[269](投稿)GoToの背後に旅行業界

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首相の厚遇 二階派の春

「(二階)幹事長のおかげで党も安定しています。常に感謝しています」と菅は二階幹事長を持ち上げる。菅が二階への配慮を欠かさないのは、老練な二階に党の抑え役を期待しているからだ。
 2016年に幹事長の谷垣禎一が自転車事故で大けがを負った際、首相の安倍に二階の起用を進言したのは菅だった。昨年、安倍が二階から岸田文雄への幹事長交代を検討した際には、菅は猛反対した。
 二階の時に強引な手法にはリスクを伴うが、菅には「敵に回せば政権運営は危うい。手を握っておくのが得策」(周辺)との計算が働いている。
 二偕率いる二階派はわが世の春を謳歌している。党内第4の派閥にもかかわらず、人事では最大限の厚遇を受けた。「まるで総裁派閥だ」。他派閥から恨み節も漏れるが、二階に気にするそぶりはない。「総理と幹事長が円満じゃなかったら大変なことだ。(菅政権は)解散だ」
 その二階派にも死角はある。
 10月19日、二階は菅政権で就任した二階派の閣僚2人、副大臣2人とともにそれを祝う派閥幹部も次々と祝いの言葉を述べた。
 復興相に就いた平沢勝栄は、衆院当選8回、入閣適齢期とされる当選6回を過ぎても入閣できずにいた。2017年、事務総長を務めていた石原派を退会し、二階派に飛び込んだ。二階は今回の人事で、平沢の入閣を最優先事項に掲げた。

「入閣したいなら二階派」 不安は後継者不在

 「入閣したければ二階派に行け」。党内では半ば本気の冗談が飛び交う。実際、元五輪相の桜田義孝(元額賀派)、元沖縄・北方相の福井照(元岸田派)ら他派閥から移ったベテラン・中堅が初入閣を果たしている。
 二階派の神通力は閣僚にとどまらない。
 「官邸で人事を勝手に決めるなら勝手に決めろ。党は二度と手伝わない」。二階派の側近の林幹雄は9月17日加藤勝信に伝えると、人事は白紙に戻り、内閣府政務官は当選2回の二階派衆院議員に差し替わった。
 党人事でも経理局長に加え、新設された選挙対策委員長代行も確保し、選挙とカネを握る等の枢要ポストを押さえた。拡張路線は他派閥との摩擦を生んでいる。
 二階派の進行が続けば、細田、麻生、竹下の主要3派とのバランスが崩れかねない。派閥同士の対立の激化は、無派閥で党内基盤が脆弱(ぜいじゃく)な菅の政権運営を不安定にする。また、二階の後継者が見当たらないのも、政権の先行きを不透明にしている(文意を変えないようにしながら、文章を縮小・改変しました。また、敬称も略しました。2020・11・23 読売新聞より引用しました)

※※※ 骨川筋衛門のコメント

 菅が首相になれた背景に、二階派の二階の「力」にあることが分かりました。無派閥の菅は、二階と二階派がいなければ、政権を握ることさえできなかったことでしょう。
 また同時に、なぜ菅がコロナ罹患者が急速に増え、死者も増加し、医療崩壊が目の前にあるにも関わらす、「Go To キャンペーン」に、執着するのかという理由は、二階につくすことを考えてのことです。二階は、かつて「運輸相」もやり、「全国旅行業協会」と関係が深く、全国旅行協会会長も務めています。菅は、その全国旅行協会の会員が運営する「商売」を繁盛する策を打ち出すしかなかったのです。
 週刊「観光経済新聞」2001年元旦号の記事に、
 「2000年12月に出された観光政策審議会の答申は、観光振興を「国づ<りの柱」に据えることを提言した。21世紀はまさしく観光の時代であり、懸案となっている「観光立国宣言」も夢ではない。新世紀の観光はどうあるべきか、業界をリ-ドする全国旅行業協会(ANTA)の二階俊博会長=元運輸相=と日本旅行業協会(JATA)の松橋功会長=JTB会長=が思う存分語った」。とあります。
 また、二階は欧米を範として月曜日を休みにして3連休を取り、旅行に行かせる策を作り出し、観光振興をさらに盛大にするための策はここにありました。
 菅が、コロナ罹患者・死者数の急増にもかかわらず、Go To キャンペーンを早期に止めなかったわけは、菅を支える背後霊の二階にあったと言わざるを得ないのです。

 明日と言わず今日にでも、ただちに、「Go To キャンペーン」を中止し、感染リスクを減らし、コロナ罹患者・死者数の増加を防止していく方策を取るべきと考えます。

読者の皆様、労働者の皆様、学生の皆様は、このコロナ罹患者・死者の急増に対して、一致団結して、
Go Toキャンペーン即時停止、Go Toキャンペーン反対の声を上げていきませんか!!