2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

[1619]哲学者•長谷川宏インタビューを読んでー5 東大闘争の後で

長谷川は東大闘争を評して、「観念的抽象的な拒絶や抵抗」が秩序に容赦なくのみこまれた、と総括する文章を書き、「敗北の『暗渠にはつよいひかりがあてられねばならない』とか」書いたといいます。 確かに全共闘運動は太平洋戦争の歴史を背負った戦後日本社…

[1618]哲学者・長谷川宏インタビューを読んでー4 東大闘争

長谷川が東大闘争に参加したのは、大学院で哲学を続けていた28歳のときだったそうです。無党派のノンセクトラジカルとして20人ほどの哲学科の院生仲間と哲学科教授たちを相手に団交を始めたといいます。 その内容は「学生の無期停学処分は不当だとか、教授会…

[1617]哲学者 長谷川宏インタビューを読んでー3 60年安保のあと

60年安保闘争は敗北しました。闘争のあとも長谷川はビラ配りなどを続け、闘争の地方波及を求めて島根に帰ったりもしたそうです。 5月3日朝日新聞「語る」シリーズ連載5回目から抜粋します。 〈ヘーゲルに挑み、「学問とは」葛藤 《日米安保条約の改定後、反…

[1616]哲学者・長谷川宏のインタビューを読んでー2 安保反対デモ

1958年に長谷川宏はサルトルに熱中していたといいます。私はサルトルをあまり知りませんでしたが、1969年に学生運動に参加した後で1956年のハンガリア革命を弾圧したソ連にたいして激しく抗議した知識人として何度も名を聞きました。私はサルトルのハンガリ…

[1615]哲学者・長谷川宏のインタビューを読んでー1 60年安保闘争

4月29日朝日新聞の文化面「語る」に哲学者の長谷川宏のインタビューが載っています。第一回目の末尾に書かれた略歴を見て興味津々でインタビューを読みました。略歴は次のように書かれています。 「1940年生まれ。大学闘争後、学習塾を開くかたわら在野で研…

[1614]地方自治法改悪案が国会審議入り

国の地方自治体への法的拘束力をもつ指示権を認める地方自治法改正案の審議が国会で14日にはじまりました。 現行法では感染症法や災害対策基本法など個別の法律で定められている指示権を武力攻撃や内乱などを想定し地方自治体にたいする国家権力の規制行使の…

[1613]核ゴミ処分場招致、運動化

政府・NUMOの核ごみ処分場設置要請に応え招致運動が広がりじめました。過疎地域の自治体当局と住民は高齢化と財政難に苦しんでいます。処分場設置に向けた概要調査を20億円の交付金と引換えに受けいれる自治体が広がり始めました。 すでに4年前先行して調査…

[1612]非正規雇用労働者は賃金が上がらない

労働者の約4割は非正規雇用の労働者です。連合指導部は2024春闘で大手を中心に5%を超える賃上げを実現したと胸をはっています。しかし賃上げされるのは一部の労働者です。物価値上げは広がる一方で賃上げのない労働者や年金生活者の生活苦は深まっています。…

[1611]日本製鋼所 装甲車100億円受注

兵器の生産に拍車がかかっています。死の商人の跋扈を見過ごしてはならないと思います。 8日の日経新聞が1面で報道しています。 日本製鋼所、自衛隊の装甲車初受注 国内に防衛品供給網:日本経済新聞 日本製鋼所は自衛隊向けに装甲車の製造を始める。防衛省…

[1610]増大する防衛費を借金でまかないはじめた政府

防衛費を借金でまかなうと際限がなくなります。戦時下の日本を彷彿とさせます。 朝日新聞ニュースより 防衛費に充てる建設国債1.2倍に 「不文律」破り今年度5千億円超 5/7(火) 5:00配信 防衛費に充てる建設国債の額が膨らんでいる。政府は今年度に5117億円の…

[1609]セキュリティ・クリアランス法案あすにも成立へ プライバシー侵害のおそれは?

