[842]停戦は民衆の力で

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ウクライナ停戦協議

 29日ウクライナ戦争の停戦協議がトルコのイスタンブールで行われ、ウクライナ側からNATO加盟を断念し「中立化」する方針が示されました。ロシア側代表のフォミン国防次官は「ウクライナ側から明確な提案がなされ、協議が建設的に行われた」とコメントしました。

 ゼレンスキーがNATO加盟を断念すると表明したことで、ようやく停戦に向けて動きはじめたかのようですが、ウクライナ側が安全保障のためにアメリカを含む新しい軍事同盟をつくることを停戦の条件にしており、ロシアは認めないでしょう。提案された同盟はアメリカも入っておりNATOと同じようなものになるからです。両権力者のかけひきが続いています。停戦を合意するのは難しいと思います。
 ウクライナへのロシアの侵攻はウクライナNATO加盟の動きが直接の引き金となったのです。この動きに侵攻をもって応えたロシアの行動は許すことはできません。しかし侵攻前にゼレンスキーがNATO加盟を断念すると言っていれば展開は変わっていたかも知れないと思います。交戦で多くの犠牲がでた後からでは遅いのです。
 今回の停戦交渉の後、メディアのインタビューに答えるウクライナの人々は口々に毎日爆弾の音や銃声に脅かされる生活は終わってほしい、領土問題などはそのつぎにしてほしいと語ります。
 プーチンによって開けられたパンドラの箱から溢れたカオスを、アメリカをはじめとした西側資本主義の権力者と中国をはじめとする東側資本主義権力者は己れに有利なように収めるために駆引きに夢中です。彼らは新たな戦争の種まきをすることしかできません。
即時停戦はロシア、ウクライナ、そして全世界の労働者民衆の声にかかっています。