[1421]岸田首相がフィリピン訪問

 

 政府は戦闘機をオーストラリアに派遣し共同訓練をすすめる段取りを進めていることを昨日の記事で書きました。

 さらに岸田首相は自衛隊とフィリピン軍の相互往来の円滑化を実現するために11月3日からフィリピンを訪問しました。東アジアにおいてアメリカを扇の要とする対中国の軍事的協力関係をオーストラリア•フィリピン•韓国•イギリスを結びつける形で構築するために日本が前面に立って岸田首相は動きはじめています。

 岸田首相はフィリピン議会で対中抑止の安保協力の提案のなかで「力による一方的な現状変更の試み」に反対する方針を訴えました。

 しかしイスラエルのガザ侵攻に対してはを事実上の容認です。アメリカに追従することが日本国家のためだと思っているからです。

 武器(防衛装備品)の輸出を三菱に宣言させた政府は、「政府安全保障能力強化支援(OSA)」を活用した武器の無償提供をフィリピンにたいしても行います。政府はOSAの23年度対象国をフィリピン、マレーシア、バングラディシュ、フィジーと決めており,沿岸監視レーダーや警備艇を供与する予定です。そして陸上自衛隊は11月に予定されている米軍とフィリピン軍の離島奪還を想定した実動訓練の作戦立案の幹部同士の交流に参加することを計画しています。

 政府は昨年閣議決定した安保3文書にもとづいて日米軍事同盟の現実的強化をオーストラリアとの準軍事同盟関係づくりとリンクさせて進めています。

 これらはウクライナ戦争、パレスチナ戦争と地つづきの動きです。いま世界は東西の軍事ブロック化がさらに進行する時代になり、日本はアジアにおける西側の中心として振る舞いはじめています。