[156](投稿)寿都町核のゴミ処理場説明会、反対意見強くやり直し


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下記は北海道新聞の電子版からの引用です。
① 寿都説明会、途中で終了 核ごみ問題 住民反発、再開催へ 
09/08 01:00 更新
 【寿都】後志管内寿都町は7日、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査への応募検討に関する初の住民説明会を、同町磯谷地区の公共施設で開いた。説明会の運営を巡って一部出席者が反発し、打ち切りを要望。町側はこれを受け入れ、今月中旬以降に再度、同地区で説明会を行うとした。

 町長判断 再延期も

 片岡春雄町長は15日までに町内7地区で説明会を開き、10月以降応募について判断する方針だが、最初の説明会からやり直しを求められる形となり、判断の時期にも影響しそうだ。

 磯谷地区の説明会には対象住民約70人中14人が出席。ほかに他地区の町民と町議計5人が出席し、午後6時半から非公開で約1時間20分行われた。

 出席者によると、町側は今後20年間で町の人口が2割減の約2200人、歳入は4割減の約30億円まで減少するとの推計や、最終処分の概要について説明した。ただ、他地区からの出席を町が認め、この出席者が応募反対の立場から質問を重ねたため、磯谷地区の住民が十分に質問できないことに反発し、会の打ち切りと再開催を要請した。住民に対して、賛否を問う場面もなかったという。

 片岡町長は説明会後「運営側の問題であり、住民には申し訳ない。今後運営を工夫したい」と説明。混乱を受けて「最終処分への不安や不信を強く持っている人もいると感じた。各地域での説明も複数回行う必要があるかもしれない」として、判断時期をさらに先送りする可能性も示唆した。

 片岡町長は「町民の賛否が微妙なら応募しない」としているが、現時点では住民投票の実施には慎重な姿勢を示している。(久慈陽太郎、角田悠馬)



② 説明曖昧、寿都町長に不満 「核ごみ」住民説明会 地区外の町民参加し混乱
09/08 05:00
 【寿都原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定を巡り、文献調査への応募を検討する後志管内寿都町で7日、初めて開かれた住民説明会。調査の安全性や町の財政状況を語る片岡春雄町長の説明に対し、「都合の良い内容」などと不満も上がった。ただ、説明会の対象外の地区からも町民が参加し、質問を続けたことで、説明会は初日から混乱。仕切り直しとなるなど、町民にも町側にも「消化不良」感が残った。

 「(配布資料には)良いことしか書いてない」。説明会終了後、参集対象だった磯谷地区の漁業吉崎博さん(61)は憤った。調査応募には反対といい、「(応募に)手を挙げる基準が何だったのか、住民投票をするのか、など説明が曖昧だった」と不満を漏らす。

 同じく調査に反対する70代女性も「住民に一通り説明したという実績作りだ」と不信感をあらわにした。

 この日、会場で配られた資料は10枚ほど。核のごみ処分を「国際的な共通課題」とし、処分方法について「長期にわたって放射性物質の動きを抑え、閉じ込める」などと安全性を説明したものと、今後の町の人口減少や財政状況の悪化を示したグラフだ。

 「コロナの影響などで町財政が厳しくなることが予想されるから、調査に手を挙げたい」。同地区の男性会社員(62)によると、町長はこう説明したという。

 男性会社員は「(調査について)過去に3回ほど町長の説明を聞いたが、いつも通りの話である程度納得した」としながらも、「風評被害を恐れる人の意見も分かるから、自分はまだ態度は保留。結論を急がず、ゆっくりやる」と話した。

 会場周辺には説明会開始前から報道陣約50人が詰めかけ、町が「取材には配慮を」と求める場面も。会場内でも、対象地区外に住む町民からの質問が相次ぐなど混乱した。

 磯谷地区に住む高齢男性は「地区の人間は聞きたいことが何も聞けなかった。また説明会を開いてくれと流れ解散のようになった」と不満げ。別の高齢男性も「こんな状態では、賛成も反対も何も言えない。今日は無駄だった」と話した。

 一方、対象地区外から訪れたパート従業員の女性(64)は「難しい問題で、1回聞いただけでは分からないだろうから、勉強のために出席した。事前に町に連絡して許可ももらったのに」とこぼした。

 説明会後、片岡町長は「進め方がまずかった。思い描いたようにならず、(町民と)キャッチボールができなかった」と語った。(川口大地、岩崎志帆、菊池圭祐)



③漁業が基幹産業/独自に風力発電

  寿都町どんな町?

 後志管内寿都町日本海に面する人口20907人(8月末の時点)の漁業を基幹産業とする自治体。

面積の3分の1を山林・原野が占める。江戸時代から明治にかけてニシン漁で栄えた。

現在の主要魚種はナマコのほか、町内でつくだ煮に加工されるイカナゴの稚魚コウナゴやホッケなど。

片岡春雄町長は町出身で、2001年に初当選。2期目から4期連続無投票で再選され、現在5期目。

 1989年に全国の自治体で初めて風力発電施設を設置。現在は1基が稼働し、年間数億円規模の売電収入を得ている。

松の20年度当初予算は一般会計が歳入51億8200万円。

 人口はこの10年間で約500人減り、65歳以上の高齢者の比率は4割になる。15日まで計7回の住民説明会のうち、10日の町総合文化センター会場が町役場などがある中心部の住民向けで、参加人数が最多になるとみられる。



※※※

 1回目の「核のごみ説明会」から、「説明会」は破綻をきたした。この記事を読むと町の財政が中心で「核のごみ」の「リスク」については何も話されていないように思われます。危険性について話したとしても、せいぜい、地中に埋めると「問題ない」ということしか言っていないと推測されます。そもそも「取材を断っての説明会」であるから、隔靴掻痒の感があります。
 おそらく、今後もおなじような説明会になると思われるので、町長としては、寿都町内の地区ごと限定で、「やり直して」、お金を国から必ず引っ張るつもりでやっていくことになると推測されます。この町長は、「金の亡者」というほかないですね。

 「新型コロナ問題」はどのような苦難が何回あっても、いずれは終息し(いずれ、未来には、別のウイルスが流行し、人類はこれらと真正面から向き合うことになるでしょう)、景気は回復するが核のごみを受け入れれば「高レベル放射性物質=核のごみ」は、簡潔に言えば「永遠に無くならない恐怖の・命取りの物質」であり、この時間の長さに比べれば、「新型コロナの流行」による「人的・経済的」被害の期間は、取るに足らない「期間=時間」と言えるのではないでしょうか。

 放射線障害による被害は、決して改善もしなければ、終息もないのです。このことを根本的に理解する「説明会」が必要と思われます。読者の皆様はどのように思われるでしょうか?

 ◆◆◆ 金金の亡者の話聞くに堪えず

        コバヤシイッチャッタ 作



 ◆◆◆ 一時の我慢をすれば超えられる

        金子淘汰(とうた) 作



 ◆◆◆ 初しぐれ猿も小金をほしげなり

        松尾馬生 作



      
 批評禍 骨川筋衛門