。日常的に使われている降圧薬でも私自身がアムロジピンで下腿浮腫、ACE阻害薬で空咳という厄介な副作用を経験しました。ARB系降圧薬では今のところは落ち着いています。
 水野医師の抗ウイルス薬使用経験は現場の医師の実感がこもっています。「予防薬としての使用には期待も」という意見には国産の抗ウイルス薬への切実な期待が寄せられていると言っていいでしょう。私も同感です。


 ただ二つの学会、その理事会には時代の変化を読めない、日本の医療界の閉鎖性というか愚かさをを感じます。
 

 射殺された安部元首相の国葬問題に見られるように、昔なら(インターネットのない時代と言っていいかも)長期政権を維持した元首相が暗殺されたのですから、死者を悼むという気持ちで葬儀がつつがなく行なわれていたかもしれません。詳細は省きますが、時代は変化したのです。もちろん背景には日本経済の閉塞感もあると思います。要するに日本人の基層に「不満が鬱積」していると感じます。
 脱線ですが、吉田元首相を国葬としたのは佐藤栄作首相でしたが、彼は以前幹事長時代に疑獄事件で逮捕寸前だったのを吉田内閣犬養法相の指揮権発動で命拾いした前歴がありました。昔昭和史のいろいろな本を読んでいて、なるほど、「佐藤さんは吉田さんを国葬にするわけだ」と納得したことを覚えています。当時も今も「国葬」には政権の政治的思惑がつきものといえるのではないでしょうか。
 話が脱線しましたが、上記の二つの学会、感染症学会、化学療法学会には抗生物質などの薬剤が付き物です。いろいろな利害関係が絡む以上、理事会も時代の変化に敏感でないと「公的機関」としての信頼を失うことになります。内部で警告を発するまともな人材はいなかったのでしょうか。あるいは、まともな人材は理事にはなれないのかもしれません。

つづく

[1020]それでも国葬は強行される

 

 今日国葬があります。日本の軍事大国化への道を先導した元首相の国葬が強行される今日の日本の姿そのものに時代の危機が凝縮されていると思います。

 反対の世論が過半数を越えても、労働運動のリーダーや「リベラル」野党の元首相も出席してともかく行われます。外国シュノウが来なくても国葬です。

 皮肉にも、やはり安倍元首相あっての今日の日本なのです。この危機的状況は越えていかなければなりません。

労働組合員より

[1019](投稿)反省しない統一教会会長

投稿∶一労動者より

統一教会の内部の会議情報が週刊誌に掲載されました。

岸田政権は27日安倍元首相の国葬を強行するつもりです。世論調査ではすべてのメディアで過半数が反対という結果がでています。カナダのトルドー首相も「ハリケーン対応」で出席を取りやめると発表しました。G7各国首脳の出席はゼロとなり岸田首相の弔問外交も色褪せたものになります。

安倍元首相の内閣専決方式を可能にした国会多数派を構成する自民党議員は旧統一教会の協力があって当選できたことがこの間の報道によって明るみに出されています。

『FRIDAY』は旧統一教会の「霊感商法」問題や政府の「旧統一教会問題関係省庁連絡会議」に関する教会の会議の様子を伝えています。。

                  音声データ入手! 旧統一教会田中会長が「内部会議」で衝撃告白

配信

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FRIDAY

 

幹部は世論に危機感を持つ信者を説得し教会組織を防衛するために汲々としています。

岸田首相は自身の特技を「人の話をしっかり聞くこと」と言います。そう言いながら反対意見を蹴飛ばす首相と同じように、田中会長も信者の話をしっかり聞き、反省しないではぐらかすのが特技のようです。

昨今、この手のリーダーが反対運動の政党・党派内部にもはびこり、社会の腐食が進行しています。

なんとかしなければなりません・・・

[1018]国葬強行で安倍元首相の“顔に泥”塗った岸田首相の勇み足(『女性自身』)

週刊誌『女性自身』がウエブニュースで国葬強行をチクリと批判しています。ごく常識的な意見だと思います。ここで全文を転載させてもらいます。

オバマも不参加、党内部からも反対派が…国葬強行で安倍元首相の“顔に泥”塗った岸田首相の勇み足

女性自身 - 1 時間前

 

目前に迫った安倍晋三元首相(享年67)の国葬。しかし、9月21日には国葬反対派とみられる男性の“焼身自殺”騒動が発生。さらに、23日には「NEWSポストセブン」が国葬の企画演出の入札に参加したのが1社だけだったことについて“出来レース”疑惑を報じるなど、波紋を広げ続けている。

 “言い出しっぺ”である岸田文雄首相(65)が国葬の開催を宣言したのは、安倍元首相が亡くなったわずか6日後の7月14日。その後、同月22日の閣議で正式に実施を決定した。

 

