[1312]処理水「科学的観点」から(林外相)

 15日林外相はジャカルタ中国共産党政治局員・王毅福島第一原発処理水に関して会談しました。

 海洋放出に反対する中国側にたいして、林外相は「科学的観点から意志疎通をする用意がある」と言ったそうです。王毅氏が反対する理由は詳しく書かれていません。トリチウム内部被曝について批判したかどうかわかりません。

 それにしても日本政府はこれまで科学的観点から意見を述べたことはありません。トリチウム水を薄めたから大丈夫というのは気休めにもなりません。保管タンク1000基以上に貯まった1000兆ベクレル以上のトリチウム入りの水を年22兆ベクレル以内に薄めて30年以上かけて流したとしても、絶対量は変わらず、食物連鎖を通じて濃縮されヒトの中に有機結合型トリチウムとして細胞の水素原子と入れ替わる形で取り込まれ半減期12~13年でβ線を放出します。

 晩発性障害を引き起こすと言われる所以です。

 したがって風評被害は不安という気持ちの問題にされていますが科学的根拠はあるのです。

 岸田首相も19日カタールで中国側に科学的根拠に基づいた議論を求めました。

政府は内部被曝について語ることを避けています。