[1350]中国、日本産魚介類の水産物全面禁輸へ

 

 東電がついにトリチウム水の放出を始めました。すぐに止めないと取り返しがつかないことになります。処理水放出にたいして、中国が日本の水産品を全面禁輸・抗議の談話を発表しました。

 政府・東電は有機結合型トリチウムによる内部被曝の危険性を隠蔽して放水を開始してしまいました。安全性は科学的に証明されていると言っても国内外で買い控えは起きます。水産物生産・加工・販売を生業とする人びとの生活危機を招く道をつくってしまいました。

 

 東京電力が24日に福島第一原発の処理水の海洋放出を始めたことにたいして、中国の税関当局は同日から、日本を原産地とする水産物を全面禁輸すると発表しました。

 中国外務省は24日、「断固たる反対と強烈な批判」を示す報道官談話を発表しました。 談話は「日本政府は海洋放出の合法性、浄化装置の長期的な信頼性、核汚染水に関するデータの正確性などを証明しておらず、利害関係者との十分な協議もしていない」として、「国際的な公共利益を無視した極めて自分勝手で無責任な行為だ」、「中国政府は食品の安全と、中国人民の健康を守るために必要なあらゆる措置を講じる」として、日本産食品などに対する新たな規制強化に踏み切る構えを改めて示唆しました。(ヤフーニュース参照)

 中国が日本の水産物の輸入を24日から全面禁止したことにたいして、岸田首相は、中国側に即時撤廃を求める申し入れをしました。

 今さらいっても遅いのです。漁民、労働者が犠牲になることがわかっていて海に処理水を流したのです。

 放水は「棄民政策」です。岸田政権の福島第一原発廃炉工程が労働者民衆の犠牲のうえに進められることがはっきりしました。

 そして中国の禁輸措置にたいして政府が感情的に「撤回」要求することによって国家権力どうしの対立はさらにエスカレートすることになります。