[1538]3年前の記事 その3(2021年2月19日))

 

 ペンネーム石川木鐸さんの辛辣な批判には良心のこもった怒りがあります。読んでください。

 

原発不正進入 報告遅れ 規制等長官 「適切さ欠いた」

 東京電力刈羽原子力発電所新潟県)の不正進入問題で、原子力規制委員会の事務局トップにあたる荻野徹・原子力規制庁長官は10日、規制委員5人への報告が4か月も遅れたことについて「適切さを欠いており、申し訳ない」と謝罪した。その上で今後は迅速に報告する姿勢を示した。同日の定例会で述べた。
 この問題を巡り、事務局は発生翌日の昨年9月21日に東電から報告を受けた。だが、軽微な問題と判断し、読売新聞が東電に取材した今年1月まで更田豊志(ふけたとよし)委員長らに説明していなかった。委員5人は問題を知らないまま、昨年9月23日に同原発の再稼働に必要な審査結果を了承した。
 この審査で、規制委は福島第一原発事故の当事者である東電に原発を運転する資格(適格性)があると認めており、この問題を受けて地元首長らが再審査を提案していた。だが、更田委員長は定例後の記者会見で、不正侵入問題は審査の対象外との認識を示し、再審査を「難しい。権力の乱用になる」と述べた。
 この問題では、20歳代の男性所員が他人のIDカードえ中央制御室に進入した。ゲートで所員の情報とIDカード上の情報が一致せず警報が鳴ったが、警備担当者がデーターを書き換え、所員を通した。
 規制委員会は定例会で、東電が対応ルールを策定していなかったとして、核物質防護規定に違反すると認定した。規制委は東電に3月10日までに原因究明などの報告を指示している。(2021・2・11 読売新聞より引用)

※※※ 石川木鐸(ぼくたく)のコメント

 他人のIDカードで「不正進入」ができるということに関して、他紙では、「テロ」目的で「進入」する事態も懸念する報道もありました。
 もしかしたら、原子炉を「爆破」するという「目的」で進入したとすれば「福島第一原発事故の二の舞」になるやもしれない、ずさん極まりない「被害甚大な大事件」になっていたかもしれないわけです。
 しかし、原子力規制委員会の事務局トップの荻野徹氏は、4か月も報告が遅れ、さらには更田委員長は、地元の首長らが再審査を提案していたにも関わらす、「権力の乱用になる」という「言い訳」で、再審査をしない方向へと誘導しました。
 この場合は「権力の使い方が間違っている」わけで、当然ながら、この件では「規制委員会」の「権力」で、「原発稼働の許可は出せません」と断言すべきです。これは決して「権力の乱用」ではないわけです。
 更田委員長は、事態の重要性の認識がなさすぎるか、彼には東電の原発稼働を早期に認めようとする意図があったとしか思えません。原子力規制員会の規制の甘さがここでも出ています。原発稼働年数は40年と言われていますが、これなども突破する可能性もおおいにあると思います。
 MOX燃料(注1)を使えるようには設計されていない原発に、MOX燃料を入れて再稼働を許可するくらいの「大甘」な、「原発稼働促進委員会」と名乗るのが適切な委員会ですから、IDカードを警備担当者が書き換えたりしても、「規制委員会」は看過し、「優待券を発行するか」のような処遇で良いのでしょうか?しかも「再審査」をすると「権力の乱用になるから」しないと、一見「権力の乱用反対」論者のようなふりをしていますが、本当のところは「職権乱用」をしたことになりませんか!?
 「適切さ」を「欠いた」のは、更田豊志委員長および報告を遅らした荻野徹原子力規制庁長官の少なくとも2人です。これからも「原発稼働に反対」して行く必要があると思います。
 読者の皆様は、どのようにお考えになりますでしょうか?

