[1034]隠され忘れ去られた国葬反対の焼身

 9月21日首相官邸近くで70歳代の男性が、国葬反対と書ききこんだ紙を残して焼身自殺をはかりました。事件の直後TV朝日のモーニングショーの最中に速報として伝えられました。けれども、翌朝、事態を大きく伝えた新聞はありませんでした。あの方はどうなったのでしょうか。私の知る限りこの件に関する続報はどの放送局でも伝えられていません。極めて抑制的です。

 国葬が終わっても報道管制が敷かれているのでしょうか、いや、そうするまでもなくメディアが自主規制しているのでしょう。いずれにせよこの大きな事件の経緯を報道しないのは異常です。

 

 ⬜54年前、1968年の11月のある日、首相官邸前で老人が自殺をはかりました。

 当時二十一歳だった私は新聞で知ったのだと思います。ノートに書いていました。

首相官邸前で一人の老人が自殺をはかった。沖縄返還ベトナム戦争停止をうったえていた。青年のファイトと覇気を持ったすばらしい人だ。俺達はもっとしっかりしなければならない。」

 2022年9月21日、70代男性は死を賭して国葬に抗議しました。若い頃の私のような受けとめ方をしている若者は今も必ずいると思います。