[1543]マクロンの派兵案と中国のウクライナ和平の動き

 

 2月28日のロイター通信によると、中国外務省は李輝ユーラシア事務特別代表が来月2日からロシア、ポーランドウクライナ、ドイツ、フランスを歴訪すると発表した。 ウクライナ危機の政治的解決を促すため、2回目の歴訪となる。

2日のJIJI.comを参照しましす。

 ロシアのウクライナ侵攻の「政治的解決」を促すため関係各国を歴訪中の中国の李輝ユーラシア事務特別代表は2日、モスクワでロシアのガルージン外務次官(旧ソ連圏担当)と会談した。両国外務省が3日発表した。中国側によれば、李氏は「いかなる紛争も最終的には交渉で解決すべきだ」と主張。中国がロシアとウクライナの「仲介役」を務めることに改めて意欲を示した。

 李代表は現地時間4日、ブリュッセルに到着し、EUのアジア太平洋本部長や、ロシア・欧州東部・中央アジア関係担当の幹部と会談しました。参加者たちはウクライナ危機情勢、和平交渉プロセスなどをめぐって意見交換を行ったといわれています。  

 李代表は、「中国はEU中国企業を、ロシアを支援しているとして最新の対ロ制裁リストに追加したことに断固反対する。EUがリストから無条件で中国の企業を除外し、中国との対話協議という正しい軌道に戻るよう」促した。(時事エクイティ)

 李代表は2023年5月以来の欧州訪問ですが、毛寧副報道局長は記者会見で「中国はこの危機を傍観してきたわけでも、火に油を注いだわけでもない。和平交渉の道を開くため、我々は引き続き独特の役割を果たす」と言ったそうです。(日経新聞

 マクロンウクライナ派兵に言及

 2月26日にパリで開かれたウクライナ支援会議後、フランスのマクロン大統領がウクライナ派兵の可能性を排除しないと発言しいま物議を醸し出しています。その中での中国の欧州訪問は中国の欧米諸国への牽制としての意味をもっていると思います。

 アメリカの関与が弱まっていることに規定されウクライナ戦争が終端に向かう中で、各国権力者は収拾をめぐる覇権争いと戦争を支えてきたことの責任逃れをはじめているようです。