(注1)MOX燃料とは:原子力発電所で使い終えた燃料(使用済燃料)の中には、まだ燃料として再利用できるウランやプルトニウムが残っています。このウランとプルトニウムは、使用済燃料を化学的に処理することにより、取り出すことができます。(再処理)
この取り出したウランとプルトニウムを混ぜ合わせて作ったのがMOX燃料です。

MOX燃料を使用すると、日本の公衆に対するリスクが大幅に増大することをはっきりと示している。 炉心の4分の1にMOXを装荷した場合、ウランだけの炉心の場合と比べ、重大事故から生じる潜在的ガン死は、42~122%*、急性死は10~98%*高くなる。

[1537]3年前の記事 その2(20221年2月20日)

 

 3年前の記事です。当時まだワクチンを製薬会社が開発・販売したばかりでした。ペンネーム真田幸村さんの投稿を読んでください。病気を社会の中の病として考える視点が提示されています。

2021/02/20

[409](投稿)ウイルスの誕生はヒトより先 - ◼新型コロナ危機のなかで

地球上のは現在、約175万種の生物が存在しているそうだ、それぞれが様々な生態系の中で生き、支えあって多様な世界が保たれている▼一方で38億年前とも言われる生命誕生から今日までに絶滅した種は数えきれない。生物学者池田清彦さんによると、これまでに出現した生物種の99%はもはやいない(「もうすぐいなくなります。絶滅の生物学」新潮社)▼隕石(いんせき)落下や地殻変動が主な要因だ。7万年前には現在のインドネシアにある火山の噴火が気温低下と食糧不足を招き、数十万人いた人類も7千人にまで減少したという。だが今では77億人まで増えた。知恵を絞り、環境に適応しながら、多くの危険を回避し、乗り越えてきたのだろう▼その中にはペストやコレラなど感染症のまん延もある。人類はネアンデルタール人から、優れた耐寒性やインフルエンザに強い遺伝子を受け継いだとも言われる。われわれが今あるのは数々の要因が積み重なってのことだ▼国内での新型コロナウイルスのワクチン接種が近く始まる。感染終息のカギとなるのは言うまでもないが、国民が安心して受けられるよう、政府には徹底した情報開示が求められる▼ただ他国での流行が収まらない限り、感染リスクは消えることがない。だからこそコロナから命を守るという目標で、世界が協力する必要がある。人類が蓄積してきた知恵が試されている。
(2021・2・14 北海道新聞 「卓上四季」より引用しました。)

 

※※※ 真田幸村のコメント


 『ウイルスの意味論』を書かれた山内一也氏は、「地球が誕生したのが1月1日だとして、ウイルスが発生したのは春頃だろう。人が誕生したのは大みそかの23時59分57秒くらいではないか」という意味のことをTVで話されていました。そのくらい、ウイルスの方が人よりも大先輩だということです。(山内一也氏は「天然痘撲滅」に大きな役割を果たされた研究者です。)
 ウイルスは悪いことばかりしているのでしょうか?良いこともしているということはありませんか?と小学生の児童に尋ねられてから、そのようなことに目を向けたことがなく、以来、幅広く探求し、海底の藻類で、熱湯が噴き出す付近でも生息している藻類を見つけ、その中にウイルスが共生していて、そのウイルスをいなくすると、その藻類は熱湯を吹き出す環境では生きていけないこと、ウイルスを再度入れてやると熱湯の吹き出す環境でも育つことを発見されました。ウイルスにもいろいろな働きがあるんですね。新型コロナウイルスのワクチン接種が始まろうとしています。
 山中伸弥氏の昨年の早い時期に始まった『山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信』によると、ワクチンが出来るのは1年から1年半くらい時間を要すると書かれていました。ほぼその「見通し」通りにワクチンが数社から作られ、送られて来ています。
 「日本で新型コロナワクチン開発ができないのかと疑問を持つ方もおられると思います。「なぜ日本はワクチン後進国なのか?」という問いです。これに対する一つの意見として、豊田真由子氏の意見を次回に掲載いたしたいと思います。新型コロナなどに対するワクチン開発の「先陣争い」や「国防」、「ワクチン外交」を繰り広げている諸外国のとどこが異なるかを考えてみてください。
 また、環境の面からも、現代の資本主義社会で、過度に農地を広げて、山林を荒らし、貧困層が奥地に入り込んで、コウモリやその他の野生動物を獲物として取って、生き延びていくということしかない人が新しいウイルスや病原菌等を持ち帰ってくるという事態そのものを根底から変えていく社会にならないと、「もうすぐいなくなります・人間が」ということになる可能性があります。
 「なぜ人は貧困になるのか」あるいは「多くの貧困層と少数の富裕層に分かれ、その中間層には、時に富裕層になり、時には貧困になるのか」という現在の「カジノ資本主義的社会的・経済的構造」をも考えないと、環境問題や病や治療薬だけの狭い範囲でしか物事を考えられなくなり、「人類の蓄積した知恵」も限られたものに終始するのではないでしょうか?

