ロシアの侵略を起点としてはじまったウクライナとロシアの国家間戦争はNATO諸国の介入で泥沼化し、2024年4月現在アメリカの援助再開決定によってさらに長期化するかもしれません。 1年前の記事で当時を振り返ります。1年前、ポーランドのウクライナ産農産物…
労働基準法が大きく変えられようとしています。23日に厚労省で「労働基準関係法制研究会」が開かれました。研究会は経済学者や産業医ら計10名で今年1月にスタートし、この日が6回目となりました。研究会では、働き方改革関連法に盛り込まれた施行5年後の労働…
軍事費が上がり続けています。 国家間の利害対立が深くなっていることを意味していると同時に、経済の軍事化が進んでいるということです。 ウクライナは米国などから軍事援助を受けており、援助を合わせるとロシアの軍事費の約91%に達したそうです。ウクライ…
対談で、なんのために哲学するのか、ということを二人は問いかけています。 高橋 三年前に國分さんと対話したときに聞かれたんです。自分も高橋さんもフランス現代思想を読んできましたが、原発についてフランス現代思想は何と語ったでしょう。何もないじゃ…
斎藤幸平と高橋哲哉の対談を「現代ビジネス」が紹介しています。 この二人は2024年現代世界の戦乱と混沌の中で、今日の文化理論の頽落をのりこえていくために苦闘しています。二人の思想家の対談を読ませてもらいました。 1991年のソ連邦の自己崩壊がマルク…
欧米帝国主義諸国はウクライナ戦争に介入して自国資本家階級の利益を守ろうとしたものの、ここにきてうまくいかず、引きはじめました。しかしついに制裁で凍結したロシアの資産3000億ドル(46兆円)の利子をウクライナ戦争支援に充てようとしています。 米議…
東西資本主義の新冷戦下、2022年2月24日ロシアの越境侵略をもって開始されたウクライナ戦争は多くの犠牲を背後に残してなお続けられています。西側諸国の長期に渡る支援にもかかわらず、ウクライナは軍事的後退を余儀なくされ国家として継戦が困難になってき…
私も本棚からヘーゲルの『精神現象学』を探して久しぶりに「序論」を読みました。30代半ば、当時の勉強会で私の活動レポートを読んだ先生から「あんたはヘーゲル主義だ、ヘーゲルが泣くけど」と言われ、ヘーゲルなんかほとんど読んだことないのにヘーゲル主…
ペンギンドクターより その3 ●さて次は最近大きな問題になっている。「紅麹」の件です。消費者庁による「保健機能食品に対する各制度の比較」があります。ざっとまとめます。 【特定保健用食品(個別許可制)】 消費者庁長官の許可を得て特定の 保健の用途…
ペンギンドクターより その2 ●閑話休題 ここでちょっと本の話を。 私は今、健診の仕事のあいまにヘーゲル『精神現象学』を「開いて」います。難解で有名なこの本をなぜ「読み始めた」かといえば、くも膜下出血経験者の女房の脳外科の主治医でもあるH先生が…
ペンギンドクターより その1 皆様、このところ暖かい日が続いています。いかがお暮しでしょうか。本日は、がんのことと、サプリメントについてお話します。 話は飛びますが、再びNHKで「プロジェクトX」が放送開始となっています。何で今さらとも思いますが…
日米比三国が軍事協力体制を構築するために史上はじめて会談を開きました。海洋進出を行っている中国にたいする軍事的対抗体制を三国で組むということです。 日本自衛隊の海外派遣も射程に入れていることは明らかです。 産経新聞が会談前に控えめな記事を書…
日米共同声明で安保同盟の強化が確認されました。それと時を同じくしてこの法案が衆院で立憲民主党も条件付きで賛成してしまいました。 "機密情報"流出防止に向け セキュリティクリアランス法案 衆院本会議で可決 4月9日テレビ朝日 機密情報などの流出を防ぐ…
日米首脳会談で日本はアメリカのパートナーとして対中国の軍事的プレゼンスを高めることを誓いました。 労働組合はおとなしくしていてはまずいと思い、昨日労働組合の仲間に次のようなメールを送りました。 ーーおはようございます。 「専守防衛」も今は昔、…
バイデンー岸田によって日米共同声明が発表されました。二人は日米同盟のパートナーシップを地球的規模に広げるというエールを交わしました。 読売新聞オンラインより 岸田首相、自衛隊と在日米軍の「指揮統制枠組み向上」を表明…日米首脳共同記者会見 4/11(…
