[370](投稿)泊原発の再稼働検査8年目

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クレージーキャッツ「悲しきわがこころ」は昭和期の大学8年生の悲哀を歌う。通常より4年多い在学事情はさまざま。武道を極めた豪傑もいてむしろ痛快だ。
▼ただ、学習環境が十分なのに落第を重ねるなら考え物だ。泊原発再稼働の審査も8年目を数える。ちなみに原子力規制委に同時期申請した道外5原発は4年以内に合格した。泊は耐震設計の前提、活断層の有無が近く確定する。時間をかけるのは悪くはないが、地震津波対策など問題を指摘されてから考える北電の対応には感心しない。
▼規制委は先月、「長期化の原因は北電の態勢、姿勢にある」と藤井社長をただした。「危機意識が感じられない」「福島事故以前の思想だ」。耐える社長の姿が切ない。
▼その規制委も福井県関西電力大飯3,4号機を巡り大阪地裁に許可取り消しの判決を出された。審査が内規に反したという。大学の例えなら「ゲタを履かせ卒業させた」ということか。国は不服と控訴した。
▼正当性強調のため、審査が厳しくなり、泊が不合格第1号となる可能性も否定できない。それでいいではないか。勉強すべきはほかにもある。北電が脱原発再生可能エネルギー企業に生まれ変わる好機となる。
▼「厳しく言っても国は最後に救う。国策に従ってきたんだから」。20年以上前、ある銀行幹部からしたり顔でこう言われた。その人がいた北海道拓殖銀行はもうない。
(2021・1・19 北海道新聞「卓上四季」より引用しました)

※※※ 石川木鐸(ぼくたく)のコメント

 泊(とまり)原発の再稼働の審査は8年目を数えることになっています。
 同時期に原子力規制委員会に申請した道外の5原発は4年以内に合格したと比較がなされています。
 私は、この合格も「怪しい」と疑っています。福島第一原発の震災による惨憺たる原発事故の検証も、まだ本当のところは、「終わってはいない」と考えているからです。
 再稼働を許可された道外の5原発も、経年劣化も含め、地層の脆弱性や災害に耐えうるのかは、「怪しい」のではないかと想像しています。
 火山列島地震列島、津波列島、災害列島の日本において、原発は不要だと思います。
 全原発が稼働しなくても電力の需給は滞りなく、福島の原発事故以来、今日まで来ています。
 原発の核のごみ・高レベル放射性物質の廃棄も、寿都町神恵内村の文献調査問題で何度も「高レベル放射性廃棄物」の地層埋め立てには反対してきました。
 地震などで、「高レベル放射性廃棄物」が、地下から「天地返し」で、地上に現れた時、どのように
 「高レベル放射性廃棄物」に、人や機械が接近して、再度、「安全に、人々から隔離」することができるのでしょうか?
 現在でも、福島の事故後の高レベル放射性廃棄物の取り出しや移動は完全には終わっていません。
 高レベル放射性廃棄物から放射されている放射能に対して、人も機械も「苦戦」の連続だからです。
 小出裕章氏は、これからも放射性物質の「脅威」を取り除けるような研究をしたいという「希望」を
述べていたことを想起しています。
 そうならなければ、原発に仕込まれている燃料やその廃棄物は真の廃棄ができないからです。
 地中に埋め立てるだけでは、「予想外の?…第二の福島原発事故」が、続々と出現すると思います。
 炭酸ガスは本当に温暖化に直接関与しているのでしょうか?
 また、温暖化は未来社会にとって「原発事故」よりも何倍も悪いことと、すでに証明されているのでしょうか?
 
 読者の皆様は、どのようにお考えになりますか!?