[391](投稿)教育予算は削減してはいけない

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騒動相次ぐ国立大トップ
 選考の全権担う会議の功罪
1/31(日) 15:00配信

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朝日新聞デジタル

■記者解説 社会部・土屋亮  
国立大学でトップをめぐる騒動が相次いだ。文部科学省は総長や学長のリーダーシップの強化を求めるが、混乱が目立っている。
前代未聞の事態が起きたのは北海道大だ。文科相が昨年6月、職員らへのパワーハラスメントがあったとして総長を解任した。2004年の国立大の法人化以降、トップの解任は初めてのことだ。
 昨年10月にあった東京大総長と筑波大学長の選考では、選考過程が不透明だとの批判が教職員から噴き出した。東京大は第三者委員会を置き、検証を委ねた。
 法人化で国立大は文科省の付属機関ではなく独立した存在になった。背景には財政再建に伴う教育予算の削減がある。法人化以降、人件費や研究費にあてる補助金は1割減り、外部資金の獲得を求められるようになった。14年の法改正ではトップの権限が強まり、「象徴から経営者へと役割が変わった」(学長経験者)という。 ▼ そこでポイントになるのはトップ選びの全権を担う選考会議の存在だ。法人化と同時に導入された制度で、メンバーの半数を学外の企業経営者らが占めている。▼  東京大と筑波大では、この選考会議のあり方が問われた。東京大では1次候補10人を2次候補3人に絞り込む過程が反発を招いた。投票で上位だった候補が外れる一方、工学部系の2人が残り、工学部出身の小宮山宏・選考会議議長(三菱総合研究所理事長、東京大元総長)が誘導したとの疑いが生じたからだ。 ▼ 東京大の第三者委は昨年12月に出した検証報告書で、選考のやり直しまでは求めなかったが、小宮山氏の議事運営について「やや疑問を呈さざるを得ない」と指摘した。 ▼ 筑波大では選考会議が学長の任期制限をなくし、在任8年目に入った現学長の続投を決めた。教職員が「選考過程に疑義がある」と公開質問状を出すと、選考会議の河田悌一議長(関西大元学長)は記者会見で「変な会がいちゃもんをつけた」と突っぱねた。 ▼ パワハラ騒動が起きた北海道大のほか、旭川医科大でもコロナ禍対応で学長の問題発言があったとされ、文科省が事実関係を確認する事態に発展した。両氏を選んだ選考会議にも責任の一端があるだろう。▼  法人化前まで国立大のトップは教職員の投票で決めていた。投票は「大学の自治」を踏まえた民主的な方法である半面、教授の派閥争いなど内向きの論理に傾きがちな点を問題視する声もあった。 ▼ そうした弊害を改め、学外の視点も交えて運営能力の高いリーダーを公正に選ぶのが、選考会議に課された役割だったはずだ。一連の騒動は、選考会議が必ずしもうまく機能していないことを示している。▼  今後のカギになるのは選考の透明性だろう。どんな議論を経てトップを選ぼうとしているのかを公開し、教職員が過程をチェックできるようにする。そう改められなければ、騒動が繰り返されるのではないか。

※※※ 骨川筋衛門のコメント

目下のところ、旭川医科大学の吉田晃敏学長が旭川医科大学病院長兼副学長の古川博之氏を解任した「事件」が多く取り上げられていますが、2004年の国立大学の法人化以降、東大、北大、筑波大など法人化に伴って、大学のトップの人を巡って大騒動が増えてきています。その背景には、「財政再建」に伴う「教育予算の削減」があると言います。「学長」は「経営者」でなくてはならないというふうに「変化」し、それを巡る人事の混乱が生じてきました。旭川医科大学の学長もそのことを公言しています。
しかし、経営者の観点からすると新型コロナ患者を多く入れると病院の収益が落ちるという現実もあり、かつ、もしかして院内感染が起きたら「学長自身の評価と共に病院経営上の収益の下落」を心配したと推定されます。それで吉田学長は新型コロナ患者は受け入れないと主張したと推定され、医療従事者の倫理や道徳を投げ出しても、平気で、しかも、受け入れに努力した古川病院長を解任するに至ったのです。
このことを政府・文科省をはじめとして厚生労働相も「儲けに走る」学長ばかりになるのを阻止するという考えを持ち合わせなければ、今後もどこの大学も経営に走るのを良しとする「経営者が学長になる」事態になると思います。
同じ考えが、ガースーにもあり、「日本学術会議」の「民営化問題」が生じたと考えられます。他方で、自派に都合の良い、裏金が入ってくる「Go To 」事業をやったり、前政権は、電通に丸投げするような「隠れた手段」を用いて、架空の「下請け会社」を介在させ、最後は電通に収益が上がる方策を取ったと考えられるのです。このような姑息な政権ばかりできて、この国の未来は暗いですね。こんなことだから、「新型コロナウイルスの感染が止まらない」と考えます。
読者の皆様、労働者の皆様、学生の皆様はこのような「大学の内部崩壊」と「新型コロナ感染閣拡大」をどのようにお考えになられるでしょうか!?教育・研究に研究資金・運営資金の豊富な資金投入をすべきではないでしょうか?学生から、学費、入学費などの引き上げで賄うというその場しのぎの・手軽な資金集めを許してはいけないと思います。学長=経営者という発想も止めるべきです!!