[1150]日本ーNATO連携強化の確認

 1月31日NATOのストルテンベルグ事務局長が来日し、岸田首相との間で日本ーNATOの連携の強化を確認しました。

 ロシア軍のウクライナ侵攻の激化とウクライナへのアメリカ、ドイツの高性能戦車の対抗的供与によって戦争はエスカレートしています。そのさなか、ウクライナのオリガルヒと政府高官がどさくさ紛れの汚職や不当取引に手を染め私腹を肥やしています。

 ウクライナ財務大臣アドバイザー 田中克氏は『報道1930』で次のように言いました。「戦争が始まってウクライナ汚職がいったん止まっていた。ところが支援物資や支援金やドネーション(寄付)が入るようになって汚職がまた蔓延し始めたのです。」

 こういう状況の中での今回の岸田ーストルテンベルグ会談は、西側諸国の対応の歩調をそろえることを確認したものと言えます。

ヤフーニュースを引用します。

 

日本とNATO、連携深化を確認 サイバーや宇宙で協力

1/31(火) ヤフーニュース

  [東京 31日 ロイター] 

 日本政府と北大西洋条約機構NATO)は31日、国際社会が直面する課題に対して連携強化を確認する共同声明を発表した。日本が新たに策定した国家安全保障戦略を歓迎するとともに、サイバー空間、宇宙、偽情報、重要・新興技術など安保の新領域で協力する重要性を再確認した。  岸田文雄首相は同日夕、来日中のストルテンベルグNATO事務総長と会談した。両者は、力や威圧による一方的な現状変更は世界のいかなる場所でも認められないとの認識を共有。ロシアと中国の軍事連携に懸念を示した。

 南シナ海における軍事化、威圧と威嚇の報告に対して深刻な懸念を表明。中国の軍事力強化と軍事活動拡大に関して軍備管理や軍縮の国際的な取り組みに協力するよう強く促した。改めて台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を訴えた。 日NATO間は情報共有を強化するための取り組みを加速しており、北大西洋理事会(NAC)とNATO参謀長会議への日本の定期的な参加の意向を歓迎した。

 以上。

 ロシアのウクライナ侵攻をきっかけにして西側帝国主義諸国家は相互に対立を孕みながら結束し、東西の新しい形の冷戦が進行しています。

 ポストコロナ中国は習近平アメリカのブリンケン国務長官と会談する予定です。中国は日本の林外相にも会談をもちかけています。

 各国支配階級の政治エリートは、ウクライナでの直接的激突の可能性に備えつつ東西冷戦の新しい形を模索しています。

 労働者階級にとって戦争と貧困の厳しい年が動きはじめました。