[154](投稿)パンドラの箱をあける?町長

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以下は朝日新聞からの引用です。
① 北海道)核ごみ問題、精密調査まで視野に 寿都町
 片岡町長は、国の原子力政策の下での最終処分場の必要性を強調し「どこかでパンドラの箱を開けないといけないと思った」と持論を語った。最終処分場受け入れのプロセスについては、「個人的には最終的なところまで行くべきだと思う」と述べた。
 寿都町原発の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場の選定に応募している問題で、最終段階である精密調査まで進む意欲を見せる一方、実際に建設を受け入れるかについては「そこまで明言はしていない」と、言葉を濁した。
 町は7~15日に7回にわたる住民説明会を実施する予定で、町長は「住民のマインドコントロールがかかっている」。私の思いを説明したい」とした。鈴木知事は「文献調査に手を挙げる時期は決まっているのですか」と問うと「9月には出せないが、いつまでも先延ばしできない」と明言を避けた。知事は片岡町長が、文献調査だけでなく最終段階の精密調査まで進むことを検討していることに驚いている。


以下は北海道新聞デジタルからの引用です。
②知事や市町村長の意に反し、概要調査に進まず 経産省寿都町に文書 確約の効力 疑問も
09/04 05:00
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 経済産業省は3日、原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた第1段階の文献調査への応募を検討している後志管内寿都町に対し、知事や市町村長の意に反して、第2段階となる概要調査に進まないことを明記した梶山弘志経産相名の文書を2日付で作成し、同日発送したことを明らかにした。

 文書は寿都町の片岡春雄町長宛てで「知事または市町村長の意見に反して概要調査地区等の選定を行うことはない」と明記した。文献調査は処分場選定に直結せず、町内での議論を深める「対話活動の一環」と説明。文献調査のみとなった場合でも、技術的ノウハウなどを蓄積でき、意義があると強調した。片岡町長は3日の記者会見で文書が電子メールで届いたことを明らかにした。片岡町長はこれまで「世論は文献調査には入れば最後(処分場建設)まで国に押し通されると心配していたる」とし、地元が反対すれば次の段階に進まないとの担保を文書で求め、確約文書がなければ文献調査に応募しない考えを示していた。

 最終処分の関連法では、文献調査(約2年)から第2段階の概要調査(約4年)、さらに第3段階の「精密調査(約14年)にそれぞれ進む前に、所在地の知事や市町村長に意見を聴き「尊重」するよう国に求めているが、「尊重」の定義があいまいだった。

 このため梶山氏は先月の会見で「市町村長と知事の意見に反して進まない」と明言。北海道新聞の今月1日のインタビューでは「要請に応じて疑問に答えられるような文書を出したい」と答えていた。

 ただ、確約文書の効力には懐疑的な見方もある。原子力の問題に詳しい札幌の弁護士は、「関連法では文献調査は概要調査の枠組みの中にあり、概要調査を行う前提で書かれている」と指摘。

 「法律よりなによりも優先されるので、確約文書があっても、政治状況が変われば(解釈次第で)意味をなさなくなるだろう」と分析をしている。


※※9月4日のNHKのニュースを以下に示します。

知事が経産相と会談 懸念伝える
09月04日 18時12分

 いわゆる「核のごみ」の最終処分場の選定で、寿都町が調査への応募を検討していることをめぐり、鈴木知事は4日夕方、梶山経済産業大臣と会談し、「高レベル放射性廃棄物は受け入れがたい」とする道の条例の考え方や周辺自治体や漁協の懸念を伝えました。

