[861](投稿)ごみ捨て


読者より
<卓上四季>難しいごみ捨て
04/18 05:00
英国人女性旅行家イザベラ・バードは、明治期の新潟のまちの清潔さに感銘を受けた。「よく掃き清められた街路を泥靴で歩くのは気がひける」と感じ、自身の地元エジンバラ市当局も見習うべきだと「日本奥地紀行」に記した▼ごみを道端に捨てていた欧州に比べ、日本はごみ処理やリサイクルの先進地だった。江戸時代には、幕府が町人に家の前の街路の掃除を命じた。ごみを堆肥にして再利用する指導も行い、農村には捨てるべきごみがなかった(伊藤好一「江戸の夢の島」)▼そうなれば、いま東北や北関東の田畑にごみが積まれているのは、日本らしからぬ光景か。ごみといっても肥料にならない放射性の汚染土や廃棄物だ。11年前の東京電力福島第1原発の事故で生じた。散在する原因は捨て場所が決まらないことにある▼「名水の里」と知られる栃木県塩谷町は、国が一方的にこうした廃棄物の処分場候補地に指定したことに反発してきた。地下水への影響を十分考慮せずに決めたためだ▼高レベルの核のごみ捨て場探しでも、国は立ち往生する。文献調査を受け入れた後志管内寿都町では、町長が町議会で「町民に伺うと面倒」と発言していたことも分かっている▼問われるのは決め方だ。幕府が往来に高札を掲げれば町人が従うという時代ではない。ものごとを決める権利は民衆の側にある。決め方が歪(ゆが)んでいれば、結論も遠のく。2022・4・18(北海道新聞デジタルより)


■投稿

 「いろいろなものをリサイクルすることはいいことだ」という風潮を政府が作り出し、原発の再稼働をも促進していることや廃棄してはならない場所に無断で「土砂」などを廃棄する悪徳業者もいます。北海道でも北海道新幹線をより早く都市から都市へと走らせるために、山を削り、簡便には廃棄できないヒ素などの物質を含んだ土砂を廃棄しようとして、廃棄場所の諸候補地の住民が次々と反対運動を起こしています。

 山には樹木などを植えて百年以上経てば良い材木ともなり、地震による地滑りや台風による強風などをも防ぐことが可能であり、木材として太い柱や様々な加工品も作ることができます。

 これこそ、このコラムを書いている筆者が望んでいる過去から学びたい知恵ではないかと思います。

 ヒ素などの物質も駄目ならば、核のごみは最も廃棄すべきではない危険な高レベル放射性物質だと思います。従って、そもそも核のごみを生産する「原子力発電所」は稼働・再稼働せず、チェルノブイリ原発のように「棺(ひつぎ)」で被い、永遠ともいえる特別の管理を続けていくしかありません。

 このような危険な代物・原発施設を攻撃し、ウクライナの職員を長期間働かせるという指示を与えたロシアのヒットラー同然のプーチンを、すべての人民は厳しく弾劾し、反戦の戦いをすべきだと思います。