 

■■■『ウイルスの意味論』山内一也 著 みすず書房 2800円+税 239ページ
概要:
ウイルスの生と死は、独特だ。天然痘やインフルエンザなど、たびたび世界的流行を引き起こしたが、細胞外では活動せず、感染力を失ってすぐ死ぬ。また近年、3万年以上も冬眠していたウイルスが、再び増殖し始めたという。本書は、単なる病原体ではなく、生命体としての視点から、ウイルスの驚くほど多様な生態を紹介する。 
もう少し要約などの一部を知りたい方は下記からご覧ください。 ウイルスの意味論 - 新刊ビジネス書の要約『TOPPOINT(トップポイント) 

[1536]3年前の記事 その1(2021年2月19日)

 2024年2月現在、政府・NUMOは文献調査を終え寿都町神恵内村を概要調査の候補地とすることを明らかにしています。

 3年前から着実に処分場設置に向けた調査が進められています。

 後は野となれ山となれという考えの人が支配する世の中を変えなければいけないと思う。

3年前を振り返ります。

 

2021/02/19

[408](投稿)核ごみ処分場調査から抜けられない - ◼新型コロナ危機のなかで

核ごみ文献調査 国は離脱への道筋示せ
  
    政府は今月、高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定を巡り、文献調査が進む後志管内寿都町神恵内村に関し、離脱手続きを法令で明文化しない方針を示す答弁書閣議決定した。
    経済産業省はこれまで道などに、第2段階の概要調査に進む際に「知事や市町村長が反対すれば選定プロセスから外れる」と説明してきた。
    政府が離脱できる道筋を示そうとしないのは、一度調査入りした自治体を選定から外さない意図があるからではないか。
    処分場の設置で最も大きな影響を受けるのは地元の自治体であり、選定プロセスから離れる権利があるのは当然だ。政府は地元の判断で完全に離脱できることを明確に示すべきである。
  政府は答弁書で「反対意思の伝達手続きについて最終処分法の施行規則を整備する考えはない」と回答した。
    また知事や市町村長の意見に反して概要調査には進まないとの考えを改めて示すが、手続きへの言及は避けている。
    寿都の片岡春雄町長は昨秋、「途中でいつでもやめられる」と述べ文献調査に応募した。
    神恵内の高橋昌幸村長も「反対しても国が(概要調査などを)やるなら、職をなげうっても抗議する」と明言した。
    住民は文献調査開始にあたり、地元判断で離脱できると理解しているだろう。国の説明がそう解釈できたからだ。それがなかったかのような言動は許されない。
    両町村長が経産省の当初説明を安易に受け入れ、調査に応じる判断を下した責任も重大と言える。国に確約を求めるべきだ。
    処分場が設置されると周辺自治体にも影響を及ぼす。鈴木直道知事は、道や市町村に離脱する権利があることを政府に強く主張する必要がある。
 両町村では今月中にも、原子力発電環境整備機構(NUMO)が住民との「対話の場」を開始する。離脱手続きの確認を優先議題に位置付けてもいいだろう。
 片岡町長は応募の際に、最終処分場論議に「一石を投じる」と述べ、全国的な関心を呼びたいとの考えを示した。だが、2町村以外の応募はない。目的の達成にはほど遠い状況だ。
 一度手を挙げれば離脱できないとなるなら、調査に応じる自治体は現れない可能性がある。2町村を対象に選定が進みかねない。回避への取り組みが不可欠だ。
(2021・2・10 北海道新聞デジタルより引用)
 
