① 官邸「選考過程の事前説明」を複数回要求 学術会議の大西元会長証言
日本学術会議の会員任命拒否問題を巡り、学術会議の大西隆元会長は9日、2017年の会員改選時に首相官邸側から複数回、会員候補の選考過程についての説明を求められたと明らかにした。任命前の推薦段階から、官邸が政治介入を繰り返していた実態が浮き彫りになった。
同日出席した野党ヒアリングと、その後の記者団の取材に答えた。11~17年に会長を務めた大西氏は、14年の改選から官邸側が選考過程の説明を要求するようになり、17年6月から7月にかけて複数回、求めに応じて官邸を訪ねたと証言。詳しい回数や面会相手は明らかにしなかったが「会員候補の男女比や地域分布などを説明した」と話した。
この時、学術会議は本来の105人に加え、予備的に6人を加えた推薦者名簿を提出し、希望通りに任命された。菅は「17年は学術会議と一定の調整を行い、任命の考え方をすり合わせた」と国会答弁しているが、大西氏は「調整ではなく説明。やりとりはしたが修正はしていない」と指摘した。
また、菅が学術会議の会員選考を「官房長官在任中から懸念していた」と主張していることに関連し、官房長時代の首相と複数回面談した際、選考方法が話題になったことはなかったと振り返り「ずっと問題意識を持っていたと言われても、にわかにそうですかと言えない」と疑問視した。
② 与党 相次ぐ「1月解散」 学術会議問題 野党けん制狙う
※※※ 石川木鐸のコメント
学術会議の元会長大西氏は、「2017年の会員改選時に首相官邸側から複数回、会員候補の選考過程についての説明を求められた」と明言しています。さらに遡って、学術会議への介入は具体的には14年から始まっていました。安倍が今日の菅のように突っ込めなかったのは、盛りそば、かけそば…さくら問題があって、学術会議まで手が回らないで「桜散る」ことになったのでしょう。
菅は、蝮(まむし)ごとく、獲物を狙って、今回学術会議に襲い掛かったのですが、「芯が強い」学者・研究者・科学者の集団を「ひ弱な学問好きの浮世離れ」でもしている人たちと勘違いして、「自分好みの」集団に改変しようと、手柄を立てる第一課題として、大きな岩山に突き当たってしまったというのが、現在の菅のスガタでしょうね。支持率が落ちることも気になり、答弁もあやふやになり、記録も何もないことは「モリ・カケ‣サクラ」と同じになりました。なんでも「控える」ことにしました。本音では「失敗したが、今は控えて、次には意趣返ししたい」と思っていることでしょう。
しかし、記憶も頭の回転も速く、論理的に説明をすることに慣れている学術会議の学者諸氏は、代議士や世間の人から見れば「ちょっとしたことに見えること」でも、手抜きせず、論戦を挑んでくるのです。いわば、戦いに慣れている「知恵者であり、武将」なのです。
そこで、②にある見出しように(内容は省きましたが)、自民党は、1月解散でことを治めようとしいます。支持率がこれ以上落ちるのは、わが身にも不利になると考えているからです。新型コロナで困っている人のことなど構っていられなくなったのです。その程度の自民党の代議士が多いということになります。その頭目が菅であり、1月解散を呼び寄せたのも菅です。解散自体はどうなるかはわかりませんが、菅の人気はがた落ちであることは明白です。
コロナ対策も何もできておらず、ますます、困難は山積してきています。菅は自分のスガタを見直して、学術問題から静かに手を引いた方が良いのではないかと思います。
読者の皆様は、どうお考えになりますか?