投稿[29]アメリカでデモ

ついにコロナ危機下のアメリカで労働者が立ち上がりました。
ミネソタ州ミネアポリスの黒人労働者ジョージ・フロイドさんが白人警察官に殺害されたことに抗議する全米の民衆が、全土でデモをおこなっています。 (朝日新聞参照)
ワシントンでデモにはじめて参加した黒人青年は「(フロイドさんの事件は)組織的な虐殺だ。差別は米国社会に深く根を張り、なくならない」と憤激し、自身の生活の苦境を語っています。「黒人の多くは貧困から抜け出せない。その格差がコロナで浮き彫りになった」という彼は4月、時給15ドルで働いていたカフェを新型コロナ感染症の拡大のなかで解雇されました。また、個人の邸宅のプールを清掃する会社で働く黒人労働者は時給15ドルで半年契約の不安定な仕事についています。彼は「富める者はより豊かに、貧しい者はさらに貧しくなる」と憤っています。
コロナ危機はアメリカでも黒人の貧困を浮き彫りにしています。ミシガン州は黒人の人口の割合は15%ですが、新型コロナ感染症で亡くなった5500人のうち40%以上を占めています。その原因は医療機関にかかれないことや感染の危険性のある職場に通わざるをえないこと、など貧困にあるのです。
現在のデモのひろがりは黒人労働者の虐殺にたいする怒りをバネとしてコロナ危機の犠牲を労働者、貧困層に転嫁する政府、資本家にたいするアメリカの労働者民衆の抗議の爆発です。規模は1968年の公民権運動以来のことです。
大統領トランプは法と秩序をふりかざしミネアポリスのデモにたいして「略奪には銃撃が始まる」とツイートし弾圧にのりだしています。
日本でもこれから経済危機が深刻化し、解雇される労働者が増大するでしょう。
アメリカ、香港、中国の労働者民衆と連帯してたたかいましょう。

国際連帯