  ※※※ 石川木鐸のコメント
 「政府は今月、高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定を巡り、文献調査が進む後志管内寿都町神恵内村に関し、離脱手続きを法令で明文化しない方針を示す答弁書閣議決定」しました。
 この「文献調査」から、「途中で抜け出す確約をした方が良い」と北大の教授が指摘していたことを前にも書きましたが、「文献調査」から先へは行かないと経産相の「口約束」によって、カネに目がくらんでいた片岡春雄寿都町(すっつちょう)町長は、文献調査で大枚のおカネに目がくらんで、前のめりになって、「文献調査」を引き入れました。
 しかし、ふたを開けてみると、やはり、「口約束」などは法的根拠もないもので、政府が独裁政権のように踏みにじることは明らかでした。
 町長は多分、いまだに良いことをしていると思っていることでしょうね。
    引き返せないことを客観視していた人たちは、  どこも手を挙げないままです。「文献調査」などという「美しい文字と言葉」で、ごまかされたのは、寿都町神恵内村だけです。
 おそらくは、前にも指摘しましたが、水面下で「酒とお金と…」に騙(だま)されたのではないかと想像しますが、それが現政権にも表れていますよね。
    菅の息子を雇用してくれる会社からの献金がどのような意味を持つおカネなのかは、ガースー首相も良く分かっていたはずなのです。息子を人質にとって、さらに献金(250万円)して…完全に菅をコントロールする手法・商法は、資本の大小を問わず、多くの経営者はだれでもしてのけるのです。
 そこまでは、寿都町長も「政治の世界の魔窟の中の状況」や「掟(おきて)」は知らなかったでしょう。
■■■
 寿都町神恵内村の皆さん。今こそ立ち上がって、町長以下町議等のリコール運動をするべきです。コロナ禍の中ですが、工夫して、署名活動をして核のごみ受入れ賛同者のリコールを実現していきましょう!!
  

 

[1535]2年前の記事 その3(2022年2月21日)

2年前を振り返ります。高齢者施設の感染は医療スタッフにとって仕事が大変です。
政府は日常的に感染症に対応できる体制を整えないと、後追いになり大変になるのは医療スタッフです。
2022/02/21

[802](寄稿)在宅医療中心のクリニックでの経験 - ◼新型コロナ危機のなかで

ペンギンドクターより
その1
皆様
 今日はPCR検査を仕事としている会社の人の主張を転送します。それに加えて私自身の経験と推定をまじえた私の意見を送信します。
 
 先日もお話した私がパート医として働いている在宅医療中心のクリニックでの経験です。
 クリニックの隣の施設(グループホームで入所者は認知症の高齢者)で2月8日に職員のコロナ感染が発生し、翌日の2月9日(水)私の外来に85歳の施設の入所者が発熱して来院、抗原検査では陰性だったとお伝えしました。
 その後、保健所の指導が入り、平屋建ての施設を二つのフロアに分けて、行き来できないようにし、一方が濃厚接触者(この定義も変化していますが)及び感染者とし、一方が感染の可能性の少ない人とすることになりました。本来なら職員全員・入所者全員に抗原検査あるいはPCR検査を施行するのでしょうが、残念ながら検査機器、検査キットの不足のため検査できません。ひどい話です。そして予想通り2月14日92歳の男性が発熱、クリニックに来院し抗原検査陽性となりました。因みにワクチン接種は2回終了しています。超高齢ですが、施設にとどまり現在従来通りの生活をしています。
 さて、2月16日(水)私の外来の日に、やはり隣の施設の82歳の女性が発熱を主訴に抗原検査の依頼がありました。ナースが鼻咽頭から検体を採取して検査したところ「陽性」でした。パルスオキシメーターでは酸素飽和度は96%あり、正常と言えます。ワクチン接種は2回終了しています。施設にもパルスオキシメーターはあるはずです。患者さんは採取後すぐに施設に戻り、私自身はその方の顔も見ていません。ナースが電話で「陽性」と連絡すると、職員はやはりガックリした感じだったとナースが言っていました。院長によれば、18人の入所者を9人ずつ分ける形をとっているが、予備軍がいっぱいいるので、次々に陽性に出るのではないかと言っています。
 