ゼレンスキー大統領が米議会で米からの支援がなければ戦争に負けると訴え、支援予算の可決を促しました。 【キーウAFP時事】ロシアによる侵攻が続くウクライナのゼレンスキー大統領は7日、米議会で追加支援予算案が可決されなければウクライナは戦争に負ける…
人間の労働は何が特殊か 次に地球上の生き物も自然との物質代謝を行なっているが、「けれども、人間とほかの生き物との間には決定的な違いがある、とマルクスは言います。それは、人間だけが、明確な目的を持った、意識的な『労働』を介して自然との物質代謝…
「物質代謝」としての労働 斎藤の文章に入る前に確認しておきます。 マルクスは『資本論』「第三篇絶対的剰余価値の生産 第五章 労働過程と価値増殖過程 第一節 労働過程」で「使用価値または財の生産は、それが資本家のために資本家の統制のもとで行われる…
雑誌『プレジデント』のWEB記事に次のような見出の対談が載っていたので読みました。 佐藤優が"筆を断つ覚悟"で断言「ガザの病院を隠れ蓑にハマスがテロ行為を行っている蓋然性は極めて高い」 佐藤優は、病院の地下にハマスの司令部があったのだとして、国際…
武器生産の規制撤廃のペースが速いです。裏金国会ではこの問題は何の波風も立てられることもなく、武器の日米共同開発・生産の合意がなされようとしています。つい先日英豪と共同開発した戦闘機の輸出が閣議決定されたばかりです。 日米、防衛装備品で協議体…
第1章「商品」に振り回される私たち 南の島の漁師の小噺 冒頭で「都会であくせく働く人と南の島の漁師の小噺」を紹介して斎藤は次のようにいう。「私たちはいったい何のために、毎日つらい思いをしてこんなにたくさん働いているのでしょうか。」「もちろん、…
斎藤の問題提起に戻ります。斎藤は「資本主義を真正面から批判し、資本主義を乗り越えようと主張する人は、日本には相変わらずほとんどいません。なぜでしょうか?」と問いました。 彼はこの設問を考えるきっかけとしてソ連の「社会主義」についてのある有名…
ペンギンドクターより その2 坪倉先生の放射線教室では、その5がトリチウムについて言及がないので、一回飛ばしてその6をお送りします。 坪倉先生の放射線教室(6)この原稿は福島民友新聞『坪倉先生の放射線教室』からの転載です。https://www.minyu-ne…
ペンギンドクターより その1 皆様、早くも4月ですね。いかがお暮しでしょうか。東京のサクラの開花が3月19日とあったのが、異例の寒さで10日ほど遅れたようですが、一気に暖かくなりました。 私は朝起きるたびに節々の痛みを感じる日々です。「耳が遠く」な…
「ゼロからの資本論」についてーーその2 その2のはじめに、斎藤幸平が語る世間の「マルクスに対する疑念」について再確認したいと思います。 「マルクスに対する疑念、私もよくわかります。『資本論』第1巻の初版が刊行されたのは1867年。・・・・・・『150年も…
斎藤幸平の『ゼロからの資本論』の感想文を書いています。少しずつ書いているので逐次このブログに投稿していきます。読者の皆さんから疑問や批判があればコメントしていただけるとありがたいです。 (松本) 『ゼロからの『資本論』』の意義と限界 ーーその…
兵器をツケでまとめ買いできる法案が可決されました。戦時国債を無制限にした80年前の日本と似てきました。 この法に賛成した維新の会はもとより国民民主党は完全に翼賛野党になりました。 3月29日の東京新聞から抜粋します。 既に防衛費の半分を占める「兵…
中国で働く北朝鮮の出稼ぎ労働者が北朝鮮政府・当局の賃金不払いや劣悪な労働条件に抗議してストライキに立ち上りました。 読売新聞が報じています。 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮が中国やアフリカに派遣した労働者による暴動やストライキで、中国吉林省の工…
承前 時間の節約について 資本家は労働者が生産諸手段に働きかけ一瞬にして物をつくることができることが理想なのです。究極の労働生産性です。しかしそうはいかない。モノやサービスを生産するには時間がかかります。資本家は労働者にできるだけ短時間でで…
14日の朝日新聞の「科学季評」で山極寿一さんが時間について書いています。これは大切なテーマだと思います。 朝日新聞の記事を゙引用します。 「私たちは今、人工的な時間を生きている。毎日決まった時間に起き、学校や会社へ行き、同じような時間に帰宅す…