編集者より
次に紹介する記事は3月10日に投稿されました。電源を失ったチェルノブイリ原発の危険性を訴えています。18日政府は原子力発電所の防衛のために迎撃ミサイルを配備し自衛隊によって平時から警備することを検討しはじめています。
これはちょっと考えるだけでおかしな対応の仕方だと思います。交戦状態になるだけで原発設備の損傷は避けられません。迎撃ミサイルを配備してもだめです。一発の銃弾が原子炉を貫通すれば終わりになるのです。原子力発電所の廃止と撤去しかないのです。しかし撤去するといっても核のゴミの処分方法がない。社会が危険なものを抱えたままで次世代に引き継がなければならないのです。今どうにもならなくなっています。
そこまでして原発を続ける社会とは何なのでしょうか。以上、編集者
読者より
チェルノブイリ原発の電力遮断、データ送信は途絶える…IAEA「安全性への致命的影響ない」
3/9(水) 21:33配信
【ベルリン=中西賢司】ロイター通信などによると、ウクライナ北部のチェルノブイリ原子力発電所で9日、電力供給が遮断された。国営原子力企業エネルゴアトムは、使用済み核燃料の冷却ができなくなり、放射性物質が漏れる恐れもあるとして警戒を強めている。国際原子力機関(IAEA)は、「安全性への致命的な影響はない」との見解を示した。
原発は2月下旬、ウクライナに侵攻したロシア軍に占拠された。ロシア軍とウクライナ軍の戦闘が続いているため、復旧作業ができない状況だという。電力供給が止まった原因など詳細は不明だ。
ウクライナのドミトロ・クレバ外相は9日、原発には予備のディーゼル発電機があり、約48時間作動すると説明した。
チェルノブイリ原発では1986年、原子炉が爆発し史上最悪の放射能汚染が起きた。事故が起きた4号機は内部に核燃料を残したまま建屋が鋼鉄製カバーなどで覆われている。1~3号機は事故後、運転を停止した。IAEAによると、事故から長い年月が経過しており、燃料プールの冷却水量は電力供給がなくても燃料を冷やすには十分で、非常用のディーゼル発電機もあるとしている。
IAEAは8日、チェルノブイリ原発の監視システムからのデータ送信が途絶えたと発表した。原発とウクライナ当局とのやり取りは、電子メールだけになっているという。
原発のスタッフ200人以上は2週間近く原発施設内に閉じ込められたまま、ロシア軍の監視のもとで働き続けている。
チェルノブイリ原発構内では、使用済み核燃料の冷却が続いている。宮野広・元法政大客員教授(原子炉システム学)は「使用済み核燃料は当然、冷却し続ける必要があるが、チェルノブイリは廃炉してから数十年たっており、発熱量も下がっている。停電し、冷却機能が下がったとしても、すぐに大事故につながるわけではない」と話している。
チェルノブイリ原発では、1~3号機の使用済み核燃料約2万本が、敷地内の貯蔵施設にある燃料プールなどで冷却保管されている。
東京工業大の二ノ方寿名誉教授(原子炉工学)は「燃料は数十年たっているので、発熱量が相当少ないとみられる。核燃料の本数にもよるが、仮に電力供給がなくなっても大事故には至らないだろう」と話している。(yahooニュースより)