 陽性患者が出た場合、クリニックでは「発生届」を提出することになります。私はパート医ですから、届は院長に任せてもいいのですが、私のモットーとして、私自身が何事も実際に経験しないと本当の理解はできないと分かっていますので、クリニックの抗原検査で陽性だった約10人ほどの記録のコピーを見、さらに該当患者さんの当クリニック受診の電子カルテを参照しつつ、記入していきました。
 以下は、その発生届の概略です。項目は私の判断で取捨選択しています。従って番号は私の恣意的なものです。
 
   新型コロナウイルス感染症 発生届
都道府県知事(保健所設置市長・特別区長)殿
 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第12条第1項(同条第8項において準用する場合を含む)の規定により、以下の通り届け出る。
           報告年月日
 医師の氏名
 従事する病院・診療所の名称
 上記病院・診療所の所在地
 電話番号
1 診断した者の類型
・患者(確定例) ・無症状病原体保有者 ・疑似症患者
2 当該者氏名 性別 生年月日 診断時の年齢 職業
3 当該者住所
4 当該者所在地
5 保護者氏名など
 6 症状
7 診断方法
8 初診年月日
9 診断年月日
10 感染したと推定される年月日
11 発病年月日
12 死亡年月日
13 感染原因・感染経路・感染地域
①感染原因・感染経路
 1 飛沫・飛沫核感染(感染源の種類・状況)
 2 接触感染(接触した人・物の種類・状況)
 3 その他
②感染地域
 1 日本国内(都道府県 市町村)
 2 国外
  詳細地域
  渡航期間
新型コロナウイルスワクチン接種歴
 1回目 ワクチンの種類、摂取年月日、
 2回目 同上
14 その他感染症のまんえん防止及び当該者の医療のために医師が必要と認める事項
 ・届け出時点の入院の有無
 ・重症化のリスク因子となる疾患等の有無
  有の場合は以下から選択
   悪性腫瘍・COPD・慢性腎臓病・高血圧・糖尿病・脂質異常症・肥満・喫煙歴・その他
 ・臓器の移植、免疫抑制剤、抗ガン剤等の使用その他
 ・妊娠の有無
 ・重症度
 ・入院の必要性の有無
 ・新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての時限的・特例的な取り扱いによる電話や情報通信機器を用いた診療の有無
 
 この届け出は診断後直ちに行ってください。
 
●必要な事項を記入して、往診から帰ってきた院長に見せて、院長のOKを得、ファックスにて保健所に送信しました。
 項目の一部は省略しましたが、それにしても煩雑で面倒くさいアナログ時代の遺物のような届け出と言えるでしょう。当クリニックでは10数例ですし、在宅医療が中心で外来診療を収入の糧としているわけではありませんから、報告が可能ですが、感染症外来を熱心に行なっている施設では、医師もナースも事務も猛烈な仕事量と言えるでしょう。「2類を5類に」「ただの風邪」としたくなる医療従事者が増加しているのも理解できるのではないでしょうか。
 
 ところで、高齢者・超高齢者の感染ですから当然重症化のリスク因子すなわち基礎疾患だらけですから、入院させた方がいいのではないかと思われるかもしれません。しかし、問題は認知症です。以前お話したように、馴染みの介護者でそれなりの意思疎通ができていた場合でも、マスクやフェイスガードをしただけで相手がわからなくなり、コミュニケーションは不可能になります。それ以上に患者さんは不穏になります。デルタ株の感染によるクラスター発生の有料老人ホームのケースでも、肺炎で基幹病院に入院させたことで逆に悪化した場合がありました。
 高齢者で認知症がある場合、馴染みの施設で看取るという選択もむしろ推奨されるのではないでしょうか。朝日新聞にありましたが、陽陽介護、つまり陽性の元気な職員が陽性の入所者をいつもと変わらぬお世話をするというやり方、あるいは職員が軽度の症状があって、検査すれば陽性に出ると思っても敢えて検査をしないというやり方、あるいは職員が軽度の症状があって、検査すれば陽性に出ると思っても敢えて検査をしないという選択もあり得るし、陽性と出て施設の運営が不可能になるとすれば、職員にとっても入所者にとっても、それが現実的なやり方とも言えます。そもそも検査しようにも検査ができない日本国ですから、日本国公認で都合がいいかもしれません。
つづく

