ペンギンドクターより
その1
皆様
ついに立春も過ぎて、2月も半ばになろうとしています。いかがお暮しでしょうか。
本日は「不妊治療」についてお話します。といっても、私は全くの門外漢ですので本の紹介が主です。
実は昔の話になりますが、学生時代、私たち学生には産科実習がありました。お産の見学です。場所は日赤産院でした。一泊どまり、すなわち夕方から翌朝まで病院に泊まり込み、お産の実際を見学するのです。ところが、たまたま先生たちが麻雀をしていて、当直医の先生が呼ばれて行ってしまうので、ひとりメンバーが足りなくなり、そばで麻雀を見ていた私が「おい、代わってくれ」と命令され、結局私はお産の現場に立ち会うことなく、実習は終了してしまいました。おおらかな時代というか、いい加減な時代というか、結局私は学生時代にはお産を目にすることはなく医者になってしまいました。その頃、「不妊治療」というのはまだ無かったように思います。
その後医者になってから、初めて勤務した病院で「子宮外妊娠」の緊急手術とか、異常な子どもが生まれたとき、いつも病院に泊っている私が助っ人で呼ばれたりして親しくなった産婦人科の女の先生に、病院を変わってからも二人の娘のお産を頼んだので、まったくお産の実際を知らないということにはなりませんが、「不妊治療」に門外漢であることは確かです。
添付ファイルは、不妊治療とは無関係ですが、20年ほど前の私の文章です。前に何度かお見せしたかもしれません。「恩寵の時間シリーズ」として、公的病院から民間病院へ移る空白の時間に、週2篇の文章を綴っていた頃の文章です。その頃シングルマザーについて私が感じていたことがわかって私自身にも面白く、添付しました。
つづく