 この中で寿都町が調査への応募を検討していることについて、鈴木知事は「周辺の町村や漁協からは大変不安な声が寄せられており、丁寧な議論が必要だ」と指摘しました。
 その上で「文献調査は『高レベル放射性廃棄物は受け入れがたい』とする道の条例の制定の趣旨に反するものだ」として、条例を順守して慎重に検討すべきだという認識を伝えました。
 これに対し、梶山経済産業大臣は「高レベル放射性廃棄物の最終処分については日本全体で必ず解決しなければならない問題だ。調査の期間に放射性廃棄物を持ち込むわけではなく、条例には反しない。第2段階の『概要調査』に進む場合には改めて知事に意見を聞き、その意に反して進むものではない」と述べ、今後も知事の意向を確認していく考えを示しました。
 このあと鈴木知事は記者団に対し、「地域の状況については梶山大臣に一定の理解をしてもらえたという印象を受けた。引き続き経済産業省ともさまざまなレベルでコミュニケーションをとっていきたい」と述べました。


※※※
 昨日の9月3日に鈴木知事と寿都町片岡町長の「会談」が行われた。その結果は、これまで推定していたように、「町長は、寿都町が最終処分場の建設地になる可能性もある」と話したことに知事は「驚き」を表明した。
 9月4日、梶山経済産業大臣は「高レベル放射性廃棄物の最終処分については日本全体で必ず解決しなければならない問題だ」という意識をもって取り組んでいて、「確約文書」は形だけであって、反故(ほご)にされると思われます。
 
 片岡寿都町長も、鈴木知事との会談で、「日本が核のごみに無責任な態度を取り続けると外交にも影響が出てくる。片岡著長は、「パンドラの箱を開け、一石を投じないといけないと思った」と自負心を現したつもりでしょうが、政府高官でもない人物が、一国の総理大臣の代弁者になり果てて代弁しているのです。
 町長が「パンドラの箱」を持ち出したのは、最後に「希望」が出てくることに寄りかかって発言していると思われますが、その元は、後代の「童話」のお話です。
 古代の説では、パンドラの箱には「疫病・災い・欠乏・悲嘆…」が入っていて、それらを閉じ込めている箱(壺)であるというのです。すべての贈り物とは、邪悪の塊でもあるのです。
ウィキペディアで、読んでみてください。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BC

パンドーラー - Wikipedia
パンドーラー(古希: Πανδώρα, Pandōrā )は、ギリシア神話に登場する女性で 、神々によって作られ人類の災いとして地上に送り込まれた。 人類最初の女性とされる 。 パン( Παν )は「全てのもの」であり、パンドーラーは「全ての贈り物」を意味する。 また日本語では長音符を付けずに ...
ja.wikipedia.org
 8月26日に行われた町議や経済団体との意見交換では、反対派から「財政が苦しいのはどこの自治体も同じだ」などの指摘が噴出。町内では、これまで国からさまざまな補助金を引き出すことで町財政を潤してきた町長の手腕に対しても「補助金づけになって身の丈以上の財政になっている」との批判もくすぶり始めていたと書かれていて、片岡町長は風力発電による売電に代表されるように、01年から「稼ぐ行政」を掲げていると北海道新聞には書かれてます。

 片岡町長が公言した町民の方に向けた言葉、「マインドコントロール」を忘れないでください。
町長を選ぶのは町民に方たちです。その方たちの「心・気持ち」をコントロールする「説明会」とはいかなるものでしょうか!! 
 お金で町民の皆さんの心を操ろうというメッセージです。 
 「パンドラの箱」とは、片岡町長の心と言葉に示される「邪悪」の象徴ではないでしょうか!!

 また、梶山経済産業大臣の「高レベル放射性廃棄物の最終処分については日本全体で必ず解決しなければならない問題だ」という言葉も忘れないでください。必ず大きなもめごとの火種を含んだ邪悪な発言ですから。

 今後の北海道の歩む道筋はどうなるのでしょうね。核のごみ捨て場としての北海道になるのでしょうか?
 そうならないように、寿都町民、周囲の市町村、北海道民、全国の人たち、労働者・人民は「核のごみ捨て」、核のごみを作り出す原発の稼働に反対していきませんか!!

◆◆◆ 核のごみ捨て場がなくてさまよう

◆◆◆ 原発が核のごみまで作り出す

骨川筋衛門 作