編集者より
PCR検査を仕事としている会社の人の主張は次々回に紹介します。
 

以上[802]

[1534]2年前の記事 その2(2022年2月20日) 

 2024年2月寿都・神恵内は文献調査を終え、第二段階の概要調査の対象候補とされました。北海道新聞を引用します。
 
核のごみ最終処分地 寿都・神恵内が第2段階の調査候補地に 02月11日 07時16分  
 原子力発電に伴って発生する高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分地の選定に向けて、寿都町神恵内村を対象に行われてきた文献調査の報告書の原案がまとまり、寿都町の全域と神恵内村の一部地域が、次の段階の調査の候補地として示されることが関係者への取材でわかりました。
 核のごみは、地下300メートルより深くに埋めて最終処分を行うことが法律で決まっています。処分地の選定に向けて、2020年11月から寿都町神恵内村を対象に第1段階の文献調査が行われ、NUMO=原子力発電環境整備機構が地質や火山、活断層に関する論文などを分析してきました。
 その結果をまとめた報告書の原案がまとまり、寿都町では全域が、神恵内村では火山の積丹岳の半径15キロを除いた村の南端の一部が、現地でボーリングなどを行う第2段階の「概要調査」の候補地として示されることが関係者への取材でわかりました。
 これらの地域の大半は、2017年に政府が作成した「科学的特性マップ」で、好ましい特性が確認できる可能性が相対的に高いとされた範囲と重なっています。 ただ、寿都町では好ましくない特性があると推定されていた断層が確認されている地域は、留意すべきとしたものの、「概要調査」の候補地からは除外しませんでした。 報告書の原案は、13日開かれる国の審議会で報告される予定です。
以上
 北海道のみなさんとともに反対の声をあげなければなりません。
2年前を振り返ります。
2022/02/20

[801](投稿) 寿都「対話の場」委員と六ヶ所村の住民の意見交換会開催へ - ◼新型コロナ危機のなかで

 
 


 <核のごみどこへ>NUMO 寿都「対話の場」委員と六ヶ所村の住民の意見交換会開催へ
02/16 21:51
 【寿都原子力発電環境整備機構(NUMO)は16日、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査を進める後志管内寿都町で開いている「対話の場」委員と、使用済み核燃料再処理工場がある青森県六ケ所村の住民との意見交換会を開く意向を明らかにした。

 「対話の場」で委員が開催を要望していたもので、16日の7回目会合で表明した。オンラインを含めた開催方法や日程は、今後の新型コロナウイルスの感染状況を考慮して決める。

 同日の会合は委員16人のうち12人が出席し、非公開で行われた。専門家が、放射線の人体への影響など基礎知識を解説した。NUMOは終了後、意見交換会について「寿都で今後どうしたらいいか考えるきっかけになれば」とした。(前野貴大)


★一労働者の感想:

 「原子力発電環境整備機構(NUMO)」の誰が、寿都町の「対話の場」に入っているか?今回の委員会に誰が出席し、だれが欠席したか?などは非公開として寿都町と合意している点が、そもそも怪しく感じます。

 また、「原子力発電環境整備機構(NUMO)」という名前は、原子力発電を推進するための「環境整備」をするために作られていることを意味するのは明白です。ですから、原発を作ったり、導入したり、原発稼働や核のごみ=高レベル放射性廃棄物の埋め立てや放流に反対する人たちは「対話の場」委員に入っていないと思います。

 その中での議論ですから、六ケ所村の人たちの意見を聞くとしていますが、当然にも原発推進・核のごみを地下に埋めることに賛成する人たちとの「対話」になります。

 どちらも原発推進すると決めている人たちが意見を交わしても、お互い「御意」の合唱になるだけです。どこで行っても、「あごあし」付の物見遊山に終始するのは目に見えています。

 異なる意見を持っている人が一人でもいれば、「討論」にもなり有益だと思いますが、それは国・経産相もその傘下にある「原子力発電環境整備機構(NUMO)」も、せっかく手籠めにして引き込んだ「寿都町」を手放しかねないという懸念があるので絶対にしないと思います。

