[1534]2年前の記事 その2(2022年2月20日) 

 2024年2月寿都・神恵内は文献調査を終え、第二段階の概要調査の対象候補とされました。北海道新聞を引用します。
 
核のごみ最終処分地 寿都・神恵内が第2段階の調査候補地に 02月11日 07時16分  
 原子力発電に伴って発生する高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分地の選定に向けて、寿都町神恵内村を対象に行われてきた文献調査の報告書の原案がまとまり、寿都町の全域と神恵内村の一部地域が、次の段階の調査の候補地として示されることが関係者への取材でわかりました。
 核のごみは、地下300メートルより深くに埋めて最終処分を行うことが法律で決まっています。処分地の選定に向けて、2020年11月から寿都町神恵内村を対象に第1段階の文献調査が行われ、NUMO=原子力発電環境整備機構が地質や火山、活断層に関する論文などを分析してきました。
 その結果をまとめた報告書の原案がまとまり、寿都町では全域が、神恵内村では火山の積丹岳の半径15キロを除いた村の南端の一部が、現地でボーリングなどを行う第2段階の「概要調査」の候補地として示されることが関係者への取材でわかりました。
 これらの地域の大半は、2017年に政府が作成した「科学的特性マップ」で、好ましい特性が確認できる可能性が相対的に高いとされた範囲と重なっています。 ただ、寿都町では好ましくない特性があると推定されていた断層が確認されている地域は、留意すべきとしたものの、「概要調査」の候補地からは除外しませんでした。 報告書の原案は、13日開かれる国の審議会で報告される予定です。
以上
 北海道のみなさんとともに反対の声をあげなければなりません。
2年前を振り返ります。
2022/02/20

[801](投稿) 寿都「対話の場」委員と六ヶ所村の住民の意見交換会開催へ - ◼新型コロナ危機のなかで

 
 


 <核のごみどこへ>NUMO 寿都「対話の場」委員と六ヶ所村の住民の意見交換会開催へ
02/16 21:51
 【寿都原子力発電環境整備機構(NUMO)は16日、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査を進める後志管内寿都町で開いている「対話の場」委員と、使用済み核燃料再処理工場がある青森県六ケ所村の住民との意見交換会を開く意向を明らかにした。

 「対話の場」で委員が開催を要望していたもので、16日の7回目会合で表明した。オンラインを含めた開催方法や日程は、今後の新型コロナウイルスの感染状況を考慮して決める。

 同日の会合は委員16人のうち12人が出席し、非公開で行われた。専門家が、放射線の人体への影響など基礎知識を解説した。NUMOは終了後、意見交換会について「寿都で今後どうしたらいいか考えるきっかけになれば」とした。(前野貴大)


★一労働者の感想:

 「原子力発電環境整備機構(NUMO)」の誰が、寿都町の「対話の場」に入っているか?今回の委員会に誰が出席し、だれが欠席したか?などは非公開として寿都町と合意している点が、そもそも怪しく感じます。

 また、「原子力発電環境整備機構(NUMO)」という名前は、原子力発電を推進するための「環境整備」をするために作られていることを意味するのは明白です。ですから、原発を作ったり、導入したり、原発稼働や核のごみ=高レベル放射性廃棄物の埋め立てや放流に反対する人たちは「対話の場」委員に入っていないと思います。

 その中での議論ですから、六ケ所村の人たちの意見を聞くとしていますが、当然にも原発推進・核のごみを地下に埋めることに賛成する人たちとの「対話」になります。

 どちらも原発推進すると決めている人たちが意見を交わしても、お互い「御意」の合唱になるだけです。どこで行っても、「あごあし」付の物見遊山に終始するのは目に見えています。

 異なる意見を持っている人が一人でもいれば、「討論」にもなり有益だと思いますが、それは国・経産相もその傘下にある「原子力発電環境整備機構(NUMO)」も、せっかく手籠めにして引き込んだ「寿都町」を手放しかねないという懸念があるので絶対にしないと思います。

 新型コロナ禍の中で「移動する」ことは、オミクロンに感染しかねない危険性があることは考えているでしょう。しかし、お金と「あごあし」付の旅行の誘惑には勝てないと思います。とびっきり上等なもてなしを受けることでしょう。そうでなければNUMOがこれまでしてきた種々の「裏工作」が水泡に帰すことになりかねませんから。

 おそらく見学しても茫々たる荒野に六ケ所村の核のごみ処理工場が静かに眠っていることでしょう。音がするとすれば長年風雨にさらされてきた原発の核のごみ処理工場の錆びて壊れそうな所を修理する音が風の音とともにむなしく響くだけだと思います。

 その工場見学もしないで、どこかの温泉宿かホテルに直行し、飲み食いして帰るだけになるのかもしれません。懐に「賄賂」を突っ込まれて…。


 しかし、こんなことをしている場合でしょうか?新型コロナウイルス、とりわけ感染力が強く高齢者の死亡の数字が増えていき、時には、若者が自宅療養中に全身の血管が数えきれない血球で詰まっているということが報道されていました。滅多になされない「病理解剖」が行われて全身の血管の目詰まりが見つかったそうです。高齢者も含めると死者数が多いので死因を探る「病理解剖」というのは行われないのですが。若年で幾日も立たないで他界するという「オミクロン感染」の方を今は優先して抑え込む必要性があります。

 もちろん、原発から出る高レベル放射性廃棄物=核のごみの処理自体も大問題ですが、これこそすぐに解決する手立てはありません。ですから、後者は後回しにして、新型コロナ感染に対する対策こそ優先すべきです。原発の核のごみは、原発の稼働を止めて、燃料棒を取り出して、原発が爆発しないように敷地内で管理することが優先されます。感染が「高止まりの横這い」の時は「物見遊山」は、もちろん避けると思いますが…

 「核のごみ」を押し付けられないようにしなければ、一時の交付金に浮かれていても、いずれは核のごみの放射能の低下よりもずっと早く交付金は無くなります。また核のごみの埋葬工事が終われば、仕事をしていた人は、その後の核のごみ処理工場や核のごみの「お墓」の見守りや修繕をする人しかいなくなり、核のごみを引き受けた町村は衰退するのは目に見えています。

 若い人は核のごみでいっぱいの町村で増え・育つはずがありません。核のごみと同居するはずはないのです。もっと安全な場所に出ていくと思います。核のごみは何百万年も残りますが、人は去って居なくなるでしょう。