[1240]わざとらしいPAC3緊急配備、北朝鮮衛星破壊措置命令

 

 浜田防衛大臣北朝鮮が予定している「軍事偵察衛星」打ち上げの際の落下物を警戒して「破壊措置命令」を出しました。落下物に備えることを理由として沖縄県先島諸島へのPAC3配備を急いでいます。

 地元の沖縄タイムスがしっかり伝えています。

 

「万が一」への迎撃態勢

沖縄県「矛盾だ」

北朝鮮の軍事偵察衛星の発射備えるPAC3配備

4/25(火) Yahoo!ニュース 

沖縄タイムス

[ニュース断面]

 北朝鮮の軍事偵察衛星の発射に備え、防衛省先島諸島への地対空誘導弾パトリオットPAC3)の配備を急いでいる。防衛省は不測の事態に備える迎撃態勢の重要性を強調する。

 一方、北朝鮮に隣接する韓国も過去、南西諸島の上空を飛ぶルートで人工衛星を打ち上げているが、その際には迎撃態勢を敷いていない。県庁内からは「北朝鮮の脅威を使い、南西諸島の軍事要塞(ようさい)化を正当化しようとしているのではないか」といぶかしむ声も上がる。(東京報道部・新垣卓也、政経部・山城響、又吉俊充)

政治判断認める

「われわれにとって大変な問題だと考えている」。浜田靖一防衛相は 24日の参院決算委員会で北朝鮮のミサイル発射への見解を問われこう答弁した。 反撃能力(敵基地攻撃能力)、陸海空や宇宙から対抗措置を取る「統合防空ミサイル防衛(IAMD)」の必要性にも言及し、「二つの能力を組み合わせて弾道ミサイル攻撃に対応する」と述べた。

 ただ、「矛盾」(県関係者)との指摘もある。韓国の国産ロケット打ち上げでは、南西諸島へPAC3は展開していない。 防衛省関係者は対応の違いに「北朝鮮と外交ルートがないこと」を挙げる。「防衛交流もなく、いつ何をしてくるか確証もない。万一に備え、迎撃態勢を取らず被害が出れば目も当てられない」と指摘。PAC3配備は「まさに政治判断だ」と打ち明ける。

知事賛否示さず

 一方、県関係者は「過剰な反応ではないか」と冷ややかだ。さらに、破壊措置準備命令が出た22日に県側へ十分な説明がなかったことにも不信感を募らせる。県幹部は「なぜ配備するのかを県は詳しく把握する必要がある」と強調する。

 玉城デニー知事は「説明不足」を強調するものの、配備自体への明確な賛否には言及していない。幹部は「日米安保体制に理解を示す立場だが、地元では配備反対の意見も根強い。即座に考えを示せない難しさは当然ある」と知事の胸中を察する。 知事を支える与党の多くは反対の立場だ。だが「知事は自衛隊を容認しておりPAC3の配備中止を求められないだろう。説明が足りない政府を批判するしかない」と同情的。 その上で、注文を付けた。「今回の配備はミサイル基地容認の下地づくりだろう。知事も問題意識を持って対応してほしい」

以上、沖縄タイムス

 確かに政府防衛省の対応はダブルスタンダードです。飛翔物の落下物対策でPAC3を配備するというなら、韓国の衛星打ち上げにたいして同じ対応をしないというのは矛盾しています。

 先島諸島へのPAC3配備は戦時即応態勢の構築を目的にしているのは明らかです。

 日本政府は戦争の原因をつくっています。