 新型コロナ禍の中で「移動する」ことは、オミクロンに感染しかねない危険性があることは考えているでしょう。しかし、お金と「あごあし」付の旅行の誘惑には勝てないと思います。とびっきり上等なもてなしを受けることでしょう。そうでなければNUMOがこれまでしてきた種々の「裏工作」が水泡に帰すことになりかねませんから。

 おそらく見学しても茫々たる荒野に六ケ所村の核のごみ処理工場が静かに眠っていることでしょう。音がするとすれば長年風雨にさらされてきた原発の核のごみ処理工場の錆びて壊れそうな所を修理する音が風の音とともにむなしく響くだけだと思います。

 その工場見学もしないで、どこかの温泉宿かホテルに直行し、飲み食いして帰るだけになるのかもしれません。懐に「賄賂」を突っ込まれて…。


 しかし、こんなことをしている場合でしょうか?新型コロナウイルス、とりわけ感染力が強く高齢者の死亡の数字が増えていき、時には、若者が自宅療養中に全身の血管が数えきれない血球で詰まっているということが報道されていました。滅多になされない「病理解剖」が行われて全身の血管の目詰まりが見つかったそうです。高齢者も含めると死者数が多いので死因を探る「病理解剖」というのは行われないのですが。若年で幾日も立たないで他界するという「オミクロン感染」の方を今は優先して抑え込む必要性があります。

 もちろん、原発から出る高レベル放射性廃棄物=核のごみの処理自体も大問題ですが、これこそすぐに解決する手立てはありません。ですから、後者は後回しにして、新型コロナ感染に対する対策こそ優先すべきです。原発の核のごみは、原発の稼働を止めて、燃料棒を取り出して、原発が爆発しないように敷地内で管理することが優先されます。感染が「高止まりの横這い」の時は「物見遊山」は、もちろん避けると思いますが…

 「核のごみ」を押し付けられないようにしなければ、一時の交付金に浮かれていても、いずれは核のごみの放射能の低下よりもずっと早く交付金は無くなります。また核のごみの埋葬工事が終われば、仕事をしていた人は、その後の核のごみ処理工場や核のごみの「お墓」の見守りや修繕をする人しかいなくなり、核のごみを引き受けた町村は衰退するのは目に見えています。

 若い人は核のごみでいっぱいの町村で増え・育つはずがありません。核のごみと同居するはずはないのです。もっと安全な場所に出ていくと思います。核のごみは何百万年も残りますが、人は去って居なくなるでしょう。

[1533]2年前の記事 その1(2022年2月19日)

 2年前私は、参院選自民党に接近するトヨタ労連指導部とそれを容認する連合指導部に危機感を持って800号の記事を書きました。

 今、連合は2024春闘を政労使一体化した「闘い」の場へと変えています。海外の投資家の買いに支えられた空前の株高の中で、政府・経団連は生産性向上とセットにした賃上げ(構造的賃上げ)を上から号令しています。連合芳野執行部は賃上げの原資は価格転嫁=物価値上げで確保せよという方針を掲げています。物価値上げで特に年金生活者や賃上げのない労働者は困窮しています。

2年前を振り返ります。

[800]終わらない新型コロナ危機 - ◼新型コロナ危機のなかで

 

読者の皆さん、ブログ「新型コロナ危機のなかで」が800回になりました。投稿、寄稿ありがとうございました。アクセスは1万4千を超えました。これからもよろしくおねがいします。
 ブログは今年の5月で2年になりますが、依然として新型コロナ危機はつづいているためにタイトルも変えられません。第6派も多くの国民が貧窮と病に苦しんでいます。病はウィルスによって引き起こされるのだとはいえ、この危機は、ウィルスのせいにすることはできないと思います。私は資本制社会の限界が感染症対策において露呈した事態として受け止めます。
 
