[648](投稿)茨城県漁業者側が放射能汚染水の海洋放出反対論

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茨城の漁業関係者 汚染水の海洋放出に反対論

 総裁選が全面化しているうちに、政府や東京電力は2021年9月14日、東電福島第一原発の処理水(トリチウムの汚染水)の海洋放出方針を巡り、茨城県内の漁業関係団体向けのオンライン説明会を開きました。水産物の販売が不振になった場合、国費で買い取ることを柱として、8月にとりまとめた風評対策の新たな政府案を説明しました。しかし、当たり前のことですが、漁業関係で飯を食っている人たちは、海洋放出そのものへの反対が根強く、また、新対策の補償内容にも不明な点が多いとの指摘が相次ぎました。
 説明会は冒頭を除き非公開でした。非公開にしたのは、この内容がつぶさに全国の漁業関係者に伝わると総選挙にも影響を及ぼしかねないと考えてのことだと思います。
 出席者によると、漁業者側は「風評被害を生み出しかねない海洋放出方針には納得できない」との声が上がり、これまで同様に反対の姿勢を明確にしたと言います。
 放射能汚染水の海洋放出などもってのほかです。食物連鎖で海洋生物全般に放射能汚染水が取り込まれ、最終的には食物連鎖の頂点にいる人々を汚染するからです。心臓・脳・肝臓・腎臓・筋肉・骨髄・血管…あらゆる臓器が放射能を浴びることになります。急性の被曝ではないので分からないかもしれませんが、慢性的被曝で上記の各臓器の細胞が壊れ、もろくなったり、癌化する可能性が長い間に生じます。短期的には分からない障害ですから、政府は汚染水のせいではないと居直ることができます。
 広島に原爆が投下された時代に治療にあたった日本人医師が、原爆を直接浴びた人よりも、放射能の細かい粒子を吸い込んだり飲み込んだ方が短期間に死亡するということを発見したのです。放射線を直接に被爆した人と放射能の埃(ほこり)だけを吸い込んだ方と比較して、後者が圧倒的に死亡した数が多かったのです。
 このことを忘れないようにすべきだと思います。いかなる放射能汚染水も海洋放出・海洋投棄することは許されません。同時に、核のごみを地中に埋めて、見えなくするという隠蔽工作にも反対です。地中に隠しても放射能は消えるわけではありません。とりわけ、地震津波等の災害列島の狭い日本で、死の灰=核のごみ=高レベル放射性廃棄物の地中での「保管」にも反対です。福島第一原発の後始末もできない程度の力しか持たない時代です。原発の再稼働も即刻辞めるべきです。
 原発の寿命が40年としていますが、実際に40年の試験をして決めたものではありません。米国で原発を製造した時に、仮にその使用限度を40年と決めただけで、放射能による原発の工学的耐用年数は使ってみなければ分からないままで、今日まで来ているのです。明日にでも、第2、第3の福島第一原発事故が再稼働原発で起こる可能性があるのです。
 過疎地だけに設置していたと思っていると、島根県は県庁所在地に原発があり、原子力規制委員会は「合格」という判断を下しました。島根県の県庁所在地には40万人以上の方々が住んでいるのです。原発福島第一原発のように爆発し、メルトダウンしたらどのようの避難すればいいのでしょうか?
 読者の皆様、全原発の稼働や高レベル放射性廃棄物死の灰の埋葬を即刻中止する声を上げて行きましょう!!