[1546]「捨てた」再エネ電気、45万世帯分 出力制御急増で

 再生エネルギー発電の制御について朝日新聞が集計しました。

 電気の供給過剰が発生し発電を止める率が年々高まっています。供給過剰が大規模停電を引き起こすおそれがあるからです。電圧や周波数が上がり電子機器などが故障するのを防止するために自動的に送電の接続を解除するシステムがつくられています。

 供給過剰になると、まず太陽光などの発電を止めます。原発を停止するのは後回しです。

 以下2月10日の朝日新聞の引用をします。

 太陽光と風力による発電を一時的に止める「出力制御」が2023年に急増し、1年間に制御された電力量が全国で計約19・2億キロワット時に達したことが朝日新聞の集計でわかった。過去最多だった21年の3倍超で、約45万世帯分の年間消費電力量に相当する。再生可能エネルギーを生かし切れていない。

 電気は発電量と使用量をそろえないと周波数が乱れて大停電になるおそれがある。発電量が過剰になる時に、発電量と使用量のバランスを保つため大手電力が再エネの発電を一時停止するのが出力制御だ。国のルールでは、まず二酸化炭素(CO2)の排出量が多く、出力を上げ下げしやすい火力を減らし、余った電気を他の地域に送る。次にバイオマス、太陽光・風力の順で再エネを抑える。出力を簡単に調整できないとされる原発は最後となる。

 出力制御は、太陽光の導入が早かった九州で18年秋に始まり、22年春以降に東京電力管内を除く全国に広がった。22年は中国、四国、東北、北海道、23年は沖縄、北陸、中部、関西の各電力エリアで始まった。

 大手電力が23年末までの需給実績を公表したのを受けて、送電網が別の沖縄と未実施の東京を除く8社の太陽光と風力の制御量を集計した。23年1~12月の制御量は約19・2億キロワット時で、過去最多だった21年(約5・8億キロワット時)の約3・3倍、22年(約3・0億キロワット時)の約6・5倍だった。全体の7割を九州が占めた。

以上朝日新聞

 出力制御で原発は最後に止められるとは知りませんでした。電気が余っているにもかかわらず、最後まで止められないのが一番危険な原発とはどういうことかと思います。だったら危ない原発はなくせばいいと言いたくなります。

 それでもやめないのは原発が脱炭素を名分とした日本のエネルギー戦略と隠された核戦略の中にビルトインされているからです。

冷えた反対運動を熱く大きくしなければなりません。