「安倍元首相については生前“モリカケ桜”をめぐる疑惑が報じられただけでなく、死後も昨年9月に統一教会(現在は世界平和統一家庭連合)の友好団体の集会にビデオメッセージを送るといった親密な関係性も明らかになりました。そのため、世間からは国葬実施に反対する声が相次ぐ事態に。そんななか、国葬の実施を国会を通さず閣議決定のみで決めた岸田首相に対しても、批判が殺到する事態になったのです」(政治部記者)

 

その結果、岸田政権の支持率は大きく低下。毎日新聞が9月17、18日に実施した世論調査では過去最低の29%を記録。また、FNNが同期間に行った世論調査では国葬について「賛成」とした人は31.5%、「反対」とした人は62.3%で、反対が賛成を大きく上回った。

 

岸田首相の国葬強行を批判するのは国民だけではない。政治家の政策立案について合理性や妥当性を検討する衆議院法制局と衆院憲法審査会事務局も待ったをかけているのだ。

 

東京新聞の報道によると、同局らは先月、憲法の趣旨を踏まえると「(国葬実施の)意思決定過程に国会(与党及び野党)が『関与』することが求められていると言えるのではないか」との見解を示していたという。これは、国会での審議を経ず、閣議決定のみで国葬を実施しようとしている岸田首相に疑義を呈した形だ。

 

さらに、味方であるはずの党内部からも国葬について懐疑的な声が。自民党石破茂元幹事長(65)は9月9日に自身のブログを更新。以下のように自身の考えをつづり、国葬の実施には「国会の議決が必要」であるとの考えを示したのだ。

 

《「誰を国葬とすべきか」の基準を定めることはまず不可能でしょうが、決定に至るプロセスにおいて「主権者である国民の意思」が表明される、ということが重要です。そしてそれには、憲法上「国権の最高機関」と位置づけられ、全国民を代表する議員によって構成される国会の議決がまず必要でしょう。》

 

また、自民党村上誠一郎行政改革担当相(70)も21日、安倍晋三元首相の国葬への欠席を表明。各メディアによると村上氏は欠席の理由について「反対が多いなか、なぜ強行するのか。安倍氏の名誉になるのかどうか」と述べたという。

 

■“仲良し”トランプ元大統領も、オバマ元大統領も参列せず

 

国内では針のむしろ状態となった安倍元首相の国葬だが、国外からの視線も冷ややかだ。岸田首相は、国葬の実施に当たって再三「弔問外交」の価値を強調。しかし、G7からの首脳級の参列はカナダのトルドー首相のみに。そのうえ、安倍元首相と友好関係を築いてきたといわれているトランプ元大統領やオバマ元大統領らが参列しないことも明らかになった。

 

「安倍元首相と何度もゴルフをしたトランプ元大統領や、すきやばし次郎で酒を酌み交わしたオバマ元大統領も参列しないというのは意外な結果です。その程度の関係性だったと思われても仕方ありません。

 

各国の首脳級が参列しないことについては、日程も問題があります。国葬とほぼ同時期に、ニューヨークで国連総会が開催されるため、わざわざ外交のために日本にくる必要がないのではと指摘されているのです。関係者らはもう少し考えて日程を設定するべきだったのではないでしょうか」(前出・政治部記者)

 

さらに、9月21日に発生した、霞が関国葬反対派とみられる男性が体に火をつけてやけどを負った事件は海外でも広く報じられた。ロイター通信やBBC、英国の大手新聞社「The Guardian」などはこの事件を、安倍元首相と統一教会との関係にも触れながら報道している。国外に対しても、安倍元首相が抱えていた“闇”を強調することになったのだ。

 

岸田首相の勇み足により直前になっても、混迷を極める国葬。国民はおろか自民党内や国外からも批判的な視線をむけられることになってしまった。SNS上では、国葬の強行が。かえって安倍元首相の顔に泥を塗ることになったのではないかとの声が相次いでいる。

 

《安倍の国葬、決まってから更に顔に泥塗ってるような気がする》

 

安倍氏国葬、お金かかって反発されるし、それなりのクラスの弔問者が集まらないと面目も潰れるし、結果安倍氏のイメージ低下をアシストするだけなのでは》

 

《各国首脳はおろかトランプもオバマも来ないとかどんだけ安倍氏に恥をかかせりゃ気が済むのか。》

 

《安倍さん、何だかかわいそうだな。国葬強行によって国民の半数くらいからヘイト集められてるじゃないか。暗殺された時点では、ここまで嫌われてなかったろうに。》

 

以上『女性自身』より

 70歳代の男性が首相官邸近くで国葬に反対して体に火をつけた事件は海外では大きく報じられたそうです。日本のメディアは報道管制と自主規制によって極めて抑制的です。21日のTV朝日のモーニングショーは速報で伝えましたが、その後沈黙しています。