[1354]日本共産党の意見について

 

 朝日新聞DIGITALが日本共産党の小池書記局長の談話を載せています。

 共産党は政府の原発処理水の海洋放出の説明努力が足りないから中止せよと言っていますが、しかし、今はデュープロセスの問題にそらすのではなくトリチウム水放水の危険性そのものを暴露しなければならないと思います。

 小池書記局長は漁協との約束を破ったことが一番の問題だと言います。確かに多くの漁業関係者は約束違反に抗議しています。強く抗議しなければなりません。けれども、漁協トップは約束違反と明確に抗議しているわけでもありません。

 トリチウム水を海に流してしまうことの危険性を明らかにして反対理由を明確にしなければならないと思います。共産党の反対方針の限界はトリチウムの危険性を科学的に突きだしえていないことです。

 一番の問題はトリチウムによる内部被曝が晩発性障害を惹き起こすということです。体内に取り込まれたトリチウム(H₃)は、蛋白質、糖、脂肪に水素として組み込まれます。有機結合型トリチウムと名付けられる放射性水素として有機物の科学的構造まで変えてしまいます。有機結合型トリチウムβ線を出して周囲の細胞を壊していきます。

以下小池氏の談話を紹介します。 

特集:福島第一原発の処理水問題 共産・小池氏「日本政府、外交努力怠った」 処理水の放出中止を要請

2023/8/28 19:00 共産党小池晃書記局長(発言録)

 (東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出について)日本の漁業関係者はもちろんだが、近隣諸国の理解を得ることも日本政府としての大事な責任だ。これまできちんと説明する外交努力を行ってきたかというと、やはり率直に言って怠ってきたと言わざるを得ない。今の事態を解決する責任は日本政府にある。海洋放出を中止して、中国政府と事態の打開に向けた協議を行うべきだ。 

 (在中国日本大使館に)迷惑電話がかかってくるだとか、(中国にある日本人)学校に対して石が投げられるなどの事態が報道されているが、日中両国政府はいたずらに対立を激化させるのではなくて、冷静な話し合いで問題を解決する努力をしていくべきだということを両国政府に対して求めたい。

 何よりもこの問題は、「関係者の理解なしには処分を行わない」と(日本政府は)約束をしたわけで、公然と(その約束が)破られてしまっていることを民主主義の問題としてどう考えるのか、ということが一番大事なのではないか。

以上

 政府・東電のトリチウム水の海洋放出反対理由を約束を守らないという民主主義の問題にするのは無力です。