[1211]ODA予算拡充、「インド太平洋」初めて明記、OSA新設

 外務省は5日、政府開発援助(ODA)の指針となる「開発協力大綱」の改定案を発表しました。またODAとは別枠で「政府安全保障能力強化支援(OSA)」を導入することを決定しました。

 OSAは「同志国の安保能力を強化することで、日本にとって望ましい安保環境をつくるのがねらい」とされており、インド太平洋地域の軍事的ネットワークづくりに他なりません。これまでの政府の途上国援助(ODA)では対象外だった軍の支援に踏み出します。ブログ[1205]で書いたように同海域に軍事的陣形を構築しつつある中国を想定して、対抗してインドから太平洋をめぐる軍事的包囲網づくりを米国と協力して行うものです。平和な島嶼国の労働者民衆を、日米の利益が当該国の利益にもなると言いふくめ戦争に巻き込んでいくことに具体的に踏み出すのです。防衛装備三原則も緩和されようとしています。

 ODAについて

 改定大綱ではODA予算を拡充し、「自由で開かれたインド太平洋」(FOIP)を推進する方針を初めて明記しました。ODAの戦略的活用に向け、相手国の要請を待たずに提案する「オファー型」支援も導入しました。 改定は8年ぶりで、政府は5月に閣議決定する見通しです。 改定案は予算について、支援メニューを事前に示す「オファー型」を通じて、FOIPの推進など、国益に沿った支援を積極的に展開する。

 「非軍事」に限る原則は維持する方針だ、と今は言っていますが自衛隊の能力を移植することにより対象国を一歩一歩軍事要塞化していくでしょう。

 「自由で開かれたインド太平洋」とは大東亜共栄圏の今日版です。こういう時代がとうとう来てしまいました。

抵抗しなければなりません。