セキュリティクリアランス法という名の身辺調査法が参院委員会を通過しました。ジワリと反対運動は締め付けられています。 TBSニュースより 経済安全保障分野における重要情報の取り扱いを有資格者のみに認める法案が、あすにも国会で成立する見通しとなりま…

[1608](寄稿)医療あれこれ(その108)ー3

ペンギンドクターより その3 さて本日転送するのは、お馴染みの中村祐輔先生の文章です。機能性表示食品はやはり2015年安倍内閣の時に登場していました。 Vol.24077 2024年04月25日 MRIC by 医療ガバナンス学会発行 DTC (Direct-to-Consumer;消費者に直接…

[1607](寄稿)医療あれこれ(その108)ー2 検査結果の連絡システムについて

ペンギンドクターより その2 ここで、ちょっと横道にそれます。 私が勤務しているY病院および検診センターですが、当初は別の場所に3階建てでした。地域がん診療拠点病院です。放射線治療もできます。私が非常勤医として関わったのは、40年余り前ですから、…

[1606](寄稿)医療あれこれ(その108)ー1 前立腺がんについて

ペンギンドクターより その1 皆様 本日より、大型連休の後半が始まりました。私は(火)(木)の午前中仕事をしているのですが、今年一年(火)(木)が祝日に当るのは一日もなく、4月30日(火)5月2日(木)と仕事をしました。検診受診者はいつもより少な…

[1605]コロンビア大学でたたかう学生へ

コロンビア大学でいま起きている学生たちの闘いは、私を55年前の学園闘争に連れもどします。この記事で紹介されている大学当局の学内反戦運動への弾圧を目の当たりにしたコロンビア大学日本人学生の意識と行動が50年前の私の体験と重なるからです。 毎日新聞…

[1604]日米安保5条、双務化を確認ー日米共同声明

4月の日米共同声明で日米安保同盟の双務化に向けた確認がなされました。 米国の対日防衛義務を確認した安保第5条の解釈を日本の積極的な軍事的関与を確認するものへと変更しました。日米同盟は日本は自衛隊が盾で米軍が矛というような役割分担を行っていくと…

[1603]ウクライナ、兵役逃れ

ウクライナに欧米諸国が武器供与を強めるといっています。しかし武器があっても担い手がいなければ戦いはできません。ゼレンスキー政権は兵役逃れの摘発に苦労しているようです。 ウクライナの政府と労働者民衆の意識の乖離が進んでいます。ウクライナの労働…

[1602]アメリカで広がるガザ反戦の闘い

アメリカでイスラエルのガザ攻撃とアメリカ政府の加担に反対する学生の闘いが広がっています。 コロンビア大学では学生たちは「ハミルトンホール」にバリケードを築いて、イスラエルのガザ攻撃とデモにたいする米警察の弾圧に抗議の意志をあらわしましたが、…

[1601](寄稿)医療あれこれー3 トリチウムについて

ペンギンドクターより その3 転送するのは例の「トリチウム」の講義です。 MRICメールマガジン Vol. 24075 2024年04月23日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行http://medg.jp 坪倉先生の放射線教室(7) トリチウムは自然界でも作られる天然の放射性物質 この…

[1600](寄稿)医療あれこれ(その107)ー2

ペンギンドクターより その2 ここで本のことを少し。 ●井出壮平『世界の賢人と語る「資本主義の先」』(講談社+α新書、2024年3月18日第1刷発行) 井出壮平:1975年東京都生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒。98年共同通信社に。ロンドン特派員、経済部日…

[1599](寄稿)医療あれこれ(その107)ー1 前立腺がんについて

ペンギンドクターより その1 皆様 本日は朝から雨模様ですが、雨が上がると暖かくなるようです。 私の「前立腺がん」の件ですが、高齢の男性にとっては、最も頻度の高いガンですから、診断までの経緯をお話しておきます。私は毎年4月に人間ドックをしていま…