[1824]ノーベル平和賞受賞演説で被団協代表が日本政府批判

 ノーベル平和賞授賞式で日本被団協の田中さんが発言予定になかった日本政府批判を行いました。

毎日新聞を引用します。

「国家補償していない」 田中熙巳さん、受賞演説で「予定外」発言 12/10(火) 22:50 Yahoo!ニュース

 被爆者の立場から核兵器廃絶を国内外に訴えてきた日本原水爆被害者団体協議会日本被団協)へのノーベル平和賞授賞式が10日、ノルウェーオスロ市庁舎で開かれた。

 日本被団協を代表し、長崎で被爆して親族5人を亡くした田中熙巳(てるみ)代表委員(92)は受賞演説で、当初予定にない言葉を加える場面があった。 田中さんは1994年に制定された被爆者援護法に触れる中で、「何十万という死者に対する補償は全くなく、日本政府は一貫して国家補償を拒み、放射線被害に限定した対策のみを今日まで続けています」と訴えた。 ここまでは報道機関に対して事前に配布された文案と同じだったが、田中さんは直後に「もう一度繰り返します」と切り出した。 そして、田中さんは正面を真っすぐ見ながら「原爆で亡くなった死者に対する償いは、日本政府は全くしていないという事実をお知りいただきたいと思います」と強調。「予定外」の訴えを追加し、国家補償を認めていない政府の姿勢を2度にわたって批判した。【安徳祐(オスロ)、面川美栄】

以上

 田中さんは受賞の知らせがあった直後のインタビューで、ずっと核兵器廃絶の運動をやってきてもっと早くに受賞していいのに遅すぎる、なぜ今受賞することになったのかと言っていました。

 ウクライナ戦争でロシアは核兵器使用を口にしている時代の中での受賞だと思うという趣旨の発言でした。これを聞いて私もそうだと思いました。今授賞を決めたノーベル平和賞委員会の政治的な意図を感じたからです。

 それを承知のうえで田中さんは授賞式の場を生かしてロシア、イスラエル核兵器使用に反対するとともに原稿になかった日本政府批判をスピーチされたのだと思います。