 そしてまた、ソ連邦の自己崩壊以降、反対運動は脱イデオロギー化し資本家階級の犠牲転嫁にたいして労働者階級として団結するという志向が失われています。
 2022春闘がはじまるなかで、日本の労働組合指導者(連合本部)は来年の参院選方針に支持政党を明記しないと発表しました。そうすることによって組合員に資本家階級の政治的代表である自民党に投票する道を開けました。昨年の衆院選で全トヨタ労連が旧民主党系候補の推薦をとりやめて自民党候補を当選させたようなやり方を踏襲しはじめたのです。
 私は連合指導部の選挙方針は、とくに若い組合員を資本家階級に期待し翼賛する方向に導く危険性を強く感じます。
 こんなになった日本労働運動に下からカツを入れ、再生することを通じて労働者の生活を守っていきましょう。

[1532]1年前の記事 その3(2023年2月21日)

 昨年の5月に政府は新型コロナ感染症を2類から5類に変えました。10ヶ月後の現在も新型コロナウイルスは変異しながら感染力を維持しています。政府の対策が変えられただけで、感染した人の中には重篤な症状になったり後遺症が残ったりする人もいます。

 1年前の今頃を振り返ります。

 

[1167](寄稿)医療あれこれ(その76)−1

ペンギンドクターより
その1
 今回も医療関連のニュースあれこれを送ります。新型コロナウイルス感染症(COVID‐19)は感染者の減少が続いています。医療者ネットワークでは医師から「ある人が自分で抗原検査をして陽性になり保健所に連絡したら、重症化要素がないので、そのまま自宅療養してくださいと言われ、特に詳細なデータを求められなかったので、隠れ陽性者がかなりいるのではないか」という疑問が出ていました。そういう隠れ陽性者もいるとは思いますが、全国的に減少しているので、減少は間違いはないでしょう。5類化を5月8日としているのは、G7があるからという岸田政権の政治的都合だと批判する論調もありますが、それ自体責められるものではないと私は思います。日時を決めないと、対応ができませんし、マスクなしの外交を考慮する政治的決定は政府としては当然でしょう。
 COVID‐19について厚労省の発表をお送りします。
 ●自然感染で獲得した抗N抗体は3割弱
 今回、5都府県8157人の協力を得て抗N抗体が調査された。東京都1798人、大阪府1525人、宮城県2040人、愛知県1427人、福岡県1367人の合計8157人である。(注:自然感染による抗体を抗N抗体、ワクチンによる抗体を抗S抗体といい、区別可能のようです)。COVID‐19の初期からの比較を示します。
(1)2020年12月、(2)2021年12月、(3)2022年2-3月、(4)2022年11‐12月であり、単位%を省略。
 
東京(1)1.4 (2)2.8 (3)5.7 (4)28.2
大阪(1)0.7 (2)3.8 (3)5.3 (4)28.8
宮城(1)0.1 (2)1.2 (3)1.5 (4)17.6
愛知(1)0.7 (2)1.6 (3)3.1 (4)26.5
福岡(1)0.4 (2)1.5 (3)2.7 (4)27.1
 
 上記のデータからオミクロン株の蔓延とともに一気に感染が広がったことがわかります。しかし、世界と比較してまだ日本は7割以上が実際に感染していないということにもなります。ワクチンによる抗体は割に急速に低下していくようですから、「やはり自然感染することは悪くないのかも……」と思います。
 スウェーデンがCOVID‐19の当初、若い人は感染して自然免疫をつけるという方針だったのが、介護を担う移民の人たちから介護施設などに飛び火して多くの死者を出したと批判されましたが、その方針の是非も検討すべきでしょう。
 一方、中国は厳しいゼロコロナ政策を長期間続けた後、一気に解除となり、感染が拡大しましたが、毒性の強い時期を乗り切り、オミクロン株という感染力が強いけれども当初のデルタ株などの致死率の高い時期をやり過ごしたという意味ではゼロコ
ロナ政策も間違いなかったとも言えます。
 政策を施行したそれぞれの国の政権は、自ら間違いを認めるというのは難しいでしょうから、公的医療機関が死亡者数などから公平に検証することを期待したいと思います。
 まるで、COVID‐19はもう終息したという感じで綴っていますが、さらに波が来ると警告している専門家もいます。私自身は、注意を怠ってはいません。何しろ後期高齢者ですから。いろいろ基礎疾患のあるなしが言われていますが、最大の危険因子は「年齢」です。こればかりは、避けようがないので注意しても仕方ないのですが……。
つづく