[1592]軍事費が増加

軍事費が上がり続けています。

 国家間の利害対立が深くなっていることを意味していると同時に、経済の軍事化が進んでいるということです。

 ウクライナは米国などから軍事援助を受けており、援助を合わせるとロシアの軍事費の約91%に達したそうです。ウクライナはやはり東西対立の白熱点となっているのです。各国の軍事産業は武器を生産し、ウクライナとロシアの労働者階級は戦場で武器を消費させられています。そして消費した武器を補填するために死の商人が武器をつくり売って儲けるという悪循環。

 武器の生産と消費の悪循環は資本家階級の政府によっては断ち切れません。

朝日新聞デジタルから引用します。

世界の軍事費約378兆円、過去最高に

ウクライナは前年比51%増 4/22(月) 20:33配信

 スウェーデンストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は22日、2023年の世界の軍事費(一部推計)が前年比で実質6.8%増加し、総額2兆4430億ドル(約378兆円)だったと発表した。世界の軍事費は9年連続で増加し、統計を取り始めた1988年以降で過去最高となった。

 報告書によると、上位は米国、中国、ロシア、インド、サウジアラビアで、5カ国の合計が世界全体の61%を占めた。上位10カ国はいずれも前年から増加しているという。 欧州、アジア・オセアニア、中東で特に大幅な増加があったとし、ウクライナは前年比51%増の648億ドルで前年の11位から8位となった。

■「中国の脅威により日本も大幅強化」と分析

 ウクライナ単独の軍事費はロシアの軍事費(1090億ドル)の59%だったが、米国を中心に少なくとも350億ドルの軍事援助を受けており、これを合わせるとロシアの軍事費の約91%に達した。

 イスラエルは、2023年10月のイスラム組織ハマスの奇襲に端を発したパレスチナ自治区ガザへの大規模な攻撃が主に支出を促し、24%増の275億ドル。

 日本は11%増の502億ドルで前年の9位から10位となった。報告書は台湾でも11%増えたことなどに触れ、「中国の脅威によって日本や台湾は軍事力を大幅に強化し、この傾向は今後数年でさらに加速するだろう」と指摘した。 SIPRIは「前例のない軍事費の増加は平和と安全保障環境の悪化を反映している」と分析した。

以上

 「前例のない軍事費の増加は平和と安全保障環境の悪化を反映している」のは間違いないが、他人事のように言っている場合じゃない、メディアは警鐘を強く鳴らさなければならない時だと思います。日本政府も武器生産と輸出の規制を緩和し急速に軍事大国化しています。