題 雑感
秋も深まり、近所を散歩すると家壁 を被うつたの葉の紅葉は鮮やかで、風景画を観ているようです。
ブログ「1060」ブチャの”別の戦争”を読みました。11月1日のクローズアップ現代を私も見ました。「住民虐殺」の町ブチャの日常生活の一端が写し出されていました。
私にとって衝撃的だったのは、今 仮設住宅の住民たちの世話をしているウクライナ東部出身の 中年の女性が「東部から何をしに来たのか 」と非難され 、いわれなき差別に苦しんでいる事実でした。人間同士の分断が深く進行しています。これはプーチンのウクライナ侵略によってもたらされたものだと私は思います。
ところで、岸田政府は、環境に優しいエネルギーと称して原発の再稼動を推し進めています。
エピソードを紹介します。大熊町の町会議員である木幡ますみさんが、2018年発行された雑誌 NO NUKES voice 2018 vol15で、2004年、当時東電の社長だった勝俣氏に「自家発電が上にない、津波が来たらどうやって電源を確保するのか」と質問したところ、彼は「津波なんて絶対来ない、もし来たら俺が何とかする」と発言したことが報告されています。事故発生の7年前に問題点が指摘されていたにもかわらず放っておいた東電の責任は測りしれません。
また、「事故から4年位経った頃、大熊町の自宅に一時帰還した時、母屋の中にイノシシがいた。しかもそのイノシシが酒臭い。お葬式が終ったばかりで自宅にはお酒がいっぱいあった。その酒をイノシシたちが全部飲んだ。千鳥足だったりして皆酔っぱらって踊っているよう、イノシシの宴会だった。」と”症例“報告しています。
福島のイノシシは原発事故後急増しましたが、最近激減しているとのことです(NHK福島NEWS WEB 2022年10月26日)。イノシシが豚熱(ぶたねつ)というウイルス感染症に多数罹患、致死率が高いため激減したと言われています。
環境破壊は世界中で進行しています。解決の道は見えませんが、まずは「人災」をなくすことだと思います。
壁のぼるつたの葉の紅葉みごとなり
ウクライナ東部から来た人はじかれる
福島のイノシシたちは今